すべての人をつなぐパイプ役になりたい。父の背中に憧れて抱いた夢
お客様の採用マーケティング活動を伴走支援するAE(アカウントエグゼクティブ/既存営業)として、モビリティ業界をはじめとする大手企業を担当する熊崎。柔らかく穏やかな物腰と、俯瞰して物事を見る冷静さを併せ持つ人柄の原点は、幼少期にあります。
「斜に構えたような、少し大人びた子どもだったと思います。というのも、わが家の方針は『自己責任』。歯を磨かずに虫歯になろうと、お小遣いやお年玉をどう使おうと自己責任。両親や祖父母からは大きな愛情を受けていましたが、良い意味で子ども扱いされない環境でした」
幼いころから自分で考え、行動してきた熊崎の“教科書”はエンタメだったと言います。
「家ではいつもラジオや音楽がかかっていましたし、兄と一緒にアニメや漫画をよく見ていました。『これって、あの漫画の場面みたいだね』というように、家族や友人との共通言語もエンタメでしたね」
自分で判断する軸として、もう一つ家族の影響を受けたことがあります。それは、人の悪口を言わないこと。
「両親も兄もそういった感情をあまり出さないタイプなんです。周りにハンディキャップのある人がいて、私自身、障がいのあるクラスメイトのサポート役になることもありました。そういった環境で、人それぞれ性格や魅力が違うということを自然と理解していたのかもしれません」
中学受験を経て入学したのは、「自由と自主性」を教育方針とする中高一貫校。その方針を表すように、個性豊かなクラスメイトに囲まれて青春時代を過ごした熊崎。
まわりの人を輝かせる仕事がしたい。そのために、すべての人をつなぐパイプ役になりたい──高校生になると、そんな夢を抱きます。
「さまざまな才能を持つクラスメイトに出会えたことはもちろん、父の影響も大きかったんです。
父は広告のプロデューサーをしていて、コピーライターやデザイナー、フォトグラファーなど、それぞれのバックグラウンドとプロフェッショナリズムを持った人たちをつないで一つのものを作りあげている様子が、とても格好良くて。
私もイベントの手伝いをすることがあったのですが、照明や音響、司会など、すべての役割を理解して裏で取り仕切っている父を見て、自分が表に出るのではなく、多くの人をまとめるパイプ役になって、皆が輝く環境を作りたいと思うようになりました」
困っている人がいるのに何もできない──挫折して気づいた自分の適性
大学入学後は、兄が関わっていた謎解きイベントの運営に携わるように。スタッフの得意分野を見極めながら配置し、それがピタリとはまることでお客様が笑顔になる。そこに喜びを見出した熊崎は、就職活動では広告会社やイベント会社などを中心に応募。
ところが、ある偶然からクリエイティブ人材に特化したエージェントに就職することになります。
「たまたま時間ができたので求人サイトを見ていたら、その会社の説明会に空きがあったんです。『プロフェッショナルの才能を支援し、クリエイティブの力で人と社会の豊かさを創っていく』という理念にビビッと来ました」
入社後は、Web領域でデザイナーやコピーライターなどの派遣や人材紹介からキャリアをスタート。その後、フリーランスのクリエイターとチームを組み、求人広告や住宅広告を制作するための営業やPM(プロジェクトマネージャー)を兼務。4年目からはマネジメントも経験するなど、順調にキャリアを積んでいきました。
転機が訪れたのは、6年目。舞台芸術に携わるクリエイターのために、同期の社員が新規事業を企画。熊崎も、その立ち上げメンバーとして参画することになりました。
「舞台芸術はすごく価値があるにも関わらず、うまくビジネスにできていない状況がありました。その課題を克服するために2019年に事業を開始したのですが、ようやく何件か受注できたタイミングでコロナ禍に入ってしまったんです。
サポートしたい人たちが目の前で困っているのに、何もできない。別の施策はないかと模索しても、うまくいかない。このままでは自分の心がもたないと、事業から離れることになりました」
大きな挫折を味わったものの、自分の適性を知る機会になったと振り返ります。
「それまでは、『この仕事をやってほしい』という会社からの期待に応える形で仕事の幅を広げていましたが、新規事業の立ち上げは、初めて自分の意思で手を挙げたんです。
ただ、少人数のプロジェクトだったので、全員がブルドーザーのように突き進んでいく必要がありました。自分が旗振り役になったことで、知らず知らずのうちに心に負担をかけていたのです。
あらためて、『自分の得意分野は人をサポートすること』『自分で自分に期待するより、まわりの期待に応えることで力を発揮できる』と気づくことができたのは、意思を持って選択したからだと思います」
採用広報は「壮大な友達自慢」。やさしい世界観に惹かれて新たな道へ
その後、地方拠点の立ち上げや拡大、海外展開のための検討業務など、会社の成長のために求められる仕事に全力で向き合い、期待に応え続けた熊崎。入社10年が経ったことを機に次のステップを考えるうち、転職を視野に入れるようになります。
「新しく自分のプロフェッショナリズムを構築できる仕事はなんだろうと考えていた時に、PR Tableに出会いました。
私はもともと“友達自慢”が好きで、自分の話より友達のすごいところを話すことが好き。『うちの会社には、こんなに魅力的な人がいる』と世の中に発信できるtalentbookは、いわば“壮大な友達自慢”。それはすごくやさしい世界観だし、採用マーケティングの領域でプロをめざすのは楽しそうだと思ったんです。
さらに、talentbook以外にもさまざまなソリューションでお客様を伴走支援できることも、欲張りな私には合っていると感じました」
幅広いソリューションを活用しながらお客様に向き合うAEには、広い知見、お客様への深い理解が求められます。そのため、入社後は社内のあらゆるコンテンツを見るのはもちろん、ほかのAEがお客様とやりとりしているメールすべてに目を通したと話します。
「メールを見ると『丁寧にサポートしていただき、ありがとうございます』といった言葉がたくさんあって、想像以上にお客様としっかり信頼関係を築いていることに驚きました。
皆のように信頼関係を築くためには、お客様の期待値を理解して、それを超えていくことが欠かせません。いち早くお客様の期待に応えられる自分になり、手応えをえるために、今はもがいている途中です。
たとえば、担当企業にはモビリティ業界のお客様が多いので、歩いている時もニュースを見ている時も、自然とモビリティ関連の話題を気にするようになりました。専門用語や業界のトレンドを理解して、お客様が何を必要としているかを把握することを意識しています」
前任者たちが作ってきた信頼関係という礎をさらに強固にするため、自分にできることを模索している熊崎。お客様に寄り添いながらも客観的な視点でアドバイスする上で、自身の経験が活かせることも、この仕事の魅力だと続けます。
「採用マーケティングは、自分自身が当事者なんですよね。自分が転職活動する時に、どんな情報に目がいったか、どんなメッセージが響いたかということが、そのままアドバイスになる。
自分の体験を詳細に言語化しておくことで、お客様への提案に説得力が加わる点もおもしろいですね」
グラデーションのようなチームで、出会いをご縁に変えていく
まわりの人たちの個性を活かして輝かせることを得意とする熊崎は、AEのメンバーそれぞれにも特徴的な色があると話し、チームをこう例えます。
「皆が得意分野という色を持っているのですが、余白があるんです。『自分は絶対にこのスタイルだ』という型にはまらずに、他の人のエッセンスを吸収して、自分をアップデートしたいという意欲がある。
一方で、全員の根っこに『お客様の期待に応えたい』という想いがあって、そこに体温も感じる。だから、組織としても魅力的なんですよね。会社のブランドアイコンがグラデーションで描かれた円なのですが、まさにそういう感じです。
実は、趣味で絵を描いているのですが、グラデーションの円をモチーフにしたものが多いんです。本当にたまたまなのですが、そんなところにもPR Tableとのご縁を感じました」
さまざまな人の得意分野を融合させながら採用マーケティングのプロフェッショナルの道を歩みだした熊崎には、人生のキーワードとも言える言葉があります。
「数年前から“企み”をテーマにしています。前職では、中学・高校の同級生と仕事をすることを企んで、実際にデザイナーやイラストレーター、アクター、映画プロデューサーになった同級生たちと仕事をしました。PR Tableでは、社会人になってから出会った人たちと一緒に仕事をするという企みに挑戦したいと思っています。
これまで出会った人たちの得意なことを全部自分の引き出しに入れて、マッチングしていく。そうすると、出会いがご縁に変わります。そのために、いろいろと企みたい。自分にとっての裏ミッションみたいなものです」
高校時代に抱いた「すべての人をつなぐパイプ役になる」という夢。その夢を、壮大な友達自慢のプラットフォームを作ることで実現する──熊崎は自らもグラデーションの一部となりながら、まわりの色を輝かせるための“企み”を続けます。
※ 記載内容は2024年5月時点のものです
