基礎技術の獲得に向けて、大学との共同研究プロジェクトに参画
ロボット開発部に所属し、大学との共同研究を行っているM.H.。AIや視覚認識技術など今後の製品開発のコアとなる基礎技術を獲得することを目的としています。
「先端技術を持つ大学と連携し、現場のニーズに応える製品を開発することによって製造現場の問題を解決する。そうした産学連携の橋渡し役を担うのが、私の仕事です。大学での研究成果をいかにして製品に落とし込むかを意識して取り組んでいます」
研究テーマはコネクタ挿入アプリケーションの改良。コネクタ挿入アプリケーションとは、電子機器に使われるケーブルとコネクタを自動で連結させるシステムです。
「人が当たり前のように行うケーブルとコネクタの連結作業は、ロボットにとってはとても難しい作業であり、人と同等レベルの作業を実現するには高度な技術が必要です。学生たちと議論を重ね試行錯誤を繰り返しながら問題解決していくことが楽しいですね」
また、産業用ロボットの制御ソフト開発も担当しています。
「ロボットは、工場のさまざまな工程で活躍しています。たとえば、自動車車体の製造工程では、スポット溶接を行ったり、工作機械へのワーク(材料)の取り付け取り外しを行ったり。人の手では困難な作業や、比較的単純な作業をロボットに任せることで、生産性の向上と品質の安定化を実現しています」
大学との研究開発を中心に、制御ソフト開発にも携わるM.H.。普段の業務で大事にしていることがあると話します。
「仕事をする上で、自分の成長につながる業務を遂行すること、そして楽しむことをモットーにしています。たとえば、問題を解決するための手段を調べ、知識を獲得していくこと自体が自分の成長につながりますし、その過程を楽しんでいます」
インターンで目の当たりにしたロボット事業の可能性。社員たちの人柄も入社の決め手に
「私がロボットに興味を持ったのは、大学での研究がきっかけです。研究では人間の運動シミュレーションを行いました。産業用ロボットのマニピュレータ部はロボットアームとも呼ばれており、人間とロボットの制御には通ずるものがあるのだろうなと思い、ロボット開発なら研究の経験を活かせるのではないかと思いました」
就職活動の際、「自分のやりたいことは何か?」を自問した結果、産業用ロボットに関わる仕事がしたいと考えたM.H.。地元である石川県に隣接する富山県に不二越という産業用ロボットを作っているメーカーがあると知り、インターンシップに参加することを決めました。
「インターンシップでは、展示場でロボットがダイナミックに動く姿を目の当たりにしました。工場の自動化や省人化に伴い、この分野の産業が大きく発展していくんだろうな、おもしろそうだなとワクワクしたのを覚えています。
また、不二越の社員と話す機会もあり、エンジニア=生真面目な人というイメージが変わりました。皆さんフランクで話しやすく、それでいて仕事にしっかり向き合っている──そんな良い印象を受けました」
こうして2021年、M.H.は不二越へと入社。1カ月間の新入社員研修を経てロボット事業部に配属されると、さらに1カ月間ロボットの基礎知識について学ぶ研修を受けました。
「研修終了後、1年目は主に検査業務を担当しました。開発した機能が正しく機能するかを検査する業務なのですが、さまざまな機能の検査を通じて製品の機能や使い方などの基礎を学ぶことができました」
そして迎えた2年目。M.H.は、会社にとっても新しい取り組みである大学との共同研究に携わることになります。
「会社が共同研究を行うことを決めて、私が担当として配属されました。入社2年目の私が抜擢された背景には、大学との共同研究という貴重な経験から多くを学んでほしい、という意図があるのだろうと考えています。上司からも『ぜひ挑戦してほしい』と声をかけてもらい、不安よりも期待感の方が大きかったですね」
学生たちと密に対話しながら問題解決に挑戦する──その過程こそが楽しい
入社2年目から大学との共同研究プロジェクトを任されることになったM.H.。新たなチャレンジを楽しむ一方で、思わぬ困難にも直面しました。
「共同研究で取り組んでいるテーマは、企業が単独で解決できない難しい問題です。当初は、大学の力を借りれば予定通りに解決できるだろうと思っていましたが、一筋縄ではいかないことを痛感しました。
現状の問題点を分析し、解決するための手法を考え、実験して評価する、という流れで研究を進めているのですが、仮説を立ててトライしてみるものの、結果は予想に反してうまくいかないことも多々あります。
うまくいかず苦しいこともありますが、研究を行う学生と対話を重ねて研究を進めていくこと自体に、だんだんと楽しさを覚えるようになってきました。そうした過程の中でその分野に関する知識が増えていくことにも、充実感を得られました」
若手ながら不二越の未来を担う研究開発に取り組むM.H.は、仕事のやりがいを次のように捉えています。
「研究開発という仕事は、業務の半分がリサーチや学習といったインプットで、もう半分がコーディングや実装といったアプトプットだと思います。インプットした情報を自分の中で消化しアウトプットとして形にし、自分の仮説が正しかったとわかった瞬間が一番うれしいですね。
また、この先さらに成果を出すには、上司から言われたことをただ実行するだけでなく、自分から『こういうことをやってみたい』と提案していくことが大事だと思っています。自分で考えて行動することは楽しいですし、当社には社員の意見を聞いて取り入れてくれる社風があるからこそ、主体的に動くことができています」
「楽しい」と「成長」を原動力に課題達成に向けて取り組む。今後の展望について
共同研究プロジェクトに参画して約1年半。M.H.は今後の展望を次のように語ります。
「共同研究における課題は明確になっているので、今後も引き続き、課題達成をめざして取り組んでいきます。今取り組んでいる視覚認識技術やAI技術の研究開発は特定のアプリケーションの開発だけが目的ではなく、さまざまな製品のコアとなる技術を獲得することも目的の1つです。製品化の次のステップとして、他の製品への応用も視野に入れていきたいです。
また、産業用ロボットが達成すべきは工場の自動化・省人化であるため、原点に立ち返り不二越内の工場の改善も行いたいです。不二越は8つの事業部があり、各現場でさまざまな問題や課題があると思います。問題や課題は製品開発のスタート地点であり、宝の山だと思います。各工場の問題を吸い上げ、その問題を解決する手段や方法を考え、さらには製品化にもつなげていきたいです」
一方自身のキャリアビジョンについては、「自分の興味関心に素直に従っていきたい」と話すM.H.。
「じつは具体的なキャリアビジョンはしっかりと持っていないのですが、まだ入社4年目の私にとってはほとんどの仕事が未経験。それぞれの仕事に楽しさがあると思うので、いろんなことに挑戦し、合わないと感じたらほかを試す、楽しかったら続ける、を繰り返すことで、自分がめざすべき道が見えてくるのかなと感じています。
大切にしたいのは、やはり『自分が成長できるか』と『楽しいと思えるか』。人生の中で1日8時間も働くので、大前提として仕事が楽しくないと続かないですよね。また、自分が成長することで今後の仕事の選択肢が広がっていくと思うので、この2つを大事にキャリアについて考えていきたいと思います」
「楽しい」と「成長」を原動力に活躍を続けるM.H.は、不二越という会社の魅力を次のように考えています。
「不二越で働く魅力は、課題や解決策を自分で考えて、上司に提案して対話を重ねながら業務を進めていける点だと思います。若手に対しても大きな課題を与えてくれるので、自分で考えて動ける人、そういう環境を楽しめる人にとってはとても良い会社です。
また、会社が社員一人ひとりの特性をよく見てくれていると感じます。たとえば、コツコツと積み重ねることが得意な人、新しいことに興味関心がある人などその人の強みや個性を考慮して役割を与えてくれます。こうした環境だからこそ、私もいろいろなことにチャレンジできますし、今後も成長していけると思います」
※ 記載内容は2024年4月時点のものです

