開発~生産 すべての現場を繋ぐ生産準備の要
私が所属するのは、「コンプレッサー事業部 生産管理部 生産企画室 新機種進行グループ」です。コンプレッサーとは、ユーザーの皆様に快適で心地よい車室空間を提供する自動車エアコンの核となる部品です。現在、自動車業界は電動化の進化を迎えており、私たちはその新たなニーズに応えるべく、次世代コンプレッサーを迅速に市場へ届けることをミッションとしています。
弊社は、世界中の自動車メーカー様から寄せられる期待に応えるため、開発部門~生産・品質保証部門が一丸となって、供給体制の構築を推進しています。私の業務は、その中心となる生産準備日程の立案や進捗管理を通じて、お客様のスケジュールを確実に達成すること。そして、課題が発生した場合には会議の開催・調整を行い、早期解決を促進しています。グループの中ではメンバーの役職ですが、個別案件における進捗管理ではプロジェクト全体を舵取りする扇の要の役割を担っており、責任を感じると同時に、やりがいにつながっています。
私がこの仕事で最も重視しているのは、関係部署との信頼関係を築くこと。「過不足の無いタイムリーな情報の集約・見える化」と「現地現物」をモットーに掲げ、システム・しくみの改善によるタイムりーな最新情報入手/発信だけではなく、実際に現場に足を運んで直接対話する事も心がけています。メールやWebツールだけでは完全に伝わらないニュアンスや認識違いを防ぐため、現場でのリアルなコミュニケーションを通じて、共通理解を深め信頼を積み上げています。この努力は、複雑に絡み合う生産準備の課題をシームレスに解決し、プロジェクト推進の原動力となっています。
自動車部品メーカーでの挑戦と海外経験が導いた転職への決意
私のキャリアは、自動車部品メーカーから始まりました。供給管理、毎月の生産計画立案、部品手配・発注、新製品の生産準備計画の策定から進捗管理まで、幅広い業務を担当する中で、製造業の根幹である生産管理のスキルを磨き、実践力を培っていきました。
特に印象深いのは、新規性の高い製品を担当した際の経験です。この製品は不良率が非常に高く、供給懸念が浮き彫りになったことから、大きな課題に直面しました。しかし私は諦めることなく、不良率を考慮した上で継続的な供給を可能にする先行生産計画と改善デッドラインのシミュレーションを作成し、関係部署へ展開しました。プロセスは決して簡単ではありませんでしたが、中長期的な視点でマイルストーンを設定するとともに、関係部署を巻き込みながら果敢に改善トライ計画を立案・推進しました。現場でのコミュニケーションを徹底し、必要な技術的な知識や情報収集を進めることで、不良率を大幅に改善し、50%だった数値を最終的には75%まで引き上げることに成功したのです。
さらに、キャリアを通じて最も大きな転機となったのは、海外トレーニーとして1年間の海外赴任を経験したことです。この期間、日本からの部品輸入計画や在庫効率化、ローカル社員の教育、現地工場再編における日程調整など、グローバルな環境下で新たな課題に挑みました。しかしながら、グローバル化の現実として、人件費の高騰、スキルの維持の難しさ、外部環境の変化など、課題は山積しており、日本での生産が依然優位であるという現実を痛感するに至りました。この中で私は、よりダイナミックな環境で自身を成長させたいという強い思いを抱くようになりました。
前職では良好な職場環境の中でコミュニケーションを大切にしながら働き続けましたが、海外での経験が自身に新たな視点と成長への渇望を与えました。今後のキャリアにおいて、よりスピード感のある挑戦や変化に飛び込むことで、さらなるステップアップを目指したい、この強い思いが転職への動機となりました。
挫折から学んだ真のコミュニケーション力と事業視点の獲得
入社後、最も印象に残っている経験は、あるプロジェクトの生産準備中に遭遇した厳しい試練です。お客様からの品質向上や仕様変更の要請により複数回の設計変更が発生し、計画が大きく変わる中でも納期要求は変わらないという難題に直面しました。その状況下で最も苦労したのは、関係部署との調整でした。通常のリードタイムでは到底間に合わない状況でしたが、各部署の業務内容や実績を細かくヒアリングし、短縮可能な部分を一つひとつ慎重に検討しました。対話を重ね、現実的な折衷案を関係部署と共に構築することで、課題をクリアしながら最終的に納期を達成することができたのです。この経験は、困難な状況においても冷静に課題解決へ取り組む力を養う大きなきっかけとなりました。
一方で、挫折から学び成長する経験もありました。生産準備の日程立案において、後工程やシステム間連携の知識不足が原因で計画が思うように進まず、苦労を重ねました。この失敗から、知識や情報の一元化・見える化、「関係部署とのコミュニケーションにおいて、明確な目的や事業部としての方針を共有することの重要性」を学びました。誰もが共通の知識や情報をもとに議論できる資料づくりに取り組みました。また、ヒアリングだけで議論が散漫になるのではなく、具体的な方針を示すことでプロジェクトの進行がスムーズになることを活かし、以降のプロジェクトでは着実な進行が可能となりました。
また、前職と比べて関係する部署や人数が増え、分業化が進んだ新しい環境では、より密接で計画的なコミュニケーションが求められることを実感しました。私は「ワンストップの情報見える化」だけではなく「現地現物でのコミュニケーション」の重要性を改めて認識し、さらに磨きをかけてきました。前職で学んだ関係部署との対話を通じた課題解決の手法や、生産準備における課題対策の経験は、現在の業務でも十分に活かされています。
加えて、事業視点を持つという成長も実感しています。お客様の要求日程を満たすだけでなく、事業部の採算性にも影響を与えるポイントや変化点を考慮しながら業務を進めることができるようになりました。この視点の取得こそが、私自身の働き方の大きな変化であり、入社後の最大の成長だと自負しています。
グローバルリーダーを目指して、挑戦し続ける未来への道筋
現在の仕事を一通り経験し、次なるステップとして、業務改善に積極的に取り組むことを目指しています。前職の経験と現在の職場での手法を比較・分析し、より効率的かつ効果的な業務プロセスを提案したいと考えています。具体的には、QCD(品質・コスト・納期)の観点で改善提案の優先順位をつけ、計画を作成。実際の運用を通じて効果を確認し、継続的なブラッシュアップを図るサイクルを回すことで、さらなる業務効率化を実現していきます。
中長期的な目標としては、多岐にわたる生産管理業務に精通した上で、生産管理部のリーダーとして活躍することを目指しています。その準備として現在、関係部署の業務内容とそれぞれのつながりを深く理解することに努めています。そしてその先には、海外赴任やグローバルな橋渡し役として、国際舞台で活躍できる人材になるという夢を描いています。この目標は、大学院で研究した日本企業のダイバーシティマネジメントや、前職での海外トレーニーとしての経験から生まれたものです。グローバルな環境下で自分自身のスキルを最大限に活かし貢献したいという想いが、私のキャリアの指針となっています。
これから当社に参加される方へお伝えしたいのは、チャレンジを重ね、自身の成長を楽しめる環境が整っている点です。当社には、密なコミュニケーションを通じて、悩みや疑問に親身に対応してくれる風土があります。積極的に現場へ足を運び、対話を重ねることがフィールドを広げる鍵となります。変化に迅速に対応し、果敢に調整できる柔軟なマインドを持ち、関係部署と協力しながら目標達成に挑む姿勢を持つ方に、ぜひ当社の扉を叩き、新たな可能性を共に切り開いていただきたいと思っています。

