電池制御ECU開発グループリーダーとして描く未来のモビリティ社会
私は現在、電池事業室技術部に所属し、電池制御ECU開発グループのリーダーとしてチームを統括しています。当グループのミッションは、電池事業室が開発した優れた電池セルの拡販を実現するべく、バッテリマネジメントシステム(BMS)を戦略的に設計・開発することです。この取り組みは、持続可能な社会の実現に向けた次世代モビリティの基盤構築において、非常に重要な役割を担っています。
私の主な業務は、BMSの中枢を担う電池制御ECUの開発マネジメントです。主にソフトウェア開発を担当しつつ、システム全体の設計やハードウェア開発のディレクションも行い、プロジェクトを包括的にリードしています。また、次世代製品の市場戦略を策定し、最適なBMSの仕様設計を推進することにも取り組んでいます。いかに電動化が進む中で競争力を確保し、同時に持続可能な社会の実現に貢献するかを常に意識しています。
リーダーとしての役割は多岐にわたります。プロジェクトのスケジュール策定や進捗管理、リソースの最適化はもちろん、電池の状態推定精度向上、安全性能向上のための仕様策定や開発プロセスの管理も重要なミッションです。私の役割は単なる管理業務に留まらず、チームメンバーと密接に協力しながら電池制御ECU開発を実践的に指導することにも力を注いでいます。また、常に最新の技術動向や業界標準規格のリサーチを行い、それらをタイムリーに製品開発に反映させることも重要視しています。
仕事において私が何より重視しているのは、「チーム全体での協働」を通じて、質の高いBMSを提供することです。BMSはその性質上、安全性と信頼性が不可欠です。そのため、チーム内外での信頼と透明性ある情報共有を第一とし、課題の本質を正確に見極めたうえで、無駄を排した効率的かつ効果的な開発プロセスを構築することを目指しています。また、急速に進化する技術トレンドに対応するため、チーム全員が常にスキルアップを心掛けられるよう、柔軟で刺激的な学びの環境づくりも行っています。
自動車業界での6年間と新たな挑戦への転機
これまでのキャリアでは、自動車メーカーでのハイブリッド車や電気自動車におけるモータ制御や電池制御開発に携わり、現職では電動フォークリフトの電池制御開発に挑む機会を得るなど、電動車両開発の最前線を歩んできました。それぞれの経験を通じて培った技術はもちろん、その中で得た学びや挑戦が、私の成長の礎となっています。
中でも深く心に残っているのは、キャリアの最初のプロジェクトです。右も左も分からず、誰に頼ればいいのかすら掴めず、自分の選択が正しいのか自信が持てない日々は、まさに手探りで進むようなものでした。しかし、"車が好き"という根本的な情熱を原動力に、無我夢中で課題に立ち向かい続けました。その過程で、当時の上司にかけてもらった「言われたことをやる前に、自分自身の目標やビジョンを第一に考えなさい」というアドバイスは、今でも私の行動の指針となっており、大きな支えとなっています。
モータ制御開発で基礎を築いた後は、さらに高い次元を目指して電池制御の分野へ進出しました。設計・評価や問題解決、さらには他部署との密な連携を通じて、技術力はもちろん、コミュニケーションスキルなど幅広い能力も磨かれました。素晴らしいチームと共に困難を乗り越え、成長の実感を得た日々は、私にとってかけがえのない経験でした。
そして、自分自身で業務をリードし成果を出せるようになったタイミングで、新しいフィールドへの挑戦という想いが心の中に芽生えました。それまで多くのサポートを受けながらやりがいある環境で仕事をしていたものの、より広い領域で自分の可能性を試したい、新たな成長を追求したいという気持ちが、次のステップを踏み出す決断へと繋がったのです。
失敗を糧に成長した入社後のエピソードと前職経験の活用
豊田自動織機に入社してから最も印象に残っているのは、日本初のリチウムイオン電池タイプの電動フォークリフトの販売を成し得たことです。それまで私が担当するプロジェクトでは、先行開発の位置づけで、販売するのではなくまず動くものを作ることがターゲットが主でした。しかし、販売できる品質のものを作り切ったときは、本当に大きな達成感がありました。開発過程では、どんな状況でも不具合を起こさないアルゴリズム開発が最も困難な技術的課題でした。様々なユーザー様や使用環境に対応できる信頼性の高いシステムを構築する必要があったのです。
この課題に対応するため、従来の実機評価に依存した開発プロセスを見直し、シミュレーション技術を活用したモデルベース開発(MBD)や自動テストを導入しました。MBDにより、実プロセス前の設計段階でシステム挙動や性能を詳細に検証することが可能になり、実機評価を削減しながらも高い精度で設計を進めることができました。また、開発の初期段階で問題点を洗い出し、迅速に対応することで、結果として開発期間内に市場不具合のない制御プログラムを開発することにも成功しました。この新たなアプローチによって、ユーザー様へより良い製品を迅速に提供する体制を確立しています。
一方で、失敗から学んだことも数多くあります。特に印象深いのは、相手の意見に従うばかりで、自分が苦労するだけでやるメリットがない業務をやってしまったことです。また、スケジュール管理が甘く、期限になっても終わらないという事態も経験しました。見込みが甘かったことに加え、遅れても解決できるような手を打たずズルズルやってしまったことが原因でした。
この失敗を受けて、現在は逐次の状況の見える化に力を入れています。メンバーの話をよく聞いて、過去の自分の経験と照らし合わせながら、進捗の数字だけ見るのではなく状況を正確に把握することを心がけています。そして何より、日頃から正直に答えられる雰囲気を作っておくことが重要だと実感しています。
前職の経験も大いに活かされています。開発中の製品を実機に載せて評価するスキルや、色々な人とかかわって培った折衝におけるコミュニケーション能力は、現在の業務でも重宝しています。特に、豊田自動織機全体で取り組んでいる問題解決手法の研修を受けて、問題解決能力が飛躍的に向上しました。物事を一方向から考えるのではなく、様々な面から多角的に考える力も身につきました。
マインド面では、多少のことでは動じない図太さが身についたと感じています。昔はちょっとした問題でも不安になっていましたが、今では「どうやったらできるのか?」をまず考えると同時に、一人で抱え込まずにすぐに相談することにしています。この変化が、現在の自分にとって最も大きな成長だと思っています。
熱意ある挑戦者への全力サポートと共に歩む未来への道筋
私たちは今後、電池事業室で培った最先端の電池技術をさらなる領域へ広げ、多彩な製品への展開を加速していきます。この技術がモビリティの未来を切り拓き、社会に新たな価値を提供していくと強く信じています。
その中で鍵を握るのが、BMS(バッテリマネジメントシステム)のアーキテクチャ設計です。これまでは主にソフトウェア開発の中でもアプリケーションソフトを中心に担当してきましたが、次のステージでは、BMS全体を統括し、新たなシステムをリードする存在を目指しています。そのために、アプリケーション開発の枠を超え、プラットフォームソフトやハードウェア、さらに製品全体に関する知識を幅広く身につけていくことを課題に据えています。また、技術的な視点を超えて、社内外のステークホルダーとの連携を促進し、強固なチームワークを築くことで製品化を成功に導くためのコミュニケーションスキルも重要だと考えています。
この挑戦を支えるため、当社では新たな仲間を求めています。電池制御ECUの開発において、ハードウェア開発、ソフトウェア開発それぞれ、弊社が目指している次のステージでの取り組みをともに進め、チームそのものをともに成長させられる方にぜひ参加していただきたいと考えています。具体的には、電動化技術に情熱を持ち、システム全体を見渡しながらハードソフトそれぞれの技術的課題の解決に取り組める方、そしてチームやステークホルダーとの適切なコミュニケーションを通じてプロジェクトをリードできる方を歓迎します。未知の分野にも挑戦し、自らの力で次世代の製品を一緒に創り上げていける、そんな方をお待ちしています。
当社は、挑戦し続ける姿勢を大切にしています。現在、転職をお考えの皆様には、ぜひ私たちと共に未来を切り拓く旅に参加していただきたいと思います。自らの意志を持ち、未知なる課題にも果敢に挑む姿勢、そして仲間との協力を楽しみ、共に目標を成し遂げる強いチームスピリットを持つ方にお越しいただきたいと願っています。特に、新たな挑戦を楽しむ方、ものづくりへの情熱を抱く方、そして私たちの理念や価値観を共有できる方を心からお待ちしています。
入社後には、これまで当社が取り組んでこなかった分野や新しい製品へのチャレンジが広がっています。その過程において、あなたの「熱意」と「挑戦心」を最大限に引き出すサポートを惜しみません。一緒に未知の扉を開き、ものづくりの喜びを分かち合いましょう。

