保育士時代の経験が、今のキャリアの武器になる
現在、私はエンジニアサポーターとして働いています。企業で活躍するエンジニアの方々が、少しでも働きやすくなるよう支援することが私の役割です。
具体的には、エンジニアのみなさんが抱える悩みや困りごとを伺い、一緒に解決策を考えています。たとえば、質問したいのに話しかけづらいと感じていたり、通勤時間が想像以上に長く、負担を感じていたりするケースがあります。そうした場合は、「こう伝えると企業の担当者に話しやすいですよ」とアドバイスしたり、状況によっては、より通勤しやすい就業先をご提案できるよう社内で情報共有したりと、一人ひとりに合わせた対応を心がけています。
仕事をする上で大切にしているのは、相手の話に耳を傾け、その人の立場に立って考えることです。抱えている悩みは、一人ひとり違うため、「こうすれば解決する」という正解はありません。だからこそ、その方の状況や気持ちに寄り添いながら、その人に合った答えを一緒に見つけていくことが大切だと思っています。
この姿勢は、前職である保育士の経験から自然と身に付いたものです。私は約10年間、保育士として働いていました。子どもたちや保護者の方々と向き合う中で、相手に寄り添いながら関係を築くことの大切さを学びました。保育士とエンジニアサポーターはまったく異なる職種ですが、「相手の話に耳を傾け、寄り添いながら向き合う」という本質は共通していると感じています。
エンジニアサポーターという仕事を知ったのは、私自身の転職活動がきっかけでした。保育士を離れ、「自分には何ができるのだろう」と模索していたとき、転職エージェントを通じてこの仕事と出会いました。「誰かをサポートする」という点が自分に合っていると感じ、この仕事に挑戦することを決めました。入社してみると、想像以上にエンジニア一人ひとりのキャリアに深く関わる仕事でした。知らない世界への不安もありましたが、今ではこの仕事を選んで本当に良かったと思っています。
今できることから広がる、新たなキャリアの可能性
エンジニアと面談をするとき、最初に必ず聞くことがあります。
「今の仕事に就いて、将来的にやってみたいことや目標はありますか?」という問いかけです。就業1年未満の方と話す機会が多いのですが、この質問に対してはっきりと答えられる方は、実はそれほど多くありません。
「なんとなくエンジニアを選んだけど、とくに目標はない」
「テレワークができればいい」——そんなふんわりとした言葉が返ってくることもあり、やりたいことがまだ見つかっていない状態で面談が始まることも珍しくありません。
そうした状況を受けて、私が面談の中で活用しているのが「機会が見えるくん」です。自分の経験やスキルをもとに、どんなキャリアの可能性があるかを可視化できるツールです。
実際に印象に残っているケースがあります。「エンジニア=IT」と思い込んでいた方に、「今できる仕事」から検索してもらったところ、ITだけではなく化学系や機械系など、さまざまな分野のキャリアパスが出てきたんです。そのかたは「ITだけじゃないんだ。こっちの道でもいいんだ」と、目に見えて表情が変わりました。特定の選択肢にはまだピンと来ていない様子でしたが、「これならちょっと興味あるかも」と思える選択肢も見つかり、私自身大きな手応えを感じた瞬間でした。
もちろん、使い方を通して学んだこともあります。当初は資格から検索を進めていましたが、それではかえって選択肢が広がりすぎて、迷わせてしまうこともありました。
それ以来、まずは「今できる仕事」から検索し、その仕事につながる資格やキャリアの選択肢を一緒に確認するようにしています。ゴールから逆算するのではなく、今の自分の立ち位置を起点に未来を広げていく——こうした進め方は、まだキャリアのイメージを持てていない方にこそ有効だと感じています。
『機会が見えるくん』と2万人の実体験が広げる可能性
『機会が見えるくん』は、エンジニア社員がいつでも自分のキャリアを思い描けるようにするためのツールです。目の前の仕事だけでは見えない可能性を可視化し、一人ひとりが未来を描けるようにするための第一歩を後押ししてくれます。
エバンジェリスト(魅力を伝えて仲間を増やす人のこと)として取り組む中で感じている大きな特徴の一つは、約2万人分のリアルなキャリアデータをもとにしている点です。中でも私がとくに活用しているのが、資格に関するランキング情報です。
「次のステップに進むには、どの資格から勉強すればいいですか?」という相談にも、「まずはこれとこれが重要ですよ」と可視化された状態でお見せできるので、相手にも伝わりやすく、会話もスムーズに進むようになりました。
私が『機会が見えるくん』に価値を感じているのは、実際にその道を歩んだ人たちのキャリアデータをもとにしている点です。データの中には、ITの資格を持ちながら異なる業種へ進んだ人のキャリアパスも含まれているため、同じ分野の上位資格のキャリアパスだけでなく、幅広い業種や職種から一人ひとりに合ったキャリアパスの選択をサポートすることが可能です。
「こういう人もいるから、あなたも必ずしもこのルートを選ばなくていいんだよ」と伝えられるのは、リアルなキャリアデータがあるからこそです。実際の事例があることで、「こんなキャリアの選び方もあるんだ」と、新たな可能性に気づくきっかけを提供できると感じています。
もちろん、導入してまだ日が浅いため、大きなキャリア変化の事例は多くありません。ただ、「資格の勉強を始めてみようかな」「この分野について調べてみようかな」と、一歩踏み出す方は確実に増えています。今はまだ小さな変化かもしれませんが、その一歩がどんなキャリアにつながっていくのか、私自身とても楽しみにしています。
「自分には無理」を決めつけないでほしい
キャリアに不安を感じている方へ、まず伝えたいことがあります。
「今やっている経験は、絶対に役に立つ」ということです。
今のキャリアがこのままでいいのか、何をやりたいかすらまだ決まっていない——そんな状態でも、大丈夫です。『機会が見えるくん』はスキルや資格の面で「何をすればいいかわからない」「どんな選択肢があるのか見えない」という方が、自分の可能性を知るきっかけになるツールです。キャリアの方向性がまだ見えていない方にこそ、ぜひ使ってみてほしいですね。
将来がまだ決まっていなくても、「今この資格やスキルを身につけておくと、次のステップにつながるんだな」と道筋が見えやすくなります。これまで現状維持になりがちだった方も、将来の選択肢を描きやすくなり、一歩踏み出しやすくなったと感じています。
もちろん、『機会が見えるくん』だけがサポートの手段というわけではありません。キャリアについて相談できる人はたくさんいますし、私自身もその一人です。一人で抱え込まず、ぜひ相談してほしいです。
そして、SSEへの応募を考えている方にお伝えしたいのは、「自分には無理だ」と、最初から可能性を閉じないでほしいということです。未経験だから。特別な経験がないから——そういった理由で「自分にはできない」と決めつけてしまうのは、本当にもったいないと思います。可能性は、まず広げてみることが大切です。
何より大切なのは、やる気です。
技術的なスキルや経験は、入社後に積み上げることができます。でも、挑戦しようとする気持ちは、その人自身の中にしかありません。やる気を持って、ぜひぶつかってきてください。みなさんの挑戦を、私たちも全力で応援したいと思っています。
