「品質が命」の製品を支える、10人のチームで挑む合材製造の現場
──所属部署の概要について教えてください。
私は現在、岡山合材センターと岡山中央合材センターの2拠点の所長を務めています。道路舗装工事を本業としている当社は、一般的に想像される道路舗装の仕事はもちろん、舗装材料となるアスファルト合材(石と油を混ぜ合わせた舗装材料)を自社で製造しており、これを製造する工場を合材センターと呼んでいます。
岡山合材センターに7名、岡山中央合材センターに3名の計10名のスタッフで運営しています。メンバーは、主に機械操作を行う製造担当と品質管理担当、事務担当で構成されており、多くが入社以来プラント業務の経験を積んできたベテランです。
業務内容は、アスファルト合材の製造と販売がメインです。アスファルト合材は温度管理が重要な製品で、出荷してから温度が下がり、適正温度を外れてしまうと使用できなくなってしまうという特徴があります。そのため、納品可能なエリアは車で1時間程度の岡山県内に限定されるので、担当エリア内でのシェア拡大や顧客開拓に注力しています。
──ご自身の具体的な仕事内容についてお聞かせください。
私の役割は、プラントの経営をはじめ、品質管理や設備の管理など合材センターの運営全般になります。また、数値目標達成のため、当社用の舗装材料の管理だけでなく一般のお客さまへの営業活動も重要な業務の一つです。
また、中国・四国地域には16箇所の拠点があり、毎月所長会議を開催して数値報告や情報共有を行っています。基本的に各県に1つのプラントがありますが、広島や岡山など2箇所ずつ設置されている地域もあり、必要に応じて拠点間での資材の連携を行うなど効率的な運営を心がけています。
1日の業務は、合材の出荷状況の確認から始まります。その後は現場回りやお得意先への訪問で1日のほとんどを過ごします。当センターは昼夜で稼働しているため、夜勤担当者が19〜20時頃に出勤してきます。休憩をはさみながら作業を手伝うこともあります。
──仕事をする上で大切にしている価値観はありますか?
仕事をする上で大切にしているのは、お客さまのニーズに合った品質の良い製品を提供することです。入社してすぐは、プラントではなく、現場で建設機械のオペレーターとして現場で働いており、その時は良い舗装をつくりたい、綺麗に仕上げたいという想いで仕事をしてきました。
当時から品質を重視する教育を受けており、その価値観は現在も引き継いで仕事に取り組んでいます。
舗装現場からプラント管理へ──機械とともに歩んだキャリアの軌跡
──学生時代や入社に至るまでの背景について教えてください。
私は普通高校の出身でしたが、もともと機械に強い関心を持っていました。とくに車や飛行機といった乗り物が好きだったことから、大学では機械工学科に進学。就職活動の時も、興味のあった機械整備を中心に、飛行機関連や自動車関連の企業などを探していました。
そんな中、日本道路のことを知ったのは、大学の先輩との出会いでした。先輩は私の5年前に入社しており、わざわざ会社の説明に来てくれたんです。初対面でしたが、会社の魅力を熱心に語ってくれたことが印象に残り、入社までの道筋をつくっていただいたことも決め手となりました。
また、高速道路など大規模なインフラ整備に携われる点にも強く惹かれ、自分が普段運転している道路をつくる安定した会社だということにも関心を持ちました。
──入社してからどのようなお仕事を経験してきましたか?
入社後は、機械職の新入社員が必ず受ける研修制度に則り、茨城県にある機械センターに配属されました。そこで機械整備の基礎を学んだ後、特殊機械のオペレーター業務を担当し、約10年間は舗装工事の現場作業に従事。一般的な建設機械とは異なり、国内でも十数台しかないような特殊な大型機械の運転を任されました。
2020年に大きな転機が訪れました。中国支店の製販部(アスファルト合材の製造・販売を統括する部署)への異動を命じられ、プラント管理を担当することになったのです。この異動は、それまでの機械センターでの統括経験を買われてのことでした。ここにきてのキャリア変更に最初は戸惑うことも多かったですが、新たなスキルを身につける機会となりました。
そして、2022年からは岡山合材センターの所長として、拠点全体の統括を任されています。比較的若い年齢での所長就任となりましたが、支店製販部でのプラント管理の経験が、現在の業務にも活きています。
──キャリアを積むにあたって、仕事場も変わるんですか?
当社では、人材育成の一環として転勤もあります。しかし、それはその人の働き方や意思も尊重した上で打診されます。会社としてさまざまな考えがあってのことだと思いますが、一番の目的は横への異動を経験させることで社員の成長を促すためだと感じています。
私自身振り返ってみると、建設機械のオペレーターから工場の機械操作、プラント管理と扱う機械は変わりましたが、一貫して機械と密接に関わる仕事に携わってきました。この経験の積み重ねが、現在の私を形作っているのだと実感しています。
「先輩から学んだことを、今度は自分が伝える番」。負担を分け合い、強いチームへ
──仕事を通して印象に残っているエピソードがあれば教えてください。
若手時代の失敗経験です。建設機械のオペレーターとして現場に出ていた頃、操作ミスで施工物を壊してしまい上司から叱責を受けることもありました。しかし、そういった失敗は必ず次につながる学びの機会となります。一度失敗をすると、どうすれば同じミスを防げるのかを深く考えるようになり、仕事の質を高めることにつながっていきました。
当時の先輩方は、叱るだけでなく温かいアドバイスやフォローもしてくださいました。その経験があったからこそ、私自身も部下を指導する立場になった今、先輩たちに教えていただいたことを想いながら、自分なりに日々指導を行っています。
──15年以上働いてきた中で、仕事に対する心情は変化しましたか?
会社に対する気持ちは、年々変化してきました。入社当初はとくに何も感じていませんでしたが、良い先輩や上司に恵まれ、多くのことを教わり面倒を見ていただきました。その経験から、今は自分が教わったことを若い世代に還元し、恩返ししていきたいという想いが強くなっています。
また、機械担当時代と比べて大きく変わったと感じるのが、数字への意識です。合材数量や利益、売上といった数値目標が明確になり、その達成度が具体的に見えることにとてもやりがいを感じています。
──客観的に見て、今のご自身の働く姿はお好きですか?
現在の仕事に対して胸を張って好きだと言えます。ほぼ仕事のために生きているような状態ですが、決してネガティブなものではなく、日本道路で働く今の自分を心から好きだと感じているからこそです。それは、「俺がやらなきゃ誰がやる」という強い使命感があるからだとも思います。今月は目標を達成しようという意識が自然と芽生え、モチベーションにもつながっています。
朝は早く、夜間対応もある仕事です。しかし、近年は全社で働き方改革も進み、当センターもプラントの自動化による負担軽減や、勤務シフトやローテーションを工夫し、働きやすい環境づくりにも力を入れています。
たとえば、計画的な休暇取得を推進したり、朝早くから働いたスタッフは早めに帰宅させ、私を含む他のメンバーでカバーする体制を整える。そうして、負担が特定の人に偏らないよう工夫し、チーム全体で成長することをめざしています。
「技術の日本道路」を、未来へ。誰もが主役になれる職場をめざして
──今後、会社にとってどのような存在になっていきたいですか?
「技術の日本道路」と呼ばれる当社には、現場を美しく仕上げたり、利益を出したりする素晴らしい技術を持った人材が多くいます。私は、この技術を次世代に残していきたいと考えています。また、他社にない技術を持っているからこそ、業界のトップをめざす価値があると信じています。
そのために、私のために道筋を作ってくれた先輩のように繊細で丁寧な仕事ができる人材をめざし、後輩たちにも明るい将来の道筋を示せる存在になりたいですね。
とくに、後輩を育てる立場になって「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば人は動かじ」という山本五十六の言葉の重要性を痛感しています。機械に関する知識があればさまざまなキャリアパスが開けることを、若手社員に示していきたいと考えています。
──日本道路の魅力について教えてください。
なにより道路事業というスケールの大きさや、領域の広さを経験できること。そして、他社にはない技術力の高さを学び、培うことができる。人材育成の面では、特定の人しかできない業務を減らし、多くの職員がさまざまな業務をこなせるよう「多能工」という考え方を導入しています。
機械操作や品質チェックなど、さまざまな業務を複数の人材が担当できるようにすることで、効率的な業務運営を実現しています。また、担当者向けの研修を年2回程度実施し、必要な資格取得も計画的に進めています。
みんなで助け合う風土も相まって、働き方改革もどんどん進んでいます。たとえば、男性の育児休業取得も推進されており、実際にプラントでも2カ月程度の育休を取得した社員も出てきています。建設業界でありながらも、時代の変化に合わせて柔軟に進化を続けている点も当社の特徴の一つだと感じています。
──入社を考えられている方たちに、持っていてほしい価値観はありますか?
後輩たちに伝えたいのは、一生懸命に取り組む姿勢です。真剣に仕事に向き合っていれば、周りの人も「頑張っているな」と見てくれて、自然と指導してくれるようになります。また、コミュニケーションもとても大切です。私自身もあまり得意ではありませんが、仕事をする上で欠かせないスキルだと実感しています。
会社の将来を担う若手社員には、まずは一生懸命に仕事に取り組んでほしいと思います。私も、これからも技術の伝承と人材育成に力を入れながら、社員一人ひとりが活き活きと働ける職場づくりをめざして取り組んでいきます。そして、先輩方から受け継いだ技術と知識を活かしながら、共に業界のトップをめざしましょう。
※ 記載内容は2025年5月時点のものです
