IT未経験から全社業務を統括するEMへ。挑戦を選び続けたからこそのキャリアの実現
2014年に新卒でインテリジェンス(現パーソルキャリア)へ入社し、最初に配属されたのは、アルバイト求人情報サービス「an」を手がける部署でした。IT未経験からのスタートでしたが、Webサイト領域のシステム運用・保守やプロジェクトマネジメントに携わり、現場の実務を通じて少しずつ知識と経験を積み重ねていきました。
ただ、プロジェクトの進行を担う中で、エンジニアの意思決定や発言の妥当性を自分が判断できないまま進めることに、強い疑問を抱くようになったんです。対等に議論するためには、自身にも専門知識が必要だと考え、2016年にアプリの開発エンジニアへとキャリアチェンジしました。そこではスクラムマスターとしてチーム運営に取り組みつつ、より広い領域への挑戦を求め、業務システムの開発PMとして新たなフィールドへと進んでいきました。
2019年には「an」のサービス終了に伴い、転職支援サービス「doda」を担当する部署へ異動。これまでの業務経験を活かし、求人原稿の入稿システムにおける開発PMを担いました。しかし、「an」で携わっていたようなユーザー接点の大きい業務のほうが、施策の結果が数値で見える面白さがあると感じました。そのため、2020年からはアプリ開発PMとしてプロダクト開発へと軸足を移しています。やがて企画領域にも携わりたいという思いから、ディレクターも兼務。その後はWebサイト・スマートフォン向けアプリの開発組織のマネジャーとして、複数プロダクトを横断した組織運営に取り組みました。
さらなる視座と専門性を求め、2023年からは新設されたシステムアーキテクト部のゼネラルマネジャー(GM)に就任し、「doda」領域のアーキテクチャ改善や開発プロセスの高度化、品質向上などに注力しました。そして2025年4月、未経験だったエージェント事業の業務システム領域へと異動し、現在は、パーソルキャリアの業務システムを統括するEMとして、全体戦略の設計・推進を担っています。新しい領域に飛び込むたびに学びと発見があり、その積み重ねこそが、いまの自分の視座や意思決定の軸を形づくっているのだと思います。
経験の“かけ算”で生まれた価値が、ゼネラリストとしての強みをきずく
新卒当初から一貫していたのは、多様な領域で活躍できるゼネラリストを目指したいという想いでした。ひとつの専門領域を深掘りするよりも、複数の視点を持ち、さまざまな人を巻き込みながら大きな物事を動かしていくことに魅力を感じていました。
加えて、自分の性格上「慣れると楽をしたくなるタイプ」だと自覚しています。自分の意思だけで律するのは難しいため、あえて環境を変え、外側から負荷をかけることで成長せざるを得ない状況に置いてきました。そうすることで、新しい領域にも自然と踏み出し続けられたのだと思います。
異動を重ねるうえで大切にしてきたのは、「自分がその組織に何らかのバリューを提供できるかどうか」という視点です。たとえば、エンジニアに転向した当初は開発経験こそなかったものの、「an」の業務に精通していたことが強みとなり、システム改善に貢献ができました。「doda」へ異動した際も、アプリ開発やスクラム導入の知見を持ち込むことで、新たな視点を加えられ、結果として互いに補完し合える関係をきずけたと実感しています。
そうした経験を通じて、自分にしかない知見やスキルの組み合わせが少しずつ増え、それに伴って発揮できる価値の幅も広がってきました。一方で、管掌領域が広がるにつれ、すべてに深く関与するのは難しくなります。そのため、関与の深さは領域やテーマごとに線を引き、マネジャーやGMと判断の軸をすり合わせながら、裁量を委ねる形で進めるようになりました。どこに深く入り、どこを託すか――信頼して任せることで、一人ひとりの力がかけ合わさり、組織は想像を超える成果を生み出せるのだと感じています。
テクノロジーが変える業務の常識。全社を貫くグランドデザインで事業を再構築
現在は、エージェントをはじめとする各事業から、会計や人事などのバックオフィスまで、パーソルキャリア全体の業務システムを管掌しています。加えて、企画部門やプロダクト組織と連携しながら、テクノロジーを起点とした業務変革の推進も担っています。
その中で今もっとも注力しているのは、全社のシステム群を「全体戦略」にもとづいて再設計することです。これまでは、事業単位でシステム構成や開発スタイルが異なり、それぞれが独自に進化した結果、いわゆる“ガラパゴス化”が進んでいました。また、開発組織の縦割り構造によって、気づけば類似機能が複数のプロダクトにまたがって存在している状況も生まれていました。
しかし今後は、生成AIをはじめとする技術の進化により、システムの役割や構成も大きく変化していくと考えています。たとえば、AIエージェントによる対話型業務が一般化すれば、従来の業務システム自体を使わなくなる可能性もあるでしょう。そうした未来を見据え、個別最適に偏るのではなく、全体最適とのバランスを取りながら、柔軟にシステムのあり方そのものを見直していく必要があります。こうした背景のもと、テクノロジー本部としてプロダクトと業務システムの両面からグランドデザインを描き、全社最適を見据えた変革を進めています。
もうひとつの大きな課題は、日々寄せられる多様な業務システムの要望に対して、組織として明確な優先順位をつけきれていないことです。限られた開発リソースの中で、すべてに応えるのは現実的ではありません。こうした状況に向き合うため、業務のデジタルトランスフォーメーションを専門に担う組織を立ち上げ、組織ごとの考え方やコミュニケーションルートを整理しながら、最適な開発投資につなげていく仕組みづくりにも取り組んでいます。
これまで、プロダクトと業務システムの両方を経験し、企画職としての視座も培ってきました。そうした歩みを通じて、単に組織の要望に応えるだけでなく、事業全体を俯瞰したうえで「何が本質的な課題か」「どんな形が事業にとって最適か」を常に問い続けながら、仕組みそのものをより良いものへとつくり変えていきます。
変革のカギはシステム戦略にあり。事業の未来を導くテクノロジー組織へ
誤解を恐れずに言えば、業務システムは、プロダクト開発と比べて技術的に遅れているという印象を持たれやすいと感じています。ただそれは、これまでの事業方針や投資の優先順位により、業務システム領域が大規模な改善や技術刷新に踏み込みにくい環境が続いていたことが背景にあります。
しかし今、AIの進化や業務の高度化を受けて、業務システムの変革は、事業成長に欠かせない領域へと変わりつつあるのです。開発組織に求められる役割も、従来の業務改善にとどまらず、システム戦略の立案と推進へと広がってきました。業務領域の変革を実現できるかどうかは、今後ますます企業全体の競争力に直結していくと捉えています。その実現に向けて、プロダクト組織で培われた知見や、外部の先進的な事例も積極的に取り入れながら、テクノロジーを起点に事業を前へ進める力を高めていきます。
これまで業務システム部門は、事業部門の要望に応える「支援的な立場」にとどまりがちでした。しかし生成AIの登場によって、テクノロジー側から提案できる選択肢が一気に広がっています。今後は、事業の実現を支える存在から一歩進み、会社の未来をともに構想し、先導していくようなテクノロジー組織を目指していきたいと考えています。
パーソルキャリアは、社員一人ひとりの実現したいことやキャリアの想いに真摯に向き合ってくれる会社です。私自身、最初から明確なビジョンがあったわけではありませんが、「これに挑戦してみたい」と思ったとき、必ず上司や組織が応えてくれました。個人の意思を尊重し、「何がやりたいのか」「どう成長したいのか」に丁寧に耳を傾け、機会をつくろうとしてくれる文化が根づいています。これまでの経験を活かしながら、新たな挑戦に踏み出せる環境があるからこそ、自らのキャリアを切り拓いていきたい方にこそ、ぜひ飛び込んでほしいと思います。
そして今、課題に正面から向き合い、「少しでも良くしたい」と願う前向きな意志が、これまで以上に組織の推進力になっています。「あまり良くないけれど仕方がない」と目をそらさず、どうすれば前に進めるかを考え、行動に移す――そんな価値観を共有できる方と、これからのパーソルキャリアを一緒につくっていけたら嬉しいです。
