サッカーで学んだサポートの価値、祖父母の工場で育まれたモノづくりへの情熱
小学生では剣道とサッカーに打ち込み、中学でも剣道を続け、高校ではバレー部に入部した萩本。とくにサッカー部での経験が、今の価値観に大きな影響を与えていると話します。
「サッカー部は、関東大会に出場するほど強いチームでメンバーも多く、とても人気のある部活でした。でも、私は補欠で試合に出られないことが多く、悔しい思いをしました。それでも、その分レギュラーメンバーを支えるサポート役として活動する中で大切なことに気づいたんです。
試合中やハーフタイムには冷たいタオルやはちみつレモンを用意して、選手たちが全力を出せるようにサポートしていました。この経験から、勝利には試合で活躍する選手と、それを支える人たちの両方が必要で、サポートの重要性を学びました」
そんな萩本ですが、家では祖父母が働いていた隣のメリヤス工場が遊び場だったそうです。そこで、自然とモノづくりへの興味が芽生えていきました。
「工場の中で織機や工具に触れ、壊れたものを修理したり使わなくなった部品でおもちゃを作ったりするのが楽しかったです。また、『Dr.スランプ アラレちゃん』に出てくる則巻博士にも憧れていて、卒業文集には『将来はロボットを作って、お母さんを楽にしたい』と書いていました。そのころからモノづくりへの興味が強く、理系に進むことを考えていましたね」
大学では工学部に進学し、4年間機械工学を学びました。就職活動は氷河期の厳しい時期でしたが、多くの企業に応募する中でアビストとの出会いがありました。
「先生に紹介されて参加した会社説明会で、最新の3D-CADシステム『CATIAV4』を操作する機会があったんです。画面上でホイールがくるくると回り、断面が透けて見えるCGに本当に衝撃を受け、この先進的な技術を使って仕事ができるのかと思うと胸が高鳴りました。
また、アビストがベンチャー企業として成長している最中で、『これから一緒に会社を大きくしていく』という期待感にも強く惹かれましたね。最終的に、ここで挑戦しようと決意して入社しました」
技術者としてやりがいを感じていた若手時代。GMから学んだ「自分事化」の大切さ
入社後は大手自動車メーカーに配属された萩本。当時萩本が担当していたのは、北米向けのコンバーチブル車のアンダーボデー部品開発です。周囲には優秀な人が多く、新人として緊張感もある中でしたが、対等に扱われたことが印象に残っていると振り返ります。
「学歴や経歴に関係なく、理論がしっかりしていれば意見が通る環境だったんです。自分なりに理論を組み立てて上司や先輩に説明し、それが通った時は本当に嬉しかったし、やりがいにつながりましたね」
また成長に大きな影響を与えたのは、当時のGM(グループマネージャー)とのやり取りでした。彼から学んだのは、仕事に対して「他人事ではなく、自分事として向き合う」という姿勢です。
「GMから『どんな仕事であっても、自分事として捉えることが大事だよ』とよく言われましたが、最初はその意味がよくわかりませんでした。ある時、アドバイスに従って進めていた評価試験が何度やっても上手くいかない状況で、原因を突き止めるために自ら部品メーカーを訪問しました。
本来はメーカー任せにするべき試験に立ち会い、記録を取って自分なりの推察や提案を行いました。その時は『やりすぎたかな』と思ったのですが、GMから『そういうことだよ』『ここまでやっていいんだよ』と言われて、初めて理解しました。
仕事において、どんなことも自分事として捉えると、疑問が生まれて次の戦略が見えてくる。それが仕事を進める上で大切なんだと気づいた瞬間でしたね」
会社の成長を支えるために。技術職から営業、そして支店長へ
アビストに入社して6年が経ち、仕事にも徐々に慣れてきたころ、社員から宇都宮支店で技術管理をやってほしいと声がかかりました。
「そのお話を2度いただきましたが、当初は技術職を極めたいという強い想いからお断りしました。しかし、会社を良くしていきたいという担当社員の想いには共感しました。なぜなら私も、技術者の喜びや苦しみを理解している社員が内勤スタッフとしてサポートしてくれることが重要だと考えていたからです。
AMS研修(管理職育成研修)を受けて、現場から内勤に移ることで技術者を支える役割が自分にできることだと感じ、技術管理へのキャリアチェンジを決意しました」
こうして技術管理として新たなスタートを切った萩本。その後は拠点の方針変更により営業職を担当することになります。
「営業職の仕事では、先輩から営業スタイルを多く学びました。先輩は、お客さまがふと口にしたキーワードを必ず覚えていて、それに関連する資料やパンフレットを用意して次の営業に臨むんです。
無駄なく効率的に仕事を進める姿勢はとても参考になり、自分なりに営業のスキルを身につけていきました」
その後、リーマンショックや東日本大震災があり、宇都宮支店も大きな影響を受けました。
「支店長が異動し、共に働いていた技術者が一時避難のため他の拠点に異動するなど、社員やその家族、取引先への対応に追われるとても忙しい日々が続きました。
その後、最小限の内勤スタッフで拠点を運営することとなり、私は営業だけでなく技術管理や採用業務など幅広い役割を担うように。その経験を積む中で、宇都宮支店の支店長に任命されたんです」
メンバーが輝ける環境を整え、支店と会社の成長につなげたい
萩本はこれまでの経験を踏まえ、支店長として大切にしている考え方があります。
「支店長として、部下が失敗から学び、それを次に活かせるよう導くことが私の役割です。失敗という財産をどれだけ後輩に残していけるかがとても大切だと考えています。
また、自分が常に前に立ってすべてを指示する必要はないと感じています。1人で成果をめざすのではなく、時には周囲を頼りながらチームを導くことが肝心です。問題があれば責任は私が負い、リーダーとしてチームの力を引き出す環境を整えることが拠点や会社の成長につながると信じています」
最後に、萩本は就職活動をする学生へメッセージを送ります。
「学生時代に学んだことは無駄ではありませんが、入社してから学ぶことの方が圧倒的に多いです。社会人として成長するには、いかに周囲に『かわいがられる』かが大切。つまり、上司や先輩が声をかけてくれる、相談に乗ってくれる、そんな関係性を築けるかが重要です。
そして、それを感謝し、損得を考えずに素直に受け入れる姿勢が成長のカギとなります。これは新入社員や採用面接の際にも必ず伝えていることです。また、卒業研究をしているのであれば、それに真剣に取り組むことをすすめます。
卒研を自分事として捉え、教授や周囲の人を巻き込みながら目的を達成する経験は、社会人になってからも必ず役に立ちます。その時に培った思考回路や問題解決のスキルは、仕事において重要な武器となるので、今のうちに全力で取り組んでほしいですね」
自分が目立つのではなく、部下や社員がより輝けるようサポートすることが自分の役目だと話す萩本。その情熱とエネルギーはチーム全体の力を引き出し、宇都宮支店のさらなる成長につながっていくと、アビストも信じています。
※ 記載内容は2024年10月時点のものです
