アジア太平洋地域でのマーケティングを担当。内視鏡医療の普及も支援
──所属する部署での仕事について教えてください。
アジアパシフィック内視鏡マーケティングという部署で、アジアパシフィック市場におけるAIを活用した内視鏡画像診断支援プログラムのマーケティングと、台湾地域の内視鏡分野全般の窓口を担当しています。
前者については、アジアパシフィック地域で展開する8つの子会社に向けてマーケティング戦略を打ち出し販促活動を進めることが主な業務です。AIによる内視鏡画像診断支援は比較的新しい技術なので、その臨床的有効性を医師に伝え、製品を普及させるために、販促資材の制作やトレーニングの企画を行っています。
後者については、台湾にオリンパスの現地法人がないため代理店と連携しながら活動しています。新製品をいち早く導入できるよう、RA(Regulatory Affairs)などの関連部門と連携したスケジュール管理、現地のプロモーション活動サポートも担当しています。
アジアパシフィック地域の中でも、オーストラリア、香港、シンガポールなどの先進国と、ベトナムやタイといった新興国では内視鏡の使い方や、市場の状況が異なります。私は日本を拠点に活動しているので、現場から離れているがゆえの難しさはありますが、日々現地とのコミュニケーションを重ねながらそれぞれの地域に適した戦略を立てて、施策を進めるところにおもしろさを感じています。
──医療機器マーケティングに携わるやりがいや意義をどんなときに感じますか?
アジアパシフィック地域内には医療格差があり、それぞれの国における医療環境も、内視鏡医の数も異なります。先進国には最新の医療設備やスキルを備えた医師が多くいる一方で、新興国には医療設備や内視鏡医が不足し、がんの発見や診断が遅れるケースも少なくありません。
早期発見、治療ができるように医師をサポートする医療機器の提供だけでなく、ハイレベルな技術や経験を持つ先進国の医師によるセミナーやトレーニングの機会を設けて、医療レベルの向上や医師の育成に貢献できるところに大きなやりがいを感じています。
また、医療機器には厳しい法規制があるため、国によって新製品の導入時期には大きな開きがあります。RAや開発の方と協力しながら、各国の患者さんにいち早くオリンパスの医療機器を提供できるようにするところにマーケティングの仕事の意義を感じています。
カメラから医療分野へ。台湾出身の強みを活かし現地の医療従事者と関係構築
──これまでのキャリアについて教えてください
前職ではコンシューマー向け製品の国内営業を担当し、デジタルカメラの海外営業担当としてオリンパスに入社しました。当時、当社のデジタルカメラの売上の85%以上が海外市場。グローバルな環境で働けるところに魅力を感じていました。
海外営業として2年ほど携わった後、産休・育休を取得。2021年に映像事業が譲渡されたことを受け、育休明けの2022年4月に医療部門に移りました。
前職時代を含め、コンシューマー向け製品の営業に長く関わり、現場のニーズをヒアリングしてきました。「これをやってください」と一方的に指示するのではなく、現地の困り事を理解した上で具体的な解決策を提案できるなど、営業の経験は医療機器のマーケティングに携わるようになったいまも生きていると思います。
一方、営業から医療分野のマーケティングに配置転換したことで、リスキリングに取り組んできました。たとえば、営業では人間関係が重要な部分を占めますが、マーケティングには戦略立案など、専門スキルが求められます。より現場に寄り添ったマーケティング活動ができるよう、現在は会社が提供するオンラインレクチャーを受講しながら、知識とスキルを高めている最中です。
──扱う製品が医療機器へと変わることで、苦労したことはありますか
扱う商材が医療機器へと変わって1年以上になりますが、専門性や知識に磨きをかけるため、現在も内視鏡市場や医療などについて勉強しています。コンシューマー向け製品と違って、医療機器を使うのは医師の方々。製品の特徴や使い方について想像しきれないことが多く、初めのころは戸惑いもありました。
ただ、アジアパシフィック内視鏡マーケティングでは、海外駐在や営業現場の経験がある方が積極的にナレッジや事業の意義などをシェアする取り組みを行っています。おかげで慣れない医療製品のマーケティングに前向きに取り組むことができています。
また、「この部署でどんなことがしたいの?」「成し遂げたいと思っていることは?」と聞いてもらえる機会が多く、自分がやりたいと思うことにチャレンジできる環境も魅力に感じています。
2023年の4月からは、自分の強みを活かすべく、台湾の代理店の担当もはじめました。言葉の壁などを理由に、これまではなかなか直接現地の市場に切り込めていませんでしたが、台湾出身であることを活かし、現地の代理店だけではなく、医療従事者との関係構築にも努めています。
──アジアパシフィック内視鏡マーケティングに配属されてから印象に残っている出来事を教えてください。
先日、出張して台湾消化器内視鏡学会に参加しました。同学会の理事長と面談する機会があり、現地の困り事やオリンパスに期待していること、課題などをじかに聞くことができました。
医療従事者からの生の声を聞けたのは現地を訪問したからこそであり、大きな手ごたえを感じています。現場のニーズに沿った提案により、お客様の期待に応えていきたいと思います。また、新製品導入のスピード加速にも、貢献していけたらと思っているところです。
また、現地の様子をこの目で確かめることができたことも収穫でした。日本ではリモートワークがメインなので、現場を見る機会がほとんどありません。現場を知らずにマーケティング業務を進める難しさを感じていたので、今回の出張で現地の医療施設を訪問できたことが個人的なモチベーション向上にもつながっています。
充実した社内制度と自己成長を促す文化の中で成長を実感
──仕事と育児を両立する上でどんな社内制度を活用していますか?
産休・育休明けからベビーシッター補助制度を活用してきました。週に2回シッターさんに依頼して残業する日をつくるなど、メリハリのある働き方ができています。本来であれば時短勤務とすべきところフルタイムで働けているのも、先日の台湾出張を実現できたのも、シッターさんがいるおかげ。社内制度にはとても助けられています。
当部署ではテレワーク/オフィスワークを選択して働けるハイブリッドワークが導入されていて、出勤するのは週に1回。通勤にかかる時間を仕事に充てることで自分が担える業務範囲が広がっているのを実感しています。
また、職場には私のほかにもワーキングマザーがいて、上長がとても親身になって相談にのってくれるなど、とても自由度の高い働き方ができています。
──どんなところにオリンパスで働く魅力を感じていますか?
自己成長を図れる機会がとても多いところに魅力を感じています。たとえば、2023年から各社員が主体的に能力開発のテーマについて考える機会が設けられていて、自分が思い描くキャリアを実現する上で足りないものは何か、その足りないものを補うためにはどんなスキルが必要かを明らかにした上で、最適な研修を受講できる仕組みが整えられました。
私はマーケティングのスキルが不足していると感じているので、現在は週1時間を目安にオンラインのマーケティング講座を受けています。
また、自身のスキルを向上させることに前向きな方が多いのもオリンパスの特徴です。業務と直接関わるスキルに限らず、会議でのファシリテーションスキルやプレゼンテーションスキルなど、さまざまことを率先して学ぼうとする文化が浸透していて、とても良い刺激をもらっています。
オリンパス一丸となって。医療サービスを1日も早く、ひとりでも多くの方に届けたい
──普段仕事をする中でパーパスやコアバリューを意識することはありますか?
パーパスやコアバリューについて、メンバーレベルだけでなくマネジメント層とも一緒にディスカッションする機会があるおかげで、モチベーションを定期的にリテンションすることができています。
コアバリューの中でとくに私が大切にしているのが「Unity(結束)」。ひとりでできることには限界があり、スケールの大きい仕事を進めていくためには、さまざまな部署の方々を巻き込んでいくことが不可欠です。営業時代はひとりで活動することが多かったのですが、マーケティング担当となってからは関係各所と信頼関係を築けるよう丁寧なコミュニケーションを心がけています。
──今後の展望を教えてください。
日本には世界最高水準の医療を受けられるとても恵まれた環境がありますが、アジアパシフィック地域をはじめ世界には、医療従事者のスキル、医療機器や施設それぞれの面で質・量ともに大きな格差が存在しています。誰もが健康にしあわせに暮らせるような社会の実現をめざして、ひとりでも多くの方が高い水準の医療サービスを受けられるよう、これからもオリンパスの一員として技術や教育機会の提供に努めていくつもりです。
現時点でオリンパスは内視鏡の分野で非常に高いシェアを獲得しています。先進国の医療従事者と連携しながら、セミナーやトレーニングの機会を通じて、新興国の医療水準の向上に貢献していきたいです。
※ 記載内容は2023年8月時点のものです

