メガバンクでワークフローシステムの運用・保守を担当。確認と相談を重ねミスゼロへ
2020年に日本TCSに新卒入社した田中。以来、一貫してDTSに在籍しています。
「お客さまのDXを支援するため、システムの開発や導入、保守などを一括して担う部門です。対応する業界は、金融/保険、商社、製造、製薬など多岐にわたります。
その中で私はアプリケーション側の業務を任され、23年7月からはあるメガバンクの内部で使われているワークフローシステムの運用と保守に携わっています。システムはメガバンクの国内外の拠点で使用され、世界中にユーザーが存在します。不備やトラブルがあった際には、原因を調査したり改善したりと日々対応。勤務体制は、お客さま先で勤務する日と、在宅勤務の日が半々ですね。
当社でこのプロジェクトに関わっているのは、私を含めて4名。PM(プロジェクトマネージャー)が1名、保守に長く携わり、お客さまの業務システムに詳しいメンバーが1名。そして比較的新しく加わり、技術面でキャッチアップしながら仕事に取り組んでいるのが私を含めて2名、という規模です」
保守という仕事ではありますが、現在のプロジェクトでは深夜に急な対応が求められるようなケースはほぼないと言います。
「計画された通りの業務外メンテナンスはあるものの、突発的な大規模アクシデントはほぼありません。それはスムーズなシステム運用をスタンダードと捉えた上で、メンバーの一人ひとりがミスゼロを肝に銘じて業務に邁進しているからだと思います。私も、とくにお客さまが使っているシステムに直接アクセスするような業務であれば、さらに細心の注意を払ってミスを防ぐよう心がけています。
ありがたいことに、毎年お客さまに対して実施している満足度調査では、当社の保守プロジェクトが100%の高評価を受けています。当社のチームが長期間にわたって安定したサービスを提供しているのが、理由のようです。私も、そのチームの一員であることにとてもやりがいを感じるとともに、評価を下げてはいけないという責任も意識しています」
田中がミスゼロをめざす上で、日ごろから大切にしていることがあります。
「不安な業務があればひとりで解決しようとせず、必ず周囲に確認や相談をしています。自分自身の認識や判断が、チームやPMの判断と齟齬がある可能性もあるからです。PMも『疑問点があればすぐに連絡していいよ』と声をかけてくれるなど、サポート体制が整っているので、心理的にも安心して仕事を進められていますね」
「伝える」と「伝わる」の違いを知る。トラブル防止へ、誓う丁寧な仕事
理系学部の出身で、大学院では水産科学を学んでいた田中。画像処理やAIで魚の養殖を効率化する研究に取り組んだ経験から、IT企業への就職をめざしました。
「大学院の研究室で一緒だった先輩と同期生が日本TCSから内定を受けていたので、その会社に興味を持って調べてみると、インドのIT最大手タタコンサルタンシーサービシズ(以下、TCS)と三菱商事の合弁会社でした。入社後はインドのメンバーとも緊密にやり取りすることや、新入社員がインドで研修できることがわかり、貴重なチャレンジができそうだと感じましたね。私自身、英会話は得意ではありませんでしたが、英語でコミュニケーションしなければならない環境にあえて身を置くことでスキルを高めたいと思ったんです」
入社後は研修を経て、DTSで3年近く、総合商社向けのSAP刷新プロジェクトに携わることになります。
「要件定義のためにお客さまとやりとりするフェーズから、プロジェクトに参加しました。関わっていたのは当社の2、3名と、協力会社の十数名。私は開発経験を積むために協力会社と共に設計開発を進めたほか、お客さまとの会議調整や新メンバーの受け入れなど、PMのサポートもしました」
一連の仕事に取り組む中で、苦労したのは要件定義だったと話す田中。
「お客さまの業務やシステムを熟知していなければ、資料ひとつ作成することも難しいと思い知りました。当初は、お客さまの輸出入の契約書に記されている金額の意味などがわからなかったんです。
なので、業務について知るために過去の資料をひと通り読むところから始めました。次に、わからなければ先輩に聞く。その繰り返しで知識の習得に努めましたね。最終的に、先輩にチャットを送って資料のチェックをお願いするなど、周囲の力を借りながら納期ギリギリで形にし、なんとか乗り越えることができました」
さらに、「伝えること」と「伝わること」の違いを痛感した出来事があったと言います。
「お客さまとの間で合意していたつもりが、実は認識がずれていたということがありました。業務上で使う請求書の金額について詳細を詰めていた際、その桁数が間違っていることに気づいたんです。1桁違うだけでシステムが止まってしまう可能性があり、ヒヤリとしました。
自分としては事前に資料を通して伝えたと思っていても、実際にはお客さまに伝わっていないこともあるのだなと。この経験から、より丁寧に仕事を進める必要があると感じました。たとえば、資料についても、会議の場で初めてお客さまにお見せするよりも、事前にお送りするほうがしっかりと確認していただけますし、トラブルを防ぐ可能性も高まるはずです」
人口世界一のインドと歩む会社ならではの、勢いや伸びしろを実感
業務の中で壁に突き当たるたびに、力強く乗り越えてきた田中。自身の成長や、やりがいを感じる瞬間もあったと振り返ります。
「以前関わっていた総合商社向けのSAP刷新プロジェクトでは、要件定義のやり直しを余儀なくされたことがありました。要件定義をひと通り終えて開発のフェーズに進んだ時、契約書を出す際の計算のロジックが間違っているなど、抜けや漏れがいくつか出てきてしまったんです。
やり直し自体は、決して褒められることではありません。ただ、一度失敗した経験を糧にして、2回目にはより広い範囲を担うことになり、自ら資料を作ったり、お客さまの前で話したりする機会も増えました。そうして経験を積む中で自分のできることが着実に増えていきましたし、お客さまとのコミュニケーションについても、以前ミスコミュニケーションをしてしまった時よりはかなりスムーズに会話ができるように。日を追うごとに手応えをつかみ、自身の成長を実感しています」
当社でエンジニアとして5年目を迎えた今、感じている仕事の魅力は──。
「とくに当社はこの傾向が強いかもしれませんが、私たちが改修や保守に携わるシステムの先には、たくさんの方々が存在しています。それも世界中に。お客さまの企業規模が大きいほど、動いている金額や社会に与える影響も大きくなりますよね。多くの人たちに関わるような重要なお仕事をサポートできるのは、この上ない喜びです。日々の仕事の中ではさほど意識するタイミングはあまりありませんが、ふとした瞬間に仕事の意義を見つめ直すと、やはりそこに立ち返りますね」
さらに日本TCSならではの社風について、実感を込めてこう語ります。
「人口が世界一になったインドと共に歩むTCSには、勢いや伸びしろがあると思っています。またTCSは社会や地域への貢献、一人ひとりの幸せ、多様性を大事にしており、当社もその文化を受け継いでいると感じますね。仕事面で成長しつつ、ワーク・ライフ・バランスや人生設計も大切にできる会社で、私自身、充実感を味わっています」
開発や導入でお客さまと「ものづくり」を進め、マネジメントにも挑戦を
現在、システムの保守や改修に携わる田中ですが、今後は「お客さまと一緒にものをつくる開発や導入に力を入れたい」とうなずきます。
「システム業界で『ものをつくる』というと、プログラムを書くことにフォーカスされがちです。しかし、より密接にお客さまと会話しながら認識を合わせ、開発の方向性を固めていくような仕事も『ものづくり』のひとつの形ですよね。ひとりでできることには限界があるので、多くの人を巻き込みながらよりよいものを手がけ、及ぼす影響や、やりがいを大きくしていきたいです」
そして、社内で活躍する先輩たちから刺激を受けつつ、マネジメントにも関心を寄せています。
「私は今、ひとりのメンバーとして働いていますが、開発や導入でチームを束ねるリーダーとして経験を積み、ゆくゆくはもっと大きな組織やプロジェクトのマネジメントができればと思っています。
社内にお手本としたい男性の先輩がいます。私の入社当時のメンターだった人で、チームリーダーやプロジェクトマネージャーをしていました。売り手、買い手、世間の『三方よし』という言葉がありますが、先輩はお客さまに説明を尽くして合意を形成し、社会も含めていずれもWin-Winになるように心がけるなど、日ごろからそれを実践していましたね。
一方で、家事や育児もパートナーと分担しながら真摯に向き合い、幼稚園に子どもを迎えにいくなどしていました。その姿を見てすてきだなと感じ、私も仕事とプライベートの双方を充実させたいと思うようになりました」
田中は今、就職活動を進める人たちに思いをはせ、こんなメッセージを送ります。
「就活するにあたって、譲れない自分の『軸』を決めるのはもちろん大事ですが、その上で希望以外の業界にもぜひ目を向けてほしいですね。私はIT業界にいますが、就活の時期には、現在お客さまとして対応している銀行や商社など幅広い分野の説明会に参加したため、就活を通じて得た知識が今も生きています。就活は、さまざまな分野の人たちの話を聞く絶好の機会です。皆さんの人生経験の幅を広げながら、実りある結果を得られるよう願っています」
※ 記載内容は2024年6月時点のものです

