成長していくメンバーの姿が力に。教育と改善で築く、誰もが活躍できる現場環境
──所属する部署やそこでの仕事の内容について教えてください。
内視鏡の筐体製品に組み込まれる基板を製造するチームに所属しています。筐体製品とは、箱型の形状をした製品のことで、たとえば、内視鏡先端の撮像素子がとらえた電気信号を映像化するビデオプロセッサなどです。基板とは、電子部品を固定し、電気的に接続するための土台であり、いわば製品の心臓部分ともいえる重要な役割を果たすものです。
この工程では、はんだ付けロボットによって基板上に部品を取り付けていくのですが、ロボットでは付けられないような大きさや重さのある部品、熱を与えすぎてはいけない繊細な部品などは人が手作業により後付けをします。その後は、検査工程へと進み、電気検査や外観検査が行われます。
チームの中で2つのサブチームに分かれており、私はそのうちの1つのサブチームリーダーとして、他工場である会津や青森に送る基板、筐体製品に組まれる基板、周辺機器の基板を担当するチームのKPI管理やメンバー育成などを行っています。新製品導入に向け、製造や販売の終了が見込まれている旧型製品の生産を効率化するなど、限られたリソースで効率よく製造できるような改善活動にも取り組んでいます。
──オリンパスで働く魅力ややりがいは、どんなところにありますか?
子どもがいるので、仕事と子育ての両立がしやすいという点が最大の魅力です。敷地内に託児所ができたり、短時間勤務(時短勤務)制度があって子どもにあわせて早く退社したり遅く出社したりすることができます。
また、子どもが体調を悪くした時の看護休暇制度もあり、子育て世代にとって働きやすい環境が整っています。私のサブチームも子育て世代の方が多く、お互いに制度を利用しながら助け合える職場環境になっています。
サブチームリーダーとして育成に関わる中で、メンバーの成長を間近で見られる点にやりがいを感じています。また、自ら工程改善を進めていった結果、周囲から「やりやすくなった」という言葉をもらった時にもやりがいを感じます。メンバーの成長と職場環境の向上という、「教育」と「改善」の2つの軸で仕事ができること、そしてその成果を実感できることが私の大きなモチベーションの源泉になっています。
復帰後の不安を乗り越え、自信に変わる──2度の産休・育休が教えてくれたこと
──これまでのキャリアと、入社の経緯について教えてください。
高校時代は、家政科で浴衣や着物作りといった被服、調理、保育関係を専攻して学んでいました。そんな私が白河オリンパスに興味を持ったきっかけは、同じ学校の先輩が多く入社をしていたこと。また、私自身縫い物など細かい作業を集中してやり続けることが得意だったので、会社見学をした際に現場の作業内容を見て興味を持ったことが理由でした。
2008年に入社後、最初は他工場向けの基板をメインに作っているサブチームに配属されました。会津や青森、日の出、など、それぞれの工場向けの基板に電子部品を後付けする作業と電気検査、外観検査を担当。今まで経験したことのない作業でしたが、はんだ付け、電気検査のおもしろさに気づき、楽しみながら仕事を覚えることができました。
──2012年に初めての産休と育休を取得されましたが、当時の状況についてお聞かせください。
初めての妊娠は悪阻(おそ)がひどく、会社に行く途中に体調を崩すなど、大変な状況でした。お休みをいただくことも多く、周りに対して申し訳ない気持ちでいっぱいでした。一緒に働いているメンバーにはお子さんがいる方も多く、サポートや優しい言葉をかけていただいたことで乗り切ることができました。
出産後は、毎日環境が変わるほどバタバタとしており、育休中は「本当に復帰できるのか」、「子育てと仕事を両立できるのか」という不安もありました。復帰後はスコープ内蔵基板という内視鏡の中に組み込まれる基板を作るサブチームへ異動しましたが、周囲の人に支えられながら業務を学び、あっという間に1年が過ぎ去った印象です。
──そこから2回目の産休・育休と職場復帰を経て、心情や姿勢の変化はありましたか。
2人目の時はメンタルも強くなり、気持ちに余裕を持って産休・育休を過ごすことができました。復帰後は、はんだ付けロボットの設備を扱うことになり、生産するための前準備や、設備トラブルがあった時の対処など、初めて経験する業務に苦労したのを覚えています。設備トラブルで生産が遅れると、保育園のお迎えがぎりぎりになってしまうことも多かったので、仕事と家事の両立のための時間の使い方を考えるようになりました。
家事であれば、朝のうちに夜ご飯を作り置きしておくなど先回りして動く。仕事においても時間の活用を意識するようになり、効率的に進める工夫ができるようになっていきました。
これまでの経験が改善の力に。現場の視点で進めたまとめ生産の仕組み化
──2018年にサブチームリーダーに就任された経緯を教えてください。
普段の業務から「もっと改善できるはず」「こうすれば作業がしやすくなる」といった意識を常に持ち、積極的に改善活動に取り組んできました。そうした姿勢が当時の上司に評価され、はんだ付けロボットを扱うサブチームから他工場向け基板のサブチームへ異動となりました。さらに、常に前向きな姿勢とチームをまとめる力にも期待すると嬉しい言葉をいただき、サブチームリーダーに就任しました。
不安はありましたが、リーダーとしてチームをまとめていくには、周囲のメンバーの協力が欠かせないと感じていました。ただ、当時はまだ子どもが小さく、突然具合が悪くなることも少なくなかったため、そういった時にサポートをどうお願いするかが一番の不安でしたが、周りの上司の方、先輩方、後輩などのサポートもあり、やってみようという気持ちになれました。
──これまでの経験を活かした改善活動はありますか。
他工場向け基板の製造工程に長く携わっていたので、他工場と自社の検査設備の作り方の微妙な違いなどもよく理解できていました。他工場から製造を委託される場合、検査設備も一緒に移設されてきます。技術部門の方と一緒に作業指導を受ける中で、「自社でもこういう治具を使ったらいいんじゃないか」「このやり方ならさらに作業しやすくなるのでは」といった改善提案ができるようになりました。
とくに印象に残っているのが、「まとめ生産」による改善です。生産終了を計画している製品をピックアップし、各部品を計画的に前倒してまとめて生産する仕組みを展開しました。こうした改善は生産性の向上につながり、新製品導入に必要な製造エリアの確保にもつながりました。
今度は自分が誰かの背中を押す番。柔軟な現場をチームでつくる
──仕事をする上で大切にしていることや心がけていることを教えてください。
もともと心配症な性格なのですが、だからこそ何事にも前向きな気持ちを大切にし、向上心を持って仕事に取り組むように心がけています。子育てを通じてその思いはさらに強まり、前向きな姿勢の大切さをよりいっそう実感するようになりました。
改善活動では、品質を保ちながらメンバーが作業しやすくなるように常に考えています。無駄な作業はないか、この作業によって他の人の負担がどう変わるかなどを考えながら進めています。また、育休取得時に多くの方に支えていただいた経験から、今度は自分が誰かの背中を押す番だと感じています。休む人もサポートする人も安心して働けるよう、現場の穴をうまく埋める仕組みづくりをめざしたいと考えています。
育成においては、メンバー一人ひとりの性格や特徴にあわせた対応を心がけています。できるだけ本人の考えを引き出せるような問いかけをしたり、アイデアが浮かばないときはこちらから提案したり、一緒に現場を回ってヒントを探すなど、その人にあったフォローを意識しています。
──今後の展望について聞かせてください。
新しい製品の生産がこれからますます増えてくる中で、従来の工場スペースの使い方では対応が厳しくなってきています。メンバーの負担を減らしながら、より生産性を高める改善に、今後も取り組んでいきたいです。とくに、手作業や移動が多い工程の自動化などの改善にも取り組んでいきたいと考えています。
また、働きやすい職場として、子育て世代が休みを取りやすく、男性の育休も進んでいる今、残されたメンバーが無理なくサポートできる環境づくりが重要です。どのような状況でも生産が回るような流し方や、自動化で少しでも人手を減らせるような改善を進め、育休をとる人もサポートする人も、みんなが気持ちよく働ける職場にしていけたらと思います。
※ 記載内容は2025年8月時点のものです

