2025年にキャリア採用で、サービスデザイナーとして入社したHANAI。金融業界が大きな転換期を迎える今、CEOデザインオフィスの一員として、サービスデザインの力で顧客体験と事業価値をどう結び直そうとしているのか。これまでのキャリアと、これからの挑戦について話を聞きました。
戦略から実装までをつなぐために、デザインの道へ
― まずは、これまでのキャリアについて教えてください。
事業会社でメディア事業に携わり、事業責任者として戦略を描く立場を経験しました。 その中で「戦略から実装までを論理的に結び、顧客価値を最大化する」ためには、デザインの力が不可欠だと痛感し、職種をデザイナーへ転換しました。
― 三井住友カードへの入社の決め手は何だったのでしょうか。
前職の通信会社では約10年間、デザインセンターの設立や、開発プロセスへのデザイン導入など、「どうすれば組織文化にデザインを根付かせられるか」という課題に夢中で向き合ってきました。試行錯誤の連続でしたが、デザインが組織を強くしていく手応えを感じられた、私にとってかけがえのない経験です。 そんな中で、次なる挑戦の場として選んだのが三井住友カードでした。
金融業界は今、まさに大きな転換期の真っ只中にあります。この刺激的なフィールドで、これまでの経験をフルに活かし、デザイン組織を育てることはもちろん、「経営の力としてのデザイン」を浸透させていきたい。そんな想いで、三井住友カードに入社しました。
サービスデザインは、金融体験をつくる中核
― 金融サービスにおいて、なぜ今サービスデザインが重要なのでしょうか。 また、どのような価値をお客様に届けたいと考えていますか。
CEOデザインオフィスのミッションは「ブランド価値を経営・事業・顧客体験に一貫して浸透させること」です。そのために欠かせないのが、生活者視点で「本当の困りごとは何か?」という本質を捉え、体験全体を再設計すること。サービスデザインは、まさにその心臓部だと思っています。 現場では、お客様の声や行動という「生の情報」を大切にしています。
もちろん、事業として成立させるためには、事業とデザインを論理的に結びつける視点も必要です。でもデータや理屈を並べるだけでは、本当にお客様の心を動かす体験はつくれないと痛感しています。 例えば、新サービスの企画では、ユーザーインタビューからジャーニーマップの作成、プロトタイピングまで一気通貫で伴走します。商品性を詰める段階では「本当にこれで、使ってくれるか?お客様に喜んでもらえるか?」と葛藤もあります。
でも、試作と検証を繰り返して、安心感や利便性が形になったとき、「これならいける!」と確信に変わる瞬間があります。 こうした、血の通った体験設計こそが、最終的にも事業成果につながっていく。顧客価値と事業成長を、高い次元で結びつける仕組みを丁寧に作り上げていきたいですね。
顧客インサイトを起点に、体験と戦略を結びつける
― 金融体験をデザインするうえで、特に意識していることは何ですか。
一番大切にしているのは、「お客様の深層的なニーズ(インサイト)から逃げない」ことです。CEOデザインオフィスにはリサーチャーがいて、UXリサーチで得られた「一次情報」を何よりの武器にしています。 カスタマージャーニーやサービスブループリントを使って体験を俯瞰するのですが、課題が可視化されると「あぁ、ここは今の仕組みでは救えていなかったんだ」と痛感することも少なくありません。
そこからが正念場です。プロトタイピングとテストを何度も繰り返し、仮説を壊しては作り直す。この「磨き込み」のプロセスが、サービスの命運を分けると信じています。
― 最近のプロジェクトで印象的だった取り組みはありますか。
未来洞察を行って、「お金の不安をなくし、やりたいことを実現する」体験を定義したプロジェクトですね。単に便利な機能を追加するのとは違い、「人生の節目に寄り添うにはどうあるべきか」を深掘りしました。メンバーと議論を重ねる中で、サービスデザインが持つ「未来を描く力」を私自身も改めて実感し、すごくワクワクしたのを覚えています。
規制と信頼性。その先にある、行動変容のインパクト
― 金融サービスならではの難しさについては、どう感じていますか。
正直に言えば、難しさの塊です(笑)。規制やセキュリティ、信頼性の担保……。これらは絶対に妥協できない土台です。自由な発想を形にしようとしても、ルールという壁にぶつかることは日常茶飯事。
でも、だからこそ面白いんです。金融は生活の基盤。ここが変われば、お客様の行動や安心感に劇的なインパクトを与えられます。 戦略と現場のズレを埋めるために、合意形成の場を増やし、一次情報を全員で共有する文化を育んでいる真っ最中です。
― これから挑戦していきたいことを教えてください。
デザインを三井住友カードの最強の武器にすることです。デザインはデザイナーだけのものではありません。適切なメソッドがあれば、企画やマーケティング、開発のメンバーも創造的なアウトプットを生み出せるはず。
CEOデザインオフィスがハブとなり、会社全体の創造性を底上げしていく。そんな「共創」を通じて、企業の競争力を高めていきたい。私たちの存在が、お客様への価値向上と、会社の持続的な成長に直結していると信じています。
柔軟な働き方がつくる、自分を整える時間
― 挑戦を続ける一方で、日々の時間はどのように過ごしていますか。
仕事で100%の力を出し切るために、プライベートでの「自分を整える時間」はすごく大切にしています。 最近はフレックスタイムを活用して、平日の朝にジムへ通い、身体を鍛えています。運動している時間は、仕事の難しい課題からもふっと離れて無心になれる。
私にとって、日常の心地よいリズムを作る大切な時間になっています。 三井住友カードは、こうした柔軟な働き方が当たり前にできる環境です。自分の時間をちゃんと作って、心身ともにエネルギーチャージした状態でまた新しい課題に向き合う。このサイクルがあるからこそ、高いモチベーションを保ったまま仕事に向き合えると感じています。
ともに未来をデザインする仲間へ
― どのような方と一緒に働きたいですか。
「正解のない問い」を突きつけられたとき、その難しさをむしろワクワクしながら面白がれる方と一緒に働きたいです。変化が激しい今の時代、昨日までの正解が明日も通用するとは限りません。だからこそ、未知を恐れず、学び続ける姿勢が何よりの強みになります。
未来を切り拓くのは、人間ならではの「洞察」と「豊かな感性」です。異なる視点を持つ仲間とぶつかり合い、まだ誰も見たことのない未来を形にしていく。そのプロセスを「最高に面白い!」と感じられる人と、ぜひ手を取り合いたいです。
― 最後に、これから出会う仲間へのメッセージをお願いします。
CEOデザインオフィスは、まだ産声を上げたばかりの組織です。 正直、整っていないことも多いですが、それは「何でも自分たちで作っていける」という無限の可能性でもあります。
私たちの挑戦は、プロダクトのみならず、ブランドを、サービスを、そして組織そのものをデザインしていくことです。この大きな波を一緒に楽しみながら、新しい未来を創りに行きませんか?そんな方と一緒に働けることを、心から楽しみにしています!
※ 記載内容は2026年1月時点のものです。
