M.MAEKAWA
執行役員
Head of Design CEOデザインオフィス 担当
兼 マーケティング本部 共管
兼 国際本部 共管
米国の大学でプログラミング、グラフィックデザインを学んだ後、Microsoftに入社。
約8年間の勤務のなかで日本に帰国し、その後、ファーストリテイリングに全社で初のUXデザイナー として入社。
デザイン組織の設立や店舗・業務システム、グローバルECサイトなどの構築を手掛けた後、2022年にはメルカリにHead of Designとして入社し、2023年にChief Experience Officer(CXO)に就任。2024年12月に三井住友カードに入社し、同年5月現職となる。
2024年12月、三井住友カードはHead of DesignとしてMAEKAWAを迎えました。
国内外で数々のプロダクトを手がけてきた彼女は、2025年5月に社長直下の横断組織「CEOデザインオフィス」を立ち上げ、ブランドと顧客体験の再設計に取り組んでいます。
今回は、これまでのキャリアや現在の活動、そして「デザインの力で企業に新たな価値をもたらす」という信念について訊いてみました。
経営陣の「デザインの力を信じる姿勢」に共感し、
新たな一歩を踏み出す
-まずは簡単に、これまでのキャリアについて教えてください。
アメリカの大学でプログラミングとデザインを学び、現地のグローバルIT企業にプロダクトデザイナーとして入社しました。
当初はウェブサイトのデザインを中心に担当していましたが、経験を重ねる中で「デザインでお客さまや社会の課題を解決し、価値を作っていくこと」に面白味を感じるようになり、そこからプロダクト・サービス設計やブランド戦略に軸足を移しました。
前述のグローバルIT企業では、ポータルサイトのUXデザインに従事し、大規模な開発チームや複数国へのプロダクト展開、戦略的な視点でのデザイン実装を経験しました。
以降は、日本のアパレル企業やIT企業にて、顧客軸でのプロダクト開発やグローバル展開、デザイン組織立ち上げの経験を積み、前職ではChief Experience Officer(CXO)として、顧客体験戦略の全体設計と実行をリードしてきました。
-三井住友カードへの入社の決め手は?
経営陣の皆さんとお話しした際の、「デザインの力で会社をより良くしていきたい」という真摯な想いでした。これまでの取り組みを大切にしながらも、より良い方向へ進めていきたいという熱意と覚悟に共感し、内側から支える役割を果たしたいと感じました。より良くしていくためには既存の枠を超え、変化していく必要もありました。変えていくことは容易ではありませんが、経営陣が変化のために、「外からのさまざまな意見を取り入れていきたい」と強く思っている。そのことに可能性を強く感じました。
-Head of Designとして、どのようなことに挑戦したいと考えていますか?
これまでに身に付けた、事業成長のための顧客起点での体験設計の知見と、その実現に向けたサービス・プロダクトの設計、そして具体的なUXデザインの実装経験を活かし、三井住友カードのブランドや提供価値全体を、お客さま視点で統合的に再設計していきたいと考えています。
"信頼に値する慎重さ"と、"変化に対する柔軟さ"を、
デザインの力で橋渡ししたい
-金融業界にはどんなイメージを持っていましたか? またそのイメージは入社後変化しましたか?
正直なところ、入社前はフィンテック業界に比べて保守的で変化をあまり好まない印象がありました。ですが、三井住友カードはそのイメージを良い意味で裏切ってくれました。社内には「変わりたい」「お客さまにもっと良い体験を届けたい」という前向きな意志があり、そのギャップに驚かされました。
もちろん、金融サービスにおいては慎重さや堅実さが欠かせません。ただ、それだけではなく、時代の変化に対応する柔軟性も同時に求められる。この"信頼に値する慎重さ"と"変化への柔軟さ"のあいだを、デザインの力で橋渡ししていけたらと考えています。
-三井住友カードのブランディングやクリエイティブについての印象も教えてください。
非常に多様なサービスを展開している企業でありながら、それがブランドとして一貫して伝わっているかというと、まだまだ伸びしろがあると感じています。
とても良い価値を提供しているのに、世の中に十分に伝わっていない部分がもったいない。だからこそ今後は、ブランドやサービスの魅力をお客さまに正しく伝え、共感を持って受け取っていただけるような伝え方や体験設計に力を入れていきたいと思っています。そしてお客さまから"選ばれる"ブランドへ育てていければと考えています。
お客さまにシームレスなサービスを提供するために、
体験を横断的に見渡す「CEOデザインオフィス」を設立。
-2025年5月に発足した、CEOデザインオフィスについて教えてください。
こちらは、どのような目的をもって設立されたのでしょうか。
CEOデザインオフィスは、「体験価値を企業の競争力の源泉とする」という思想のもと、経営・事業・お客さま体験を横断的につなぎ直すために社長直下で発足した組織です。背景にあったのは、三井住友カードは「お客さまとの関係性を根本的に見直す局面に立っているのではないか」という思いです。
三井住友カードは、これまで「こんなサービスがあればいいな」というサービス起点でサービスを作ってきていることが多かったのではないかと感じています。しかし、お客さまはサービスごとに存在するのではなく、お客さま自らのライフステージに沿って必要なサービスを選ぶもの。つまり、より長く私たちのサービスを使い続けていただくためには、サービス起点からお客さま起点へと考え方を変え、お客さまの人生に寄り添って「必要なサービスを必要なときに提供していくスタイル」を作っていかなくてはなりません。例えば、就職すれば初めての投資、資産形成のサービスを、結婚すれば保険や家計管理に関するサービスを、シニアを迎えるならば資産承継のサービスを提案するなど。目指すのは、顧客視点での体験設計とその中で必要なサービスを開発する組織です。
CEOデザインオフィスは、これからの三井住友カードの変革をリードし、進化を支える中核となる存在、会社の未来をデザインする存在でありたいと考えています。
-CEOデザインオフィスのミッションとは?
CEOデザインオフィスのミッションは、三井住友カードのブランド価値を経営・事業・顧客体験に一貫して浸透させること。生活者視点から本質的な課題を捉え、体験全体を再設計すること。部門横断の連携を促進し、価値設計を企業戦略の中核に据えた意思決定を支援すること。
そして、すべての顧客接点で信頼と愛着を育む体験を実現し、ブランドの持続的な成長に貢献することです。
そのためにまずは、各サービスの体験を含めたデザインの品質を向上させていきます。バラバラだったものを統一させ、一貫性を持たせる。常に安定したクオリティのものを提供していくことで、お客さまが必要なときに必要なサービスを受け取れる「シームレスな体験」につなげていきます。
また、中長期的にはSMBCグループ全体の金融におけるエコシステムを構築したいと思っています。これまで築いてきた伝統と信頼をベースに、グループ全体でのサービス体験の一貫性とブランド価値を高め、グループとしてのシナジーを上げていく。これによりお客さまがシームレスにグループのサービスを使い続けてくれる体験の戦略を作り、実現したいと思っています。
そしてゆくゆくは、SMBCグループ全体として、社会に暮らす全ての方が、お金に関する不安が払しょくされ、お客さまの自己実現を支える存在になりたいと考えています。
-今は、どんなことに取り組んでいますか?
「私たちが何物で、どのような価値をお客さまに届けたいのか」、三井住友カードのコーポレートブランドの言語化をしています。ここから私たちの強みやお客さまから選ばれる理由を明確にし、それを各サービスに落とし込んでいきます。同時にお客さまが必要なサービスを必要な時にシームレスに体験できる顧客体験戦略の策定とその体験の中のタッチポイントのひとつである、アプリやウェブのプロダクトのリニューアルや改善、新規立ち上げなども携わっています。
デザインと金融のスペシャリストが集うチームで、
三井住友カードの変革を推し進めていく
-CEOデザインオフィスにはどんなメンバーがいますか?
現在、CEOデザインオフィスには、プロダクトマネージャー、UXデザイナー、UXリサーチャー、サービスデザイナー、クリエイティブディレクター、アートディレクター、グラフィックデザイナーなどの多様な専門領域のスペシャリストがいます。加えて金融、カード事業のプロフェッショナルである社員たちもいるので、事業とデザインの掛け合わせのようなチームです。私を含め、事業観点と技術観点でそれぞれが足りない部分を補い合いながら、仕事を進めています。
チームメンバーとの仕事を通して感じたのは、皆さんがとても誠実で協力的だということです。キャリア入社のメンバーが多いチームではありますが、社内ルールや文化にスムーズに馴染めるよう既存メンバーがサポートし、キャリア入社のメンバーは社外で培った知見を共有する。お互いの経験と視点を融合させ、一緒に変化を起こし成長していける、非常に良いチームができあがってきているように感じています。
-今後どのようなメンバーに入ってきてほしいですか?
技術はもちろん必要ですが、マインドセットがとても大切だと感じています。今はまだ、三井住友カードにとってのデザイン組織の正解は分からないなか、手探りで組織を立ち上げています。だからこそ正解のない問いに向き合い問い続けられること、自分で仮説を立ててスピード感を持って実行することが大事。専門性以上に共感力や柔軟性、挑戦する姿勢、さまざまな人と協業する姿勢を持った人たちと三井住友カードの新しい価値を創造していきたいです。
そして、一人一人がリーダーとしてのマインドで、"会社を変え、進化させていく"という思いを持ったチームでありたいです。
-最後に、これから出会う新たな仲間たちへのメッセージをお願いします。
「これまでに築いてきた三井住友カードとしての信頼・信用を棄損することなく、どう新しいものに進化させていくか」。これが私たちの挑戦です。この挑戦にやりがいを感じていただける方は、ぜひ、一緒に変化を起こしていきましょう。CEOデザインオフィスはまだ生まれたばかりの組織ですが、やるべきことも可能性もたくさん持っています。体験・ブランド・サービス・組織・プロセスを、課題を問い続けながらデザインすること。
これらにチャレンジしたいと思ってくださる方はぜひご応募を。新しい仲間との出会いを楽しみにしています。
※記載内容は2025年9月時点のものです。
