ものづくりと理科が大好きな少年でした
ものづくりは小さなころから好きでした。針金を曲げたりつなげたりして造形をつくる工作キットやブロックでずっと遊んでいましたね。自分の子どもがブロックをしている写真を両親に送ると、いまも「あなたもよく遊んでいたわよね」と言われます。学校の勉強では理科がいちばん好きでした。
さすがにブロック遊びは卒業しましたが、理科への興味はずっと持ち続けていました。高校では物理と化学を選択。さらに、何がきっかけだったかはよく覚えていないんですが、夏休みをきっかけに生物に傾倒するようになりました。生き物は唯一、人の手でつくることができないものです。それがどうやって誕生し形づくられているのか。そのあたりに興味を惹かれたんだと思います。
だから大学も生物系の学部に進み、主にコケ植物の遺伝子の研究をしていました。動物もそうですが、植物も水生から陸生へと劇的な進化を遂げています。その過程にあるコケ植物は、進化生物学や遺伝子学の重要なテーマのひとつなんです。
本当にやりたい仕事が見つかるまでの10年間
大学院を出て本当は研究職に就きたかったんですが、地元にはそういう募集が少なく、夢はかないませんでした。結局、新潟で大手農機メーカーの販売会社に就職。
1人目の子が生まれる直前で、妻の実家近くに引っ越そうという話も出ていたので、4年半ほど勤めた会社から転職することを決意しました。せっかく転職するなら「もう一度、やりたかった分野へ」と思い、神奈川への転居と同時に大手製薬会社の研究所に入社。化合物の試験や分析を行う部署でした。
そこで1年半ほど勤務したところで、私にとって大きな転機がありました。引き続き化合物の試験・分析という業務が中心でしたが、次第に「生産性」に関わる仕事をする機会が増えてきました。その中でちょっとしたプログラミングを活用することで業務効率が格段にアップすることに衝撃を受けたんです。
この分野をもっと追求したい。ITエンジニアをめざしたい。本気でそう思うようになり再び転職を決意。大学院を出てからここまで約10年を費やしましたが、ようやく「本当にやりたい仕事」を見つけた気がしました。
ITエンジニアへの道筋を示してくれたSSE
生産性向上や業務効率化に関わるITエンジニアになりたい。でも30代半ばで専門知識も実務経験もない。そんな私に手を差しのべてくれたのが技術者・ITエンジニア派遣のSSEでした。派遣といってもSSEに正社員として採用され、就業先となる企業で長期勤務ができる無期雇用。じつは最初の製薬会社への転職も無期雇用派遣だったので、その仕組みは十分に理解していました。
ただ前の派遣会社と大きく違ったのは、担当のコーディネーターや営業の方が「実務未経験だけどITエンジニアになりたい」という思いをしっかり受け止め、そうなるための道筋を明確に示してくれたことです。
まず化学系の知識・経験を活かせる仕事に就く。そこで働きながらITエンジニアに必要な知識を習得し、資格を取得する。そのためにeラーニングや書籍購入補助、資格取得支援など利用できる制度が豊富にある……。面接でそんなロードマップを提示してくれたことでゴールへのイメージが湧き、2021年10月に35歳で入社しました。
最初の就業先は面接で話したとおり、ケミカル系の大手企業。前職経験が活かせる感光体の開発・評価業務に携わりながら、IT関係の勉強を始めます。通勤の往復約1時間、子どもが寝た後の21時以降を有効に使い、会社の制度もフル活用しながら多くの資格を取りました。ITパスポート、統計検定2級、Python3エンジニア認定データ分析試験、情報セキュリティマネジメント試験、基本情報技術者試験……。
目標としていた難関資格にも合格し、直後の定期面談で思いを伝えました。するとタイミング良くPythonを使えるエンジニアを求めている企業があるとのこと。それは産業用ポンプで世界的に知られている機械メーカーで、グループで約2万人の従業員を抱える大手でした。社内システムのプログラミング言語としてPythonを導入したところだと言うんです。
私はPython3の資格を取得していましたが、実務はまったくの未経験でした。それでも勉強中に自分で組んだプログラムを見てくれて、さらに意欲的に資格取得に取り組んだ姿勢も評価されたようで、就業が決定。業務効率化に関わるITエンジニアという念願の仕事に、ついにたどり着いたんです。
子育てにも理解ある職場で2度の育休を取得
仕事は業務効率化のためのプログラム作成です。個々が作成したマクロを整理したり、システムから必要なデータを読み取る仕組み、メールや格納ファイルを紐付けする仕組みを構築したり……。「便利になったよ」「楽になったわ」といってもらえるのが本当に嬉しくて、「やりたかった仕事はまさにこれだ!」と実感しています。
就業開始から1年半が経ち、いまでは依頼されたことに応えるだけでなく、自分から「こんなことも可能ですよ」と提案できるようになりました。その結果、SSEの優秀エンジニアとして表彰されたのも嬉しい出来事でした。でも、もっと嬉しかったのは2度の育休を取得できたことです。
前職で2人目ができた時には取ることができませんでしたが、SSEは男性の育休制度もきちんと整っていました。だから3人目が生まれた時に、このタイミングしかないと思って申請したんです。営業担当の方も応援してくれて、就業先も協力的で、仕事にマイナスの影響も一切なく合計2カ月の育休を取ることができました。
育休中は3人目の成長を間近で見守ることができました。加えて上の子と一緒に遊んだり、保育園の送迎をしたり、とにかく一緒に過ごす時間を満喫しました。これまで妻に頼る部分が多く、育児がこんなに大変で、こんなに楽しいものだと初めて知りました。本当にいい経験だったと思っています。もちろん育休が明けても、できるだけ子どもたちと接するようにしています。いまは家庭を大事にしながら、いいバランスで仕事ができていると思います。
目標への道筋を示してくれて、勉強や資格取得を支援してくれて、やりたかった仕事のチャンスをくれて、さらに子育ての楽しさにも気づかせてくれて……。SSEに転職してよかったと心から思います。
これからエンジニアをめざす人にも、ぜひSSEをお勧めしたいですね。ただ、テクニカルスキルの習得は十二分に支援してくれますが、それを活かすためにはヒューマンスキルも重要です。ここは自分で磨く努力が必要ですね。職場でうまくコミュニケーションを図ることができれば、仕事もスムーズに進みますし、任されることも増えてきます。私自身もこの部分をさらに磨いて、もっともっと業務効率化に貢献する仕事をしていきたいと思っています。
※ 記載内容は2024年10月時点のものです
