組織だけでなく自動車業界や鉄鋼業界の変革にも貢献
金属本部のモビリティ素材SBU(Strategic Business Unit)では、鉄鋼メーカーやアルミメーカーから仕入れた素材を豊田通商グループの製造会社(以下:生産事業体)で加工し、自動車部品メーカーや自動車OEM事業者に対して材料を供給するビジネスを展開しています。
関根がグループリーダーを務めるモビリティ事業変革推進部が担うのは、こうした既存のビジネスモデルの変革です。デジタルを活用した業務効率化・機能高度化などをミッションとしています。
「当社グループ会社の生産事業体や外注の事業者様も活用しながら日々オペレーションを行っている資材のサプライチェーンについて、どのように効率化や最適化を進めていくべきかをAIベンダーと一緒に考え、デジタルソリューションを開発して顧客に提案しています。また、グローバルの生産事業体のスマートファクトリーの推進もめざしています」
チームには、スマートファクトリー推進とDXや事業変革を担当する2名のメンバーが所属。関根を含む3名で他グループや他部署とも連携しながら、強みを持つ領域ごとに業務を分担してプロジェクトに臨んでいます。
「私が取り組んでいることのひとつは、サプライチェーンの効率化をめざすプロジェクトです。すでにソリューション開発の目途が立ったため、現在は業務運用への落とし込みやマネタイズについて議論しています。
また、DX系のプロジェクトでは、デジタルを活用した効率化に加えて新たなビジネスにつながるような事業企画構想に取り組んできました。こうしたグループミッションに紐づく業務に加え、今期からはモビリティ素材SBU内の組織横断のタスクフォースとして、鉄鋼業界のCO₂排出量削減を目的としたグリーンスチールサプライチェーン構築に向けた新規事業開発の取り組みも始まっています」
2023年からグループリーダーに就任した関根。常にグループのミッションや役割を意識しながら仕事に取り組んできました。
「自動車業界も鉄鋼業界も、いまはまさにパラダイムシフトのとき。また、社内では事業ポートフォリオの見直しが議論されるなど、豊田通商も変革期を迎えています。私たちのグループのミッションは、変革をリードすること。前向きかつアグレッシブに変革に取り組むマインドを何よりも大切にしています」
業務変革や新しい枠組みの構築のような「提案型」の仕事に感じたやりがい
2012年に豊田通商に新卒入社した関根。求めていたのは、グローバルな仕事ができて、なおかつ挑戦機会の多い環境でした。
「グローバルに活躍できる経営人材になりたいと考えていたので、総合商社を中心に就職活動をしていました。その中で出会ったのが豊田通商。自動車事業に軸足を置きながらも、当時は自動車以外の分野を伸長させていく方針を打ち出し、事業領域を広げ始めたタイミングでした。
大企業のダイナミックさとスタートアップのようなスピード感を兼ね備えた豊田通商でなら、さまざまなことに挑戦ができると確信し、入社を決めました」
関根が最初に配属されたのは、自動車事業の本丸である当時の鋼板第二部自動車鋼板貿易第一グループ。中国や台湾、南アフリカ向けの鋼板輸出業務を担当します。
そして、入社3年目に海外事業統括グループへ異動となったことが転機となりました。
「最初の2年間は、輸出のトレーディングというトラディショナルな商社ビジネスに携わっていましたが、異動後の部署では海外の生産事業体の管理や、中国での新規物流スキームの構築を担当するなど、業務変革や新しい枠組みをつくる仕事に携わりました。中国の物流会社や鉄鋼会社を訪問して提案する機会も。このとき初めて提案型の仕事のおもしろさとやりがいを実感しました」
2017〜2019年には、実習生としてタイの生産事業体に赴任。赴任の目的は、将来的に海外の生産事業体の経営を担うことを想定し、若手のうちからマネジメントの一端を学ぶこと。この期間中、関根はコミュニケーションの難しさを実感したと言います。
「任期は2年間でした。そのため、現地のスタッフに改善を提案しても、『どうせあなたは2年でいなくなってしまう。結局やらないといけないのは私たち』と反論され、拒否されることもありました。
そんな中、私が心がけたのが徹底して現地の視点に立ち、寄り添うこと。改善に取り組むことによって、どのようなメリットがあるかを根気強く説明し続けた結果、納得してもらうことができました」
2019年の帰任後から2021年までの2年間、1000名ほどのエンジニアが所属する自動車メーカーの生産技術部門へ出向した関根。ここでも新しいミッションに励みます。
「自動車メーカーからは豊田通商に材料発注する際の業務効率化を期待されていたため、橋渡し役となることを強く意識しました。豊田通商に発注がかけられる前の上流工程を理解できたことは、出向から戻った後にも大いに役立ちました」
そして2021年、顧客の材料調達スキーム見直しの業界構造変化を受けて豊田通商として資材サプライチェーンの変革提案を進めるために関根は営業業務と兼任でDXプロジェクトにも携わるように。2022年以降はDXプロジェクトの主担当を務めています。
変化の波を確実に捉え、好機としていくために
現在、関根が携わるのは、以前も精力的に取り組んでいた提案型の業務。資材サプライチェーン変革に向けたデジタルソリューションの開発に関わり、運用スキーム構築に関しては、業界内で他の追随を許さない存在となることをめざしています。
「私たちは業界でも最大級のシェアを誇っておりますが、業界の変革期において競合他社ともしのぎを削る中で新たな付加価値を獲得するために今回サプライチェーン変革の提案機会を得ることができました。しかし、顧客の信頼を獲得して業務、そして事業を変革していくにはオペレーションの確立と地道な実績作りが必要です。
まだ道半ばですが、そのために必要なデジタルソリューションの土台を開発できたことは、現時点におけるひとつの成果だと言えると思っています」
また、脱炭素系の新規事業開発においては、経営層への提案に向けた準備が進行中です。
「豊田通商はこれまで、バリューチェーンの川中・川下側に強みを持っていました。しかし、鉄鋼業界が脱炭素を進めていくとなると、川上側で新たな製鋼原料の調達や製法プロセスの変化などが起きていくことが考えられます。そこで、事業領域の拡大について組織内での議論が進められており、今後は新しい事業開発にも挑戦していく予定です」
前例や正解のないことに対してアイデアを出しながら、変革に挑んできた関根。難しさを感じつつも、それ以上にやりがいを見出していると言います。
「もともと、企画や戦略を考える仕事に就きたいと思っていたので、いまの仕事に確かな手ごたえを感じています。
現在、金属本部はカーボンニュートラルやサーキュラーエコノミーのような大きな潮流変化の真っ只中に置かれています。『機会』として大きく成長を遂げられるか、『脅威』となり外部環境に飲み込まれてしまうか、分岐点となるこのタイミングに居合わせられたことは私にとってはチャンス。自分で新しいものをつくっていくことができるいまの環境は、やりがいに満ちています」
若手の意見を重視し、活躍の機会を提供する環境が成長を後押し
自ら変革を遂げながら、顧客や業界の変革も実現するために。リーダーとして先頭に立つ立場から、共に未来に挑む仲間に向けてこう呼びかけます。
「モビリティ事業変革推進部は、事業ポートフォリオの見直しや新規事業開発の分野で、戦略策定から実行までを担えるポジションです。また、鉄鋼業界や自動車業界の構造を変えるような提案もできます。スケールの大きな仕事に携わりたいと考えている方にとって、うってつけの環境だと思います」
また、働きやすい環境があるのも豊田通商の魅力のひとつ。関根はこう続けます。
「トップダウンではなく、メンバーの意見に耳を傾けて提案を歓迎し、若手のうちから裁量の大きい仕事への挑戦機会を与えられてきました。また、当事者意識を持って主体的に仕事に取り組む姿勢が正当に評価されるのも、当社の良いところだと思います」
これまで使命感を強く感じながらプロジェクトに取り組んできた関根。一定の成果を挙げた暁には、次なるチャレンジも視野に入れています。
「金属部門一筋でのキャリアですが、まだ経験したことのない新しいことにも挑戦して他業界でも通用するような人材になっていきたいです」
入社1年目にある先輩社員からかけられた「商社パーソンの仕事は、できあがった仕組みの中でオペレーションを回すこと“だけ”ではない」という言葉を、いまも大切にしていると言う関根。何事にも臆することなく、チャレンジマインドを携えて、これからも変革を先導していきます。
※ 記載内容は2023年10月時点のものです

