サッカーからゲームへ、ゲームからイラストへ
高校時代はサッカーに夢中でした。部活にも精力的に取り組み、息抜きにちょっとゲームをするような生活でしたが、だんだんゲームへの熱が高くなってきました。テレビゲーム、カードゲーム、ソーシャルゲームなどいろいろやりましたが、やっぱり一番はまったのはサッカーゲームでしたね。
大学でもサッカーをやっていましたが、このころはゲームをする時間のほうが多かったと思います。さらにゲームに登場するキャラクターをきっかけに、「イラスト」という分野に興味を持つようになりました。SNS仲間のオフラインイベントに参加したり、好きなイラストレーターの推し活をしたり……。次第に人の作品を見るだけでは物足りなくなり、自分でも描くようになりました。
自分で描くようになれば、次は人に見てもらいたくなりますよね。自然な流れでSNSに自作のデジタルイラストを投稿するようになりました。もちろん投稿するからには反響も欲しい。だから最新のトレンドを意識したり、タッチや描画方法を変えたり、いろんな工夫をしました。作風を変えると反響数も大きく変わります。そして驚いたことに、SNS経由で仕事の依頼が入るようになったんです。「フリーランスのイラストレーター」という働き方を、初めて意識した瞬間でした。
フリーランスをしながら専門学校でスキルを磨く
大学の後半はフリーランスでそこそこの収入がありました。ただプロとしてやっていく上で、専門的スキルの不足も自覚していました。そこで大学卒業後、CGを学ぶために仕事と並行して専門学校に通うことにしました。
1年目は画力の習得がメインでした。これまでPC画面での作画しかしてこなかったので、画面の外で自分の手で描くことは本当に勉強になりました。デッサン、水彩、アクリル絵の具などさまざまな手法を経験しましたが、いちばんの成果は陰影表現を学べたことです。
デジタルでは単調になりがちな陰影ですが、デッサンなら微妙な表現も、思い切った表現もできます。その後の自分の作風にも大きな影響があったと思います。
2年目はIllustrator、Photoshop、CLIP STUDIO PAINTといったデザインツールやソフトを用いたデジタル表現を学びました。これは自分がこれまでやってきたことの延長線上。ただずっと独学だったので、基礎から学び直せたことは大きな収穫でした。知らなかったフィルター、使ったことのない効果など、各ソフトの便利さ・奥深さを再認識し、表現の幅がさらに広がりましたね。
ただ、1つの課題制作に2週間ほどかかるので、時間が足りず夜遅くまで学校に残ることも少なくありませんでした。それでもクラスメイトに負けたくないという気持ちもありましたし、作品が講師に評価されるとテンションも上がって、なんとか2年間頑張ることができました。講師はもともとゲーム会社でイラストレーターをしていた方で、技術的な部分以外にも参考になる話をたくさん聞くことができました。
そしてこの2年で自分の中にもう1つ変化が起こりました。SNSに作品をアップする際、一時的に人気や注目を集めたとしても、ファンを引きつけ続けるのはかなり難しい。そんな世界でフリーランスという働き方は安定性に欠けるのではと感じ始めたんです。
さらに父が会社員として一生懸命に働いて、安定した収入で安定した家庭を築いてきたのをずっと見てきたので「いつかは自分も」という気持ちもありました。次第に正社員志向に傾き、できれば20代のうちにと思うようになったんです。
自分のスキルを評価してくれたのはSSEだけ
専門学校を出て転職活動を始めました。フリーランスでやってきたこと、学校で学んだことを活かしたいと思いましたが、なにせ初めてのことで、自分の強みを発揮できるのがどんな環境や仕事なのかもわかりません。そこで転職エージェントに登録。手探り状態でメーカーから派遣会社まで、さまざまな会社を紹介してもらいました。
でも現実は厳しいですね。問われるのは「どんな会社でどんな実務を経験してきたか」ということ。フリーランスで実績があっても、専門学校で学んでいても、それは社会人未経験、実務未経験と同じなんです。結局、書類選考すら通らず面接までたどり着けないことばかりでした。
そんな中で唯一、話を聞いてくれたのがSSEです。SSEは技術者派遣の会社ですが、まずSSEに正社員として入社し、就業先である大手企業で数年単位の長期で働ける常用型派遣。しかも人材育成に力を入れていて、これからエンジニアをめざすという若手もたくさん採用しているんです。
面接では「自分がこれまでやってきたこと」を、きちんと経験だと評価してくれたのが嬉しかったです。さらに世間的には「社会人未経験」である自分の希望にもしっかりと耳を傾け、その上で内定を出してくれました。
希望する「IllustratorやPhotoshopを用いて画像制作に関わる仕事」の門が狭く、就業先が決まるまでに少し時間がかかったのですが、担当コーディネーターの方が懸命に希望に沿う就業先を探してくれたので、この人に任せておけば大丈夫と信じることができました。
ありがたかったのは就業先が決まるまでに、社会人としての基礎研修を受けられたことです。中途採用の同期20人ほどと一緒に約1カ月間。名刺交換や言葉遣いなどのビジネスマナー、どんな仕事にも必要なExcelの基本など、自分にはタメになることばかりでした。さらに研修中も給与を出してもらえたり、キャリアカウンセラーの方が面談をしてくれたり、もう感謝しかありませんね。
そんな研修中にもコーディネーターの方がいくつか就業先の候補を持ってきてくれました。中には大手PCメーカーの広告画像制作など興味を惹かれる仕事もありましたが、やっぱり「やりたい仕事」は譲れません。すると4件目の候補として、びっくりするような企業の仕事を紹介してくれたんです!
大手ゲームメーカーで、憧れのゲーム作家と一緒に仕事を
それは誰もが知る大手ゲームメーカー。普通に採用試験を受けても、まず入社できないと思います。しかも大好きなゲーム作家さんが手がけるサッカーゲームに関わるプロジェクト。聞けばSSEでもめったにない就業先で、自分がサッカー好きなことまで考慮してくれたことにも感動しました。
就業から1年半、主に画像のトリミングや加工を担当しています。想像していた以上にPhotoshopを使うので、色調補正などの新たなスキルも身につきました。それに、自分の好きな選手や日本代表選手を扱う時は、ちょっと嬉しくなります。
この仕事をするために愛知の実家を出て千葉に引っ越しましたが、生活はとても安定しています。フリーランスで働いていた時のように収入が多い月・少ない月がないので、精神的にも落ち着いていられます。
驚いたのは当時より自分の時間が充実したこと。専門学校時代は仕事と課題を掛け持ちし、空き時間にはSNSでの集客……という状態。それが定時で帰れるようになって、集客の必要もなくなって、個人的な創作活動に充てられる時間が圧倒的に増えました。
いまはすでに形のあるものの編集加工ですが、将来的には0から1を創作する仕事をしたいと思っています。そのために、ここで習得できることは貪欲に吸収していくつもりです。できればいまの仕事以外にも、いろんなことに挑戦したいですね。
SSEは「こんなことがしたい」というエンジニアの気持ちに寄り添い、応援してくれる会社です。しかも就業先が変わってもずっとSSEの社員ですから、転職回数が増えるわけではありません。ディレクターやクリエイターとして活躍できる日も、そう遠くはないと思っています。
※ 記載内容は2024年9月時点のものです
