社員数約6千人という大企業を担当。1年半で全事業部の担当者とつながりを持つように
──まずは、寺田さんが取り組んだプロジェクトの概要を教えてください。
寺田:私は2019年から、各専門領域のプロフェッショナル人材をフリーランスや副業といった業務委託型でご提案する経営支援サービス「HiPro」にて、大手SIer、I社を担当しています。
当初はフリーランスや副業というはたらき方がまだ一般的ではありませんでしたし、I社の「HiPro」活用率も低い状況でした。何とかお客さまの成長を支援したいという気持ちで営業活動を開始しましたが、I社は社員数約6千人という大企業です。しかも、日本を代表する製造業や金融機関向けの大型プロジェクトを数多く抱えており、初めは専門性の高さに圧倒される思いでした。
接点を持った方に隣の部署の方を紹介していただいたり、ご縁のあった事業部長に配下の方々を集めていただいてサービスのご案内をしたりと地道な営業を積み重ね、1年半ほどの間にすべての事業部の担当者とつながりを持つことができました。
そういったご縁が、新規事業企画、営業戦略立案、マーケティング領域などさまざまな分野での支援につながり、最終的には、「I社の経営にとって『HiPro』は必要不可欠な存在」ということで、経営パートナー企業の1社として認定していただきました。
──それだけ規模の大きい組織であれば、I社を支援する企業はほかにもたくさんあったと思います。そんな中、「ほかの部署にも『HiPro』を紹介したい」と感じてもらうために、どんな工夫をしたのですか?
寺田:まずは、「HiPro」にご登録いただいているプロフェッショナル人材の方々のレベルの高さがあると思います。一緒にお仕事をする中で、「『HiPro』の人材はすごいね」「『HiPro』って使える」と実感していただけたことが、ご紹介につながったと感じています。
私自身は、「お客さまの記憶に残る」ということを意識しました。ご相談いただいたらすぐに提案をする、打ち合わせのお時間をいただいたらその日のうちにお礼のメールを送る、メールの中に先方のお役に立ちそうな「プラスアルファ」の情報を付け加えることなどは、常に心がけています。お客さまの期待に応えるだけでなく、ほんの少しでも「期待を超える」ことで、信頼関係が深まると実感しています。
ギブ&テイクの「ギブ」をまずは自分から。真摯な営業活動が功を奏し、社内表彰を受賞
──神田さんは、寺田さんのかつての上司と聞いています。寺田さんに対しては、どんな印象を持っていますか?
神田:ギブ&テイクの「ギブ」を、まず自分から、自然にできる人だと思います。私たちの所属する部署では、他部署との連携を大切にしているのですが、寺田さんはその点でも抜きん出ています。パーソルキャリアにおいて、I社との接点を持っているのは寺田さんだけではなく、例えば「doda」などほかのサービスの担当者もいます。寺田さんは「doda」の担当者とも信頼関係を築き、情報提供しながら一緒に営業を進めていくんですよね。最終的に、双方にメリットがある形で結果が出ることが多いです。
寺田:神田さんは、本当に私をよく見てくれていて。入社時のマネジャーだったのですが、私より私を知っていると言っても過言ではないです。
神田:私たちの所属する事業部では、「人材の外部活用(プロシェアサービス)の一般化」をめざして日々活動しているのですが、寺田さんが入社した頃、IT企業担当のチームはなかなか結果が出なくて、苦しい時期でしたね。
寺田:入社した当初の私はローパフォーマーで、自分のふがいなさに泣きながら商談へ行った時期もありました。
──寺田さんは、2024年にパーソルキャリア社内の「MISSION VALUE Award 2024(MVA) 」でシルバー賞を受賞しています。現在はマネジャーとして活躍している寺田さんにも、悩んだ時期があったのですね。
神田:寺田さんが一人ひとりのお客さまと丁寧に向き合い、日々一生懸命がんばる姿を見ていたので、「数カ月後には必ずハイパフォーマーになる。これからの事業部に欠かせない存在だ」と思っていました。チームとして地道に積み上げてきたことが花開くタイミングと、寺田さんがI社を担当する時期がちょうど重なって、今回の結果につながったのだと思います。
情報をつなぎ合わせて顧客理解を深め、言葉の「背景」にあるニーズをとらえる
──ご苦労も多い中、何が寺田さんのモチベーションになっていたのでしょうか?
寺田:一番のモチベーションは、お客さまの中で、「HiPro」と私の認知度がどんどん高まっていったことです。営業活動をすればするほど、「『HiPro』知ってるよ」「隣の部署から寺田さんの話聞いたよ」などと言ってもらえる場面が増えました。最終的に、I社のほぼすべての役員、部長陣と、何かあれば声をかけていただける関係性を築くことができたんです。
先日、私がマネジャーに昇進した際には、I社の常務がお祝いの会を開いてくださいました。食事の席では、「HiPro」「doda」のブランド名が入ったワインボトルや直筆のお手紙、私の名前が入ったラテアートなども用意していただき、このような素晴らしいお客さまに出会えて本当に幸せだなと心から思いました。
神田:寺田さんからI社への愛が先方に伝わり、お客さまもまた愛で返してくださる。本当に得難い関係性ですよね。寺田さんはフットワークも軽いですし、I社内のニュースに対して常にアンテナを張っていて、社内の方でさえ知らない情報をお客さまに伝えたりしています。そういった積み重ねが信頼につながっているのかなと思います。
寺田:I社の方々から「僕よりも社内のことに詳しいね」「知らなかった!」と言っていただくことも多いです。お客さまとお話しする際には、言葉で伝えてくださったことの背景、言語化できていない部分にどんなニーズがあるのか、という部分まで踏み込むようにしています。
公開されている情報を把握するのはもちろんのこと、個々の事業部や、部署同士の連携などの関係性も理解した上でお話をうかがうことで、ばらばらの「点」だった情報が「線」としてつながり、「今、この部署にはこういう人材が必要だろう」と予測することができるんです。
神田:一つひとつの情報を集めて「線」でとらえ、顧客理解を深めるというプロセスが、寺田さんはピカイチに得意なんです。
「HiPro」を人材活用のインフラに。仲間と一緒に走り続ける
──お客さまと寺田さんはもちろんのこと、寺田さんと神田さん、お二人の絆の強さも印象的です。
寺田:今回の取り組みがMVAにノミネートされ、発表することが決まってから、神田さんにプロセスの棚卸しを手伝ってもらいました。神田さんがいなければ、シルバー賞を受賞することはできなかったと思います。発表当日も、多忙な業務の合間を縫い、「うちわ」を用意して仲間と応援に来てくれました。いつもポジティブで愛情深い神田さんの存在が、私の心のオアシスなんです。
神田:寺田さんは常に未来を見据え、全力で「今」を生きているので、偉業を成し遂げた過去をどんどん忘れてしまうんです(笑)。しかも、本人の中で「当たり前」の基準が高い。振り返るとすごいことをやり遂げているのに、「これくらいのことはみんなやっている」と思っているんですね。一連のプロセスを一つひとつ言語化していく中で彼女の成長を感じ、私が感動して泣いてしまうこともしばしばありました。
発表当日、練習の段階では涙を見せなかった寺田さんが、話しながら涙する場面がありました。成果をひけらかすこともなく、自分に厳しい目標を課して走り続けてきた寺田さんが、ようやく自分の成し遂げたことを認められたんだな、と感じてうれしかったですね。
寺田:MVAをきっかけに、あらためてここ数年の活動を振り返り、日々の小さな仕事の積み重ねが、大きな成果につながるのだと再確認できました。
私はパーソルキャリアではたらく「人」に惹かれて入社したのですが、入社以来、「人」に起因するストレスを感じたことがないんです。尊敬する人たちに囲まれて、ずっと楽しく仕事を続けてこられたことに心から感謝しています。
労働人口が減少する中、人材活用の選択肢を広げる「HiPro」の事業には、大きな可能性を感じています。I社の案件でも、「HiPro」を通じて実現した素晴らしい事例をたくさん見てきました。今後、「HiPro」を使いこなすお客さまの輪がどんどん広がり、「HiPro」が「doda」に並ぶ人材活用のインフラになれたらうれしいですね。
※ 記載内容は2025年1月時点のものです
