「辞めようと思ったことは?」──キャリアアドバイザー歴18年のエキスパートの本音
──2006年から一貫してキャリアアドバイザーとしてはたらいてこられたんですね。
そうですね。途中でCAカレッジ(※)という育成機関に所属していた期間もありましたが、キャリアの大半はキャリアアドバイザーとして経験を重ねてきました。
でも、途中で営業を志したりマネジメントに挑戦して失敗したり……紆余曲折がありましたが、もうすぐキャリアアドバイザー歴18年になります。
※ 中途入社者の育成部門
──キャリアアドバイザーを続けてこられた理由は?
正直に言うと、「あれ?ちょっと私飽きてる?」みたいに思う瞬間はありました。でも、本気でキャリアアドバイザーを辞めたいと思ったことは一度もないです。
やっぱり、長くやっていると見えてくる世界はありますし、やればやるほど奥深いなと思います。他の仕事をする可能性もあるけれど、あくまでもキャリアアドバイザーとしての引き出しを増やすためで、結局は今の仕事に戻ってくると思います。
ラブラブではないけど、しっかりと信頼関係のある夫婦みたいな感じですね(笑)。
──今はハイキャリア支援統括でエキスパートとしてご活躍されていますね。
2021年の10月からキャリアアドバイザーのエキスパート職に着任しました。自身が成長を続けることで、高い水準でサービスを提供して周りに良い影響を与え、dodaのサービス水準を上げることに貢献することをめざしています。
……とカッコつけて言っちゃいましたが、こういった考えに至ったのはつい最近の話で、それまではもっと自己中心的な視点しか持てていなかったと思います。本当にいろいろな人に迷惑をかけて、助けてもらってなんとか今に至っているという感じです。
一心不乱に突き進み、アシスタントマネジャーに
──玉川さんのキャリアの出発点から聞かせてください。
もともとは法人営業希望でした。大きなお金を動かして社会にインパクトを与えたいという想いがあって。
でも、配属は大阪のITのキャリアアドバイザー……。文系でエンジニアのことなどまるでわかっていませんでしたが、先輩が丁寧に教えてくれました。そのおかげでだんだんと実績を出せるようにはなってきて、ビジネスパーソンとして成果を残すことにすごくこだわるようになっていました。
──その後は拠点を異動しながら、経験を積まれていったのですか?
最初の異動が京都支社でした。同じキャリアアドバイザーという仕事でも地域が変わると転職希望者や求人の特徴はまったく異なるので、成果を残すことに必死に3年間を費やしました。ちょうど、そのころに法人営業や人事の仕事にも興味を持ち始めて、すこし悩んでいた時期でもありました。
上司に相談する中で「もう少し今の仕事を突き詰めてみようかな」ともう一度キャリアアドバイザーとしてギアを入れ直して、その後東京に異動しました。
──関西と東京では違いはありましたか?
本質的なことは変わらないけど、やっぱり求人数が多く、転職エージェントもたくさんあるので、転職希望者から選ばれるにはどうすればよいかということを今まで以上に考えるようになりました。京都でさまざまな転職希望者から信頼していただくために試行錯誤して身につけたスキルが活かせたんだと思います。
それと同時に、これまで以上に成果にこだわるようになっていました。「達成していないのに帰るなんて……」と。
そんな調子で、とにかく一心不乱に突き進み、アシスタントマネジャーに挑戦したんですが……。
個人予算必達の呪縛から解放され、本当の意味での顧客志向を模索し始めた
──アシスタントマネジャーとしての実績はどうだったんですか?
ボロボロでした。メンバーにはごめんねって言いたいくらいひどいアシスタントマネジャーでした。
振り返ると、マネジメントラインの立場でいるからこそ、メンバーには「成果で勝たなあかん」と思っていました。人としてどっちがすごいのかみたいなコミュニケーションをしてしまっていましたね。
当時の上司との1on1で「玉川さんって、メンバーに勝ちにいくよね」と言われて。言いたいことはわかるけど、当時はピンときてなかったです。
「達成していないのに帰るなんて……」の延長線で、育成ややりがいはほぼ無視。達成するための業務指導ばかりで、メンバーはつらかったと思いますね。
「達成しても笑顔じゃないチームって初めて見ました」と言われました。結局、アシスタントマネジャーからは降格になりました。
──その後にCAカレッジに異動されたんですね?
そうです。降格は仕方ないと思ったんですが、CAカレッジはぜったいに異動したくないと泣きながら伝えていました(笑)。
プレイヤーでいたかったんです。成果を残すことで存在意義を確認していた自分にとって、社会人になって初めて個人としての成果目標を持たないCAカレッジは、逆に不安だったのかもしれません。
でも、CAカレッジで自分が教えていた人の顔が変わる瞬間が見られたんです。「数字を達成することより、こっちの方が好きだわ」と気づけた。その瞬間、足枷が外れたような感覚になりました。解放された気分になって、今までどれだけ偏った考え方で業務をしていたのか初めて気づいたんです。
本当の意味での顧客志向を模索し始めたタイミングでした。この仕事って、転職希望者の一生が変わる責任が大きな仕事だと自分ではわかっているので、顧客志向を追求していると信じていました。
だけど、CAカレッジに異動して、「そこしか見ていなかったんじゃないか」という成果や自分への縛りに気づかされたんです。達成なんて後からついてくるとちゃんと思えるようになっていました。
CAカレッジから現場に復帰。キャリアアドバイザー第二章のスタート
──やりがいを感じていたけど、ハイキャリア支援統括(※)のキャリアアドバイザーとして現場復帰されたんですね?
CAカレッジに異動したことで、今までの自分が偏り過ぎていたと気づいたので、健全な状態で転職希望者に向き合ったらどんな価値発揮できるのか……新しい自分を試すためにプレイヤーに戻りたいという想いが強くなったんです。
※ 年収600〜1,200万円のハイクラス人材の転職を支援する部署
──以前と比べて仕事のやり方は変わったんですか?
具体的には、能動的に納得するキャリア選択をいただくこと。転職希望者が何かあった時に、またdodaのサービスを使いたいと思っていただくということにコミットして仕事をするようになりました。
転職希望者が行きたいと言っている業界に実際に行けたとしても、タイプ的に難しそうだと思った時は「受かると思うけど、そこはリスクがありますよ」と腹を割って話す……昔の自分だったら気づけなかっただろうけど、中長期的に納得するキャリアのためにリスクもわかった上で決めてほしいと思い、言うべきことを考えて伝えています。
目の前の成果ではなく、転職希望者の満足度を徹底して追いかけることで成果と両立できることがわかってきました。
──専門性の高いハイキャリア支援統括ならではのやりがいはありますか?
ハイキャリア支援統括の場合は、転職希望者の専門性が高く、経験が豊富、ご家庭の状況も若手層とは異なります。
一見、順風満帆なキャリアを歩んでいるように見えるけど、実際には相談役の立場になってしまっていたり、周りも後輩ばかりだったりで自分のキャリアを気軽に相談できない環境にいらっしゃるんですよね。
経験があるからこそ、ポテンシャルだけではなかなか評価されない年齢や年収層になってきている焦りを感じることもあれば、家庭環境のために自分のやりたいことだけを優先できなかったりして……。
それが故に、選択の幅を狭めていたり、狭めなければいけないと思っていたりしている方が多いなと。「主体的に納得できる中長期的なキャリアを選択することが難しい側面もあるのでは?」とハイキャリア支援部に異動して気づきました。
そのような方たちの想いや状況、可能性を第三者であるCAが立体的に捉えながら最善の選択をするために一緒に戦略を練る、模索の道を伴走する。結果として、主体的にキャリア選択をいただくために尽力できる。そこで感じられる介在価値こそが、ハイキャリア支援統括部ならではのやりがいだなと感じますね!
※ 記載内容は2024年4月時点のものです
