学生時代に芽生えた物流への関心。「無駄をなくしたい」という想いがモチベーションに
企画総務部に所属する亀井。2023年9月現在は採用・育成業務を主に担当しています。
「中途採用を中心とした採用活動のほか、社員育成や障がい者雇用にも携わっています。また、これまで企画総務部では人材受け入れ時の社内手続きをアナログ業務で対応してきましたが、総務DXを旗じるしに業務フローの円滑化にも取り組んでいるところです」
亀井が物流と出会ったのは学生時代のこと。国内でも例が少ない、物流を専攻する学科でロジスティクスの基礎を学んだことがきっかけで、同業界を志すようになりました。
「大学では物流拠点の立地を見直して輸配送コストや輸送距離をシミュレーションし、最適化のプロセスを擬似体験するような授業もありました。正解がないところに興味をそそられたのを覚えています。
業界の中でも私がとくに関心があったのが3PL(サード・パーティー・ロジスティクス)。コンサルタントのような立ち位置で荷主であるお客さまの物流をトータルでサポートする仕事がしたくて、それができる企業を探していて見つけたのが株式会社エヌ・ティ・ティ・ロジスコでした」
入社後、物流センターでの現場研修を経て、亀井は営業担当に。その後、約10年にわたってNTTグループ企業に向けた提案活動に従事しました。
「私の入社時、年2回の棚卸しの時期に4万点に及ぶ品物を目視しながら管理するなど、倉庫内の業務のほとんどが手作業で行われていました。お客さまに対して稼働時間や経費などの観点からメリットを訴求し、システム導入を提案するケースが当時は多かったと思います。
また、東日本大震災後に増えたのがBCP(事業継続計画)への対応です。被災した通信設備の復旧に向けて最大の課題となったのが電気の確保。そのために必要な燃料である軽油を確実に調達するためのスキームづくりと提案活動に関わりました。それまで危険物を扱った経験がほとんどなく苦労もありましたが、現在ではそのチームが災害時の復旧部隊として活躍するまでになっています」
企画やコンサル職を希望していたこともあり、やりがいを感じながら提案活動に取り組んでいたと言う亀井。仕事への意欲を掻き立てたのは、「無駄をなくしたい」という想いでした。
「倉庫の空き坪や長い作業動線は作業を長引かせ、現場を疲弊させるだけ。無駄をなくしたいという気持ちをいつも意識してきました。オフィスでもなるべく仕事を早く片付けるなど、時間への意識を高めながら仕事に取り組んでいます」
働く女性として、母としての挑戦。育児と両立する中で高まった仕事への責任感
営業時代の入社6年目に第一子を出産し、産休育休を取得した亀井。すでに部署内に前例があったこともあり、周囲の反応は協力的なものだったと振り返ります。
「女性社員が出産後に育休を取得して職場復帰することがすでに当たり前になっていました。ちょうど燃料確保の件で全国をせわしなく駆け回ってまわっているときだったので、報告したときこそ上司は驚いた様子でしたが、職場の仲間は一様に喜んでくれて、『頑張ってこいよ』と快く背中を押してもらいました。
一方で苦労したのが、引き継ぎ業務。それまで自分がしていた仕事を言語化してドキュメントに落とし込んでいく作業は想像以上に大変でした」
それから約7カ月後、亀井はフルタイムで職場復帰を果たします。時短勤務では保育園への入園が難しいと聞いていたためでしたが、仕事と育児の両立には思いのほか苦労したと言います。
「周囲から促されるまま、よく考えもせずにフルタイムで申請したところ、保育園から承認が下りてしまって。すぐに営業の現場に出ることになったので、戻ってきた当初は体力的にも精神的にもまったく余裕がありませんでした。
夫も朝から晩まで働いていたため、送り迎えは私の担当。夜遅くまで保育園にいて疲れた子どもを帰宅後に一度寝かせてから食事の支度をしたり、深夜の2時ごろに子どもをお風呂に入れたりしたこともありました」
既存顧客の対応はもちろん新規顧客への提案も任されるなど、復帰直後から最大出力で仕事に臨んだ亀井。支えになったのは職場で顔を合わせる仲間たちでした。
「とくに物流センターの方がとても良くしてくださっていて、そこでのやりとりがとても楽しかったことが励みになりました。また、当時の上司がとても優しい方だったんです。そうでなければ乗り切れなかったと思います」
その後、亀井は第二子と第三子を出産。時短勤務を積極的に取り入れるなど自由度の高い働き方する中で養われたのが、仕事に対する責任感でした。
「午前中だけ働いて帰宅したり、子どもが突然熱を出して呼び出されたり。それでも責任ある役割をずっと与えてもらっていました。そのうちに職場に対する感謝の気持ちや、恩に報いたいという想いがだんだん強くなっていって。どうすれば仕事で還元できるか、さらに意識するようになっていきました」
フロントからバックオフィスへ。業務効率化に取り組む中で見つけた新しいやりがい
約10年にわたって営業に携わった後、亀井は企画総務部へ。新しい仕事に挑戦したいと考えていた矢先のことでした。
「それまで大企業をお客さまにしていたこともあり、社内を相手に仕事するようになって意思決定のスピードが格段に早くなりました。『こんなことをやってみたいんですけど』と提案すれば、『やってみようか』と上司がその場で返してくるという具合です。すんなり希望が通るようになって仕事がますます楽しくなっていきました」
フロントオフィスからバックオフィスに移って新たな仕事のおもしろさと出会った亀井。以前とはまったく異なる業務に、確かな手ごたえを感じていると言います。
「異動してきたばかりのころは、Excelで複数のシートを活用すれば済むところをWordを使って複数のファイルで管理していました。煩雑な作業を一つひとつ見直す中、ここ数年かけて取り組んでいるのがクラウド型のデータベースサービスの導入です。
これまで関係各所にメールを送って知らせていたことをワンアクションで通知が行くようにしたり、通知を受け取った人がいつでもどこからでもアクセスできるようにしたり。そうやって社内業務の効率化に貢献できていることが、いまはやりがいになっています」
そんな亀井にとって原動力となってきたのが、「自分がここにいるからこその価値を発揮したい」という想い。円滑な組織運営を担う立場として、大切にしてきたことがあります。
「物流業界ではよく『全体最適』という言葉が取り沙汰されます。生産から保管、仕分、配送に至るサプライチェーンの全工程に関わるすべての人がハッピーな状態をめざす取り組みと言い換えられますが、これを社内にも当てはめられないかと考えてきました。
お客さまから仕事を受注する方々、現場で活躍する方々、そしてシステムを構築する方々など、社内のあらゆる部門を支えられるような人材育成担当になれたらと思っています」
手抜きの美学。仕事と子育ての両立術
キャリアをあきらめることなく3人の子どもを育て上げてきた亀井が仕事と育児を両立する上で心がけてきたのは、完璧であろうとしないこと。無理せず、手を抜くことを意識してきました。
「先日、ある先輩社員が改善するポイントについて問われ、『いかに楽をして仕事をするか』と話していたのがとても印象的でした。子育ても同じです。勘所を押さえつつ、どれだけうまく手加減できるかが大事だと思っています。
たとえば、子どもに野菜を食べさせたいからといって買ってきた惣菜を食卓に並べるのではなく、週末のうちに大量の野菜をカットして毎朝火を通せばいいだけにしておいたり。自分がどうしても譲れない部分を決めた上で、手を抜けるところは抜くことが、子育てしながら働き続けるコツだと思います」
そんな亀井にとって、キャリアはまだ道の途中。将来をこう展望します。
「どちらかというと採用のほうに軸足を置いてきたので、これまで対応が不十分だった社員の育成やスキルアップに今後はより力を入れていきたいと考えています。また、担当が変わると同時にそれまでの取り組みが途切れてしまう傾向があるので、知識やノウハウを持続的に蓄積していけるような育成体系の構築も進めていく予定です。
やりたいことをかたちにしやすいのが、いまの部署の良いところ。『私の仕事はここまで』と業務の幅を限定することなく、すべてを自分事と捉えながらどんなことにも前向きにチャレンジしていきたいですね」
「日々をこなすだけで精一杯。キラキラした生活とは無縁です」と言って頬をゆるませる亀井。誰もがハッピーになれる組織づくりをめざして、これからも目の前にある課題に一つひとつ誠実に向き合い、解決の鍵を探し続けます。
※ 取材内容は2023年9月時点のものです
