競争力ある生産ラインを支える溶接工程のスペシャリストとして
私が現在所属しているのは、自動車事業部 生産技術部 車体生技室 ボデー技術第3グループです。この部署のミッションは「競争力のある生産ラインを構築し、完成車両メーカーとしての優位性を確保」と「生産ラインの無人化に向けた新たな生技開発へのチャレンジ」という、非常にやりがいのある目標を掲げています。
私自身の担当は新型車の生産ライン準備で、特に車体の溶接工程を受け持っています。具体的な業務内容は多岐にわたり、まず車両図面をもとに、どのような工法・工程を用いればより効率的な生産が可能かを検討することから始まります。そこから必要な設備の仕様を考案し、設備製作メーカーへの発注、設備の図面検討、機能評価と続きます。さらに工場への導入設置を経て、最終的には導入設備で製作された車両の品質確認まで、一連の流れを担当しています。
チームでの役割としては、車両の下回り部品担当チームのメンバーとして、新設設備を専門に担当しています。この仕事で最も難しいと感じるのは、機能性とコストの両立、そして日程を守りながらシンプルで故障しにくい設備を考案することです。しかし、導入した設備がうまく稼働したときの達成感は格別で、この瞬間こそが私にとって最大のやりがいとなっています。
仕事をする上で私が大事にしているのは、ただやるのではなく、なぜそれをしなければならないかの目的を理解して仕事をすることです。また、周りのメンバーと楽しく協力して仕事ができるよう、プライベートのことなど仕事以外の話題も含めて、できるだけコミュニケーションを取るよう心がけています。
トラックから四輪完成車への挑戦を決意したキャリアの軌跡
私のキャリアは、前職でのトラックボデーの生産技術からスタートしました。板金から塗装、溶接、組み立て、検査まで、製造工程の幅広い領域を担当していました。生産技術者として、製品が形になっていく全体の流れを把握できる貴重な経験だったと思います。
特に印象に残っているのは、新型車の生産準備を担当した時のことです。試作から量産まで、一貫して責任を持って取り組む機会をいただきました。会社として初の生産方法だったため、正解のない状況で手探りでいろいろなことをトライしていました。設備メーカーの方々や現場の作業者の皆さんとコミュニケーションを密に取りながら、生産準備を大きな遅れなく進めることができた時は、生産技術者としての成長を実感できました。
新工場立ち上げプロジェクトにも携わり、幅広い業務を経験する中で、自分の中に新たな挑戦への想いが芽生えてきました。生産技術者としてさらなるスキルアップを目指したい、特に自動化されたラインに関わってみたいという気持ちが強くなっていったのです。
そして何より、自動車が好きだという想いから、四輪完成車に関わりたいという気持ちが日に日に強くなっていきました。トラックボデーでの経験を活かしながら、より大きなフィールドで挑戦してみたい。そんな想いが、転職を考えるきっかけとなりました。
新規搬送設備導入での挑戦と成長の軌跡
入社後に最も印象に残っているのは、新規で導入した工程間搬送設備です。新構造の採用により新規部品が追加となり、その搬送が必要になったのですが、既存ラインにはスペースがなく、離れた箇所からの搬送という課題に直面しました。無人搬送設備の仕様考案から調達、導入、設置調整まで、すべて私が担当することになったのです。
導入を進める中で、いくつかの懸念点が浮上しました。しかし、事前にトライアンドエラーを繰り返し、しっかりと対策を講じていたおかげで、実際に設備を導入したとき、想定通りに動作してくれたのです。あの瞬間の達成感は今でも忘れられません。事前の準備と検証の重要性を改めて実感した瞬間でもありました。
一方で、入社当初は苦労の連続でした。工程数が非常に多く、工程名や場所を覚えることに四苦八苦していました。また、自動化が進んだ環境で、設備の動かし方や止め方を習得するのにも時間がかかりました。この困難を乗り越えるために、時間があるときはなるべく現場に足を運び、現物を見て覚えるよう心がけました。さらに、チームメンバーのサポートをしながら、直接やり方を教わることで、実践的な知識を身につけていったのです。
こうした経験を通じて、溶接ロボットの知識を新たに習得することができ、明確なスキルアップを実感しています。前職での自動車生産準備の流れの理解、現場や設備メーカーとのコミュニケーション経験、試作日程に合わせた計画準備のノウハウが、現在の業務に大いに活かされており、これまでの経験が無駄ではなかったと感じています。
挑戦と成長を続けながら、次世代を牽引するリーダーへ
短期的な目標として、まず取り組みたいのはライン更新における付加価値の創出です。単純に設備を更新するだけではなく、人が働きやすい環境を実現する設備を検討し、導入していきたいと考えています。これまでの経験を活かしながら、現場で働く人たちの声に耳を傾け、本当に必要とされる改善を実現していくことが重要だと感じています。
中長期的には、次回の生産準備に向けて後輩やチームメンバーを引っ張っていけるリーダーになることを目指しています。そのために現在は、車両構造や工法、工程の理解を深めるとともに、生産準備の流れを実際に経験して体系的に理解することに努めています。正直なところ、リーダーとして必要なマネジメントスキルはまだまだ不足していると感じており、これからしっかりと身につけていきたいと思います。
採用候補者の皆さんには、当社の魅力をお伝えしたいと思います。まず、完成車を生産しているということ、そしてトヨタグループの源流であるという誇りがあります。さらに、繊維機械、フォークリフト、完成車、自動車部品という多角的な事業形態により、安定した経営基盤を持っていることも大きな魅力です。
当社で活躍できるのは、コミュニケーションができ、前向きにチャレンジできる人だと思います。特に車好きな人や機械が好きな人には、きっと面白さを感じてもらえるはずです。これから入社される方には、どんどん新しいことにチャレンジし、いろんな人とコミュニケーションを取ることをお勧めします。それが成長への最短距離だと、私自身の経験からも確信しています。

