ミスが許されない難しい仕事でも、チームの雰囲気は良好
現在は、主任として活躍している大林。ハイブリッド車に使われる部品の選定調査や部品の評価など、依頼される個々のプロジェクトに対応しています。
「大手自動車メーカーのハイブリッド車に使われる冷却用ウォーターポンプをはじめ、動力を適切にコントロールするPCU(※)、電圧を変換する機器であるDCDCコンバーターの3部品のプロジェクト推進業務を行っています。
具体的には、部品の選定調査や部品の評価、法規対応、性能評価など、依頼される個々のプロジェクトに応じて検証結果をレポートにまとめるという業務です。
同時に300車種以上について、1カ月に700~800件のレポートを提出する必要があります。国や地域ごとに異なる法規制に適合しているかなど一つひとつの車種に対して検討しなくてはいけないため、ミスは許されませんし、とても厳しい仕事です」
※ PCU:パワーコントロールユニット。モーターを利用して走るハイブリッド車や電気自動車の電力を適切にコントロールするために開発された部品
そんな緊張感のある難しい仕事ながらも、チーム内の雰囲気は和気あいあいとしている、と大林は続けます。
「今、チームは6人体制で業務にあたっています。2人で1部品、チームで3部品を担当しています。上下関係も厳しくなく、時に雑談も交えつつ、和気あいあいとした雰囲気の中で仕事をしていますね。
私はまだ子どもが幼く、通勤に1時間以上かかることもあり、週3〜4日は在宅勤務をしています。他のメンバーも状況に応じて在宅勤務をしていますが、チャットや通話機能で画面の共有や確認などもすぐにできるので、業務に支障はありません。ただ、メンバーの状況を声だけで判断しなくてはいけない難しさがあるので、少なくとも週1回は直接顔を合わせるようにしています」
一人ひとりの得意分野を活かし、チームで最良の成果をめざす
現在は技術者として活躍している大林ですが、もともと人と話すことが好きだった性格を活かして、バーテンダーとして社会人のスタートを切りました。
「学校を卒業後、アルバイトをしていたバーにそのままバーテンダーとして就職しました。人と話すことが好きで、仕事が楽しく、もっと続けたいと思ったからです。ただ、働きながらお客さまと話すうちに、学生時代に学んだ情報処理の知識を活かした仕事がしたいと思うようになり、3D-CADの教育を行っている会社へ転職しました。
そこでは、研修などの講師をしていたのですが、ある時、実際の設計業務に携わる方の話を伺って、私も設計をしてみたいと思うようになって。教育会社に約3年勤務した後、自動車メーカーへ転職しました。
自動車メーカーでは希望していた部品の設計業務に携わることができました。エンジンオイルの配管や電池パックの設計など多くの部品の設計を10年以上担当し、学ぶことが少なくなったように感じ始めたのを機に、もっとキャリアアップしたいと思うようになりました」
自分の幅を広げたいと思うようになった大林は転職活動を開始し、アビストに出会います。
「アビストでは今まで携わってきた自動車の設計開発に関する知識を活かすことができますし、機械やシステム分野でも幅広く業務を行っているところに魅力を感じたんです。
また面接の時にお会いした方々の雰囲気がとても良く、緊張することなく自然体で話すことができました。社内全体の人間関係も良好で、和気あいあいとした空気の中で働けるのではないかと考え、入社を決めました」
そして、アビストへの入社は、大林にとって期待通りの環境でした。
「入社前に想像していた通り、人に恵まれ、良い雰囲気の中で働くことができています。入社後は現在も行っている冷却用ウォーターポンプのプロジェクト推進業務を担当。その後は担当部品も増え、昨年からは主任としてチームをまとめるようになりました」
チームで最良の結果を出すためにも、コミュニケーションを大切にしていると大林は語ります。
「主任として、協力し合えるチームワークを大切にしています。個々で仕事ができればいいのではなく、チームで協力し、ひとりではできない大きな目標を達成することで生まれる喜びをみんなと共有したいんです。
協力といっても、各自得意なこと、不得意なことがあります。それを見極め、それぞれの得意なことを活かして、チームで最良の成果を出すことをめざしています。そのためには、リーダーシップだけではなく、チームの一員として全員とコミュニケーションを取り、協力関係を築くことが大事です。
また、メンバーの教育にも力を入れており、業務知識だけではなく、それぞれのヒューマンスキルも向上できるように努めています」
確認不足から大きなミス。同じ間違いを繰り返さないために取り組んだこと
主任となり、順調に仕事をこなしていた大林でしたが、昨年は多くの人に迷惑をかけた出来事があったと言います。
「毎日多くの業務をこなす中で必要な部品の発注を忘れてしまうというミスを犯してしまったんです。原因は単純な確認漏れだったのですが、部品が足りないために試作車が作れなくなり、部品の調達や生産など、工場をはじめ関係する人すべてにスケジュールを調整してもらうことになってしまいました。
『人間だからひとつくらい間違えてしまうことは仕方がない』と言ってくれた方もいたのですが、ひとつの失敗でも謝罪、調整、フォローと通常業務の何十倍という手間と時間がかかり、精神的なダメージも大きかったです。もう絶対にミスは犯さないと心に誓いました」
そのために人の力だけに頼らない、もっと機械化された仕組みが必要だと考えた大林は、チームで話し合い、学生時代に学んだ情報の知識をもとに、再発防止のプログラムを作成することにしました。
「指示はメールで届くことが多いので、メールをまず車種ごとに自動で振り分け、指示内容を一覧化し、確認できるツールを作成しました。対策を考え、試し、不具合を調整し、再度試す、という作業を繰り返し、約1カ月かけて完成させたんです。
その後は、抜け漏れもなくなりました。今、このプログラムは他のチームでも使ってもらっているんです。この経験を通じて、事前に対策し、再発防止を徹底し、問題があれば改善することがいかに大切かを知ることができました」
無駄なことはひとつもない。すべては今の自分につながる
現在、チームリーダーとして精力的に仕事をこなす大林ですが、今後は開発にも携わりたいと語ります。
「今は完成している部品を検討、評価し、車両に搭載していますが、今後は設計開発から携わりたいと考えています。また、現在は外部に委託している評価作業をアビストで受託し、最初から最後まで自社で請負えるようにしたいです。外部への連絡調整などにかかっている時間を減らすことができますし、何か不都合や不具合があった場合の修正などもタイムリーにできるようになります。
もともと開発を行っていたということもあり、その経験を活かし、より深く部品に関わっていければと考えています。またチームリーダーとして、メンバーそれぞれの技術力の向上や、管理職を任せられるようなヒューマンスキルを含めた人材育成にも今後は力を入れていきたいですね」
大林が人材育成に注力する理由は、自身の経験にありました。
「昔、仕事で問題にぶつかった際、周りに相談せずにひとりで考え、抱え込んでしまったことがあったんです。結局、期限切れとなり、大きな責任を負うことになったのですが、もっと早く他のメンバーに相談していればこんなことにはならなかったのではないか、と反省しました。
その後、私はすぐに周囲に相談するようになりましたし、主任となった今も、いつでもチーム内で相談できる雰囲気を作るとともに、何か困っていることや抱え込んでいることはないか、一人ひとりの状況を把握するようにしています。仕事は技術力や知識だけではできません。顧客の信頼を得ること、チームで仕事をしていくことなど、ヒューマンスキルの大切さも伝えていきたいと思います」
また、自分が転職をしてきた経験をもとに、キャリアアップをめざす方へ次のように語ります。
「実際の業務や携わる部品が違っても、これまでの知識や経験は、新たな視点につながります。私はバーテンダーからキャリアを始めましたが、その時の経験が今のチームリーダーとしてのマネジメントや、他の方々と行う業務に活きているように思います。
これまで無駄だったと思える仕事や経験はひとつもなく、すべてが積み重なり、今の自分を作ってくれています。環境や仕事が変わることで新たな視点を得て、気づいたこともたくさんありました。これからもいろいろな経験を積んだ方と一緒に仕事ができることを楽しみにしています」
主任としてチームをまとめながら、今後は開発まで業務を広げることを目標に、大林は新たな挑戦を続けていきます。
※ 記載内容は2024年3月時点のものです
