上流工程から安定稼働まで一気通貫で担う「戦略事業システム部」が求められているもの
──2024年に新設された戦略事業システム部の概要と、チームが担うミッションについて教えてください。
戦略事業システム部は、三井住友カードが展開する新規事業の推進を、システム面から責任を持って支援する組織です。昨今はクレジットカードの枠を超えた周辺サービスや新事業が次々と立ち上がっています。スピード感と柔軟性が求められる新事業領域において、外部のパートナー企業とも連携しながらビジネス部門と一緒に開発を進めていくのが私たちの役割です。
当初は約10名でスタートした組織ですが、現在は約35名に急拡大しています。新事業の企画段階からビジネス部門に並走し、リリース、そしてサービス開始後の安定稼働まで、まさに上流工程から一気通貫で携わっているのが私たちの部署の大きな特徴です。
私が所属する第一グループが担当しているプロダクトは、非常に多岐にわたります。 たとえば、クレジットカードなどでのタッチ決済で電車やバスを始めとした公共交通機関に乗れるstera transit(※1)やMaaS事業のPass Case。さらに、AIプラットフォームによるデータ分析サービスUNIVERSE、法人向けデジタル総合金融サービスTrunk(※2)などです。
※1 talentbook タッチ決済×データで地域課題に挑む──金融の枠を越え、現場力で開く公共交通の未来
※2 talentbook 金融にとどまらない中小企業の課題に挑め。未知の領域を拓く「Trunk」開発の醍醐味
──グループ長としてどのような立ち回りを意識されていますか?
チームメンバーが担当する各プロジェクトが円滑に進むためのマネジメントを行うようにしつつ、時にはプレイングマネージャーとして自らプロジェクト推進を行うといったことをしています。
とくに前者は各メンバーがプロジェクト推進を気持ちよくできるための土壌づくりを意識しています。
ビジネス部門や外部パートナーと円滑に開発を進めて行くことが重要となるため、たとえば、プロジェクトが軌道に乗るまでのステークホルダーとの調整を裏方として行うことや、システム仕様などで担当が悩むポイントでの相談・アドバイスを行うなどをしています。
また、チームメンバーがプロジェクトの中で求められる「システム/クラウド知見」および「プロジェクトマネジメント力」を向上させるための企画を率先して行うようにしています。
──部署の雰囲気について教えてください。
戦略事業システム部は半数以上がキャリア採用のメンバーで構成されており、多様なバックグラウンドを持つ社員が揃っています。社会インフラを支える金融システムとしての安定性と、新サービスをいち早く世に出すスピード感を両立させる難易度は非常に高いですが、その分「全員で一丸となってやり遂げる」という一体感があり和気あいあいとした雰囲気です。
金融×ITの軸で挑み続けるキャリア。お客さまに近い場所でプロフェッショナルを追求
──これまで「金融」と「IT」を軸に数社キャリアを積んできた背景と、三井住友カードに入社を決めた理由を教えてください。
私のキャリアの根底には「手に職をつけたい」という想いがあり、経済学部出身だったこともあって「金融×IT」の領域でこれまで3社にわたってプロフェッショナルをめざしてきました。
三井住友カードはstera事業など、まさに金融×IT×社会インフラといったサービス展開を行っており、ITコンサル時代から興味を持っていました。
その後、自社サービスに携わりたいという想いから事業会社のシステム部門で経験を積みましたが、三井住友カードの革新性とスピードには魅力を感じ続けていました。そして、2022年に成長を後押ししたいと思い、入社を決意しました。
──仕事をする上で大切にされている価値観や、その原体験についてお聞かせください。
わからないことを曖昧にしないこと、そして自分の仕事に誇りを持つことです。 これにはSIer時代の苦い経験が影響しています。自分の考慮不足から大規模なシステム障害を発生させてしまい、丸二日間不眠不休で復旧対応に当たったことがありました。その際の障害原因がその価値観につながっています。
併せて「本当にエンドユーザー目線でシステム開発をしていたのか」といった指摘もあり、「システムは誰のためにあるのか」を骨身に染みて考えさせられました。
そこから、システムはあくまで手段であり、目的はお客さまの生活をより良くするサービスを世に送り出すこと。 だからこそ、利用者の視点やビジネス部門のニーズといった多角的な視点を持ち、客観的に見て「本当にこれが最良か?」と問い続けることを自分に課しています。
──「プロフェッショナル」という言葉へのこだわりも、そこから来ているのですね。
そうですね。ITコンサルタント時代にも、プロフェッショナルでなければそもそも仕事すらもらえないという厳しさを叩き込まれました。お客さまからいただく対価に見合う、あるいはそれ以上の価値を提供し、信頼を勝ち取ること。この自負こそが、責任感ある仕事の源泉になると信じています。
個の卓越をチームの成功へとつなげる。組織の成長を意識したマネジメントとしての進化
──プレイヤーからグループ長へと立場が変わり、心境の変化はありましたか。
以前の私は、正直に言えば「自分がやり遂げればいい」という意識が強かったです。 しかし、今はチームで成し遂げることの醍醐味を感じています。グループ長として個々のメンバーの専門性を高めるだけでなく、チーム全体がプロフェッショナル集団として機能するための土壌づくりへの意識。 そうした「人の成長を支えるマネジメント」を心がけてコミュニケーションを取るようになったのが一番の変化です。
一方、キャリア入社者の比率が増加している中で、当社で長年キャリアを築いてきた社員とキャリア入社者のそれぞれ異なる価値観を融合させることが課題となっています。両者に溝はなく仕事がしやすい環境ではあるのですが、さらに両者の良い部分を引き出し合い、チームとしてアップデートさせることが私たちマネジメントに求められていることだと思っています。お互いの強みを活かしながら、組織として成長していく形を作っていきたいです。
──具体的な成功体験として、印象に残っているプロジェクトを教えてください。
まず、プレイイングマネージャーとしてはstera transitの関西エリア一帯での導入が印象に残っています。各鉄道会社で一斉にクレジットカードのタッチ乗車ができるようになり、1年が経過して利用者が大きく伸びています。今まで一斉導入という経験がなかったため、導入方法やリリース時の確認体制を戦略事業システム部で整理し、それがうまく稼働しました。このスキームや進め方が現在社内に浸透する形になっています。
そしてマネジメントとしては、2025年3月のPass Caseのサービスリリースが心に残っています。担当メンバーに任せる形で進め、stera transit導入時のスキームを参考に各担当メンバーでやるべきことを分担しました。検討からリリースまでの期間が短い超短納期案件でしたが、チーム一丸となって成功を収めることができました。プレイヤー時代の経験をマネジメントとして活かせたことが、大きな自信になりました。
「テック企業」への変革を支える組織へ──三井住友カードで描く未来
──今後、どのような存在をめざしていきたいですか?
現在、三井住友カードは金融の枠を超えたテック企業への変革を本気でめざしているのだと思います。だからこそ、システム部門のマネジメントとして、その目標を足元から支える存在でありたいと感じています。そのために、私自身もシステム知見を常にアップデートし続け、最新技術をいかに当社のサービスに活かせるかをしっかりと打ち出していきたいです。
とくに、今はビジネスのスピードを支えるためのクラウド利活用や、アジャイル開発の実装が非常に重要なテーマです。短期的な目標としては、新技術と当社のシステムとをどう融合させられるかをシステム側から能動的に企画・提案していけるチームをめざし、長期的には会社全体の価値を底上げする中核組織へと成長させていきたいですね。
──最後に、これからキャリア入社を検討している方へ、アドバイスやメッセージをお願いします。
当社は、チャレンジすることに対して後押ししてくれる風土があります。だからこそ、当社で何をやりたいかを明確に持って、失敗を恐れずにチャレンジしてほしいです。その上で、当社のフィールドで「この分野で自分がリードしていく」と胸を張って言えるプロフェッショナルな領域を確立していってほしいと思っています。
ただ、システムはあくまで手段です。その先にあるビジネスを成功させるという目的のために、自分たちの技術がどう寄与するのかを突き詰められる人と一緒に働きたいです。新しい案件や新規事業が次々と生まれるこの刺激的な環境で、システム面からビジネスを切り拓いていく。その興奮を、ぜひ新しい仲間と分かち合いたいと思っています。
※ 記載内容は2026年1月時点のものです
