それぞれのキャリアパス。異なる道をたどって医療CICへ
──これまでの経歴と現在の業務内容について教えてください。
桑原:2004年に入社し、医療情報販売部の営業としてスタートしました。そこで国内営業を経験した後、処置具販売促進グループで販促に携わっていました。2011年に医療カスタマーインフォメーションセンター(以下、医療CIC)に異動してからは、お客様や販売店、社内からの問い合わせに対応するコールセンター業務の担当に。産休・育休を経ながら、チームリーダーやスーパーバイザー(以下、SV)を務め、マネジメントも経験しました。
現在は、人事戦略 タレントマネジメントのマネージャーに就任し、人事制度の企画と推進、中長期的かつ戦略的な人材ポートフォリオの設計と展開、採用戦略の策定と実行など、人事業務全般を担っています。
小林:1992年に入社して外科製品の開発を担当していました。1996年からは販売会社に異動して外科マーケティングや新事業の企画業務に携わり、2003年以降はオリンパスの子会社設立に合わせ、企画部長として参画し、戦略立案や体制構築など全社企画の役割を担っていました。
2017年にオリンパスに戻ってからは、営業統括部長として営業本部内の業績管理、人事総務、Market Intelligence業務を担当。2021年に医療CICに着任し、現在はコンタクトセンターの運営に携わっています。
──おふたりが初めて出会われたのはいつのことでしたか?
小林:桑原さんのことは医療情報販売部時代から知っていましたが、直接関わるようになったのは私が医療CICに来てからですよね。
桑原:そうですね。私が処置具販売促進グループにいたころにも近くの席にいらっしゃって、なんとなく存在は知っているという(笑)。
小林:新卒入社の若手の方で頑張っている人がいるな、という印象はありましたね。そこから同じ部門で働くようになったのは2021年から。私がディレクター(部長)という立場ではありましたが、医療CIC歴は彼女の方が長く、すでにSVとして活躍していました。
自ら志願してマネージャーへ。女性社員のひとつの道として
──桑原さんが現在のポジションに挑戦したきっかけについて教えてください。
桑原:医療CICにいた期間が長かったので、人事領域でマネージャー職を打診されたことには驚きもありました。ただ、マネージャー職に挑戦したいという思いはずっと持っていたため、踏み出す決意をしました。
小林:異動の打診があった際には、私も驚きましたね。医療CICとしては正直痛手だなと感じる部分もありました(笑)。しかし、桑原さんの意向や適性を考えると、最良の選択だなと思いなおしました。
私が医療CICに配属となってから、桑原さんとはよく面談をしていたのですが、マネージャーに挑戦したいという思いは常々聞いていたんです。実力はありながら、マネージャーよりプレイヤーでいたいという女性も少なくない中、ご本人の強い意向があるのは素晴らしいことだと思っていました。
また、メンバーの信頼を集めて活躍する彼女にふさわしいポジションだとも感じました。SVを経験する中で、さまざまなメンバーと関係性を築き、チームを一つにしていくためのマネジメントをしっかりと行っていたため、人事という新しい分野に変わってもきっと活躍してくれるだろうなと。
全体最適を考えると、全社的な人事に携われるポジションは桑原さんに相応しく、本人のキャリアにとって重要なステップになると思い、背中を押しました。
桑原:ありがとうございます。私としても、まったく異なる領域への異動ということで新しい挑戦の可能性を感じていました。
また、女性のキャリアを応援したいと考えたことも、異動を決めた理由のひとつです。小林さんの言う通り、マネージャー職に挑戦しきれない女性はいると思っていて。私自身、3人の子どもを育てながらキャリアを築いてきたので、ライフイベントを乗り越え、マネージャーとして自分らしく働く女性社員のひとつの道として、参考になればと考えました。
新しい分野に感じた新しい挑戦の可能性。医療CICでの経験が強みに
──マネージャー職に挑戦する上で、医療CICの経験はどのような糧となっていますか?
桑原:医療CICに12年間所属していた中で、半分近くはSVとしてチームマネジメントに関わってきたため、その経験が挑戦の後押しとなったと感じています。
医療CICのコールセンターでは、オペレーターの背後に二次対応者としてスペシャリストを備えているのですが、そうしたメンバーは営業や開発やサービスなど、それぞれ高い専門知識と経験を持ったベテランの社員が多いです。ただ、お客様にわかりやすく説明することには不慣れな方もいるため「コールセンターとしてはどう対応するべきか」をあらためて伝えていく必要がありました。
中には、仕事やそのスタイルに対する強いこだわりを持つ方もいるため、丁寧に働きかけつつ理解を促していきました。そういった経験を積むことで、コミュニケーションスキルやマネジメントスキルが磨かれたと感じています。
小林:私でも気を遣うようなベテラン社員を相手に、桑原さんが奮闘する姿はとても印象的でしたね。苦労もされていたかと思いますが、その分、年齢を問わずメンバーに慕われる存在になっていました。
桑原:小林さんにもよく相談にのってもらい、アドバイスをくださったおかげだと思います。もうひとつ、印象に残っているのは、2022年に担当したICT製品に関するコールセンターのSVを担当したことですね。
電子カルテと内視鏡本体をつないで画像や診断記録を残す製品なのですが、それまで担当していた処置具や内視鏡のコールセンターとはもともと別組織でコールセンターを運営していたため、独自のルールが存在し、オペレーションが複雑化しているという課題がありました。
そこで、医療CIC内にコールセンターを統合するにあたって、業務フローを見直し、部署とも連携しつつ、培った知見を総動員しながら、標準的なオペレーションを確立しました。ICT製品に関する知見はなかったのですが、他部署との連携をしつつ、標準化を成し遂げた経験は自信にもつながりました。
小林:桑原さんならやってくれるだろうという思いでSVを任命させていただいたのですが、早い段階から課題を特定し、解決策を講じてくれたことはとても心強かったですね。
桑原:SVとしてさまざまなメンバーに関わらせてもらって、医療CICで問い合わせを通じて、各部門の業務や直面している課題を深く理解できていたことは、私の強みになっていると感じます。今後はこの経験を活かし、現場をサポートできるような制度を構築していきたいと考えています。
キャリア転換を導く挑戦。新たな道を切り開くための一歩を
──これから新たなキャリアに挑戦する方に向けてメッセージをいただけますか?
桑原:営業として入社し、その後、販促、医療CICを経てさまざまな業務を担当してきました。各部門で学んだ知識や育んだ関係性の一つひとつがいまの自分の仕事の中で生きていて、これまでの経験がひとつも無駄でなかったと感じます。
現在の業務と自分の思い描くキャリアとがどう結びつくのかと不安を抱えている方もいるかもしれませんが、どんな業務も大切に経験を積み重ね、それを将来の挑戦の糧としてほしいと思います。
年次を重ねれば重ねるほど、視野が狭くなるもの。現在の業務と接点のある部門に興味を持つことから、キャリアの新たな道筋を探ってみるのも良いかもしれません。
小林:キャリアを振り返ってみて、自分がやりたい仕事と、向いている仕事が必ずしも一致しないと考えています。環境の変化を通じて得た発見や気づきが、新しいキャリアパスにつながることがあるものです。後になって、「あの異動がきっかけで成長できた」と感じられることもあるでしょう。やりたいことだけを追求することだけがキャリアアップではありません。たとえ望まない環境に置かれたとしても、迷わず挑戦してみてほしいですね。
大事なのは、始めたことを最後までやり遂げることです。まずは現在の仕事でしっかりと成果を出し、その後で次の業務に取り組むことが、成功への近道だと私は考えています。
──挑戦を後押しする方に向けて、上長の立場からアドバイスはありますか?
小林:部下に極力仕事を任せるよう心がけています。やらされ仕事は、なかなかはかどらないものです。自分は相談を聞くことに専念し、本人からの発言を導き、自発的に動き出すよう促しています。自主性を養うことが、自律的なキャリア形成につながると信じているからです。
桑原:私のアプローチも同様です。メンバーなりに検討した上で提案してくれているのが理解できるので、「自分ならこうする」と思うことがあっても、まずは彼ら、彼女らの意志を尊重し、自由に行動してもらうことが大切なのではないでしょうか。
※ 記載内容は2024年1月時点のものです

