美術に熱中した学生時代を経て、学芸員の資格を持つ異色の銀行員に
新座南支店で融資営業課に所属する千賀。学生時代は、日本の現代美術を学んでいたと言います。
「小さいころから、絵を描いたり学んだりするのが好きでした。小学生のときに美術教室に通い始めてからは、草間 彌生などの絵に興味を持ち、漠然と将来は学芸員になろうかなと考えるようになりましたね。そこで大学では、座学で美術の専門知識を深めることにしました」
通常の授業のほかに学芸員の資格授業も受け、熱心に学んでいきました。
「学芸員の資格は取れたのですが、実際に学芸員をめざすとなると狭き門。ひとつの美術館・博物館に対して1名しか募集していないことも多いです。そのため、新卒で学芸員をめざすのではなく、まずは社会経験を積んでから、将来的にこの進路を選ぶべきか検討しようと考えたんです」
大学3年生となり就職活動を始めた千賀。ものづくりが好きということで玩具メーカーやゲームメーカーを受けるかたわら、銀行の選考も受け始めました。兄が銀行員だったことから仕事のイメージがつきやすく、社会経験としての堅実な基盤が身につくと感じたことが、興味を持ったきっかけでした。
「最終的に武蔵野銀行に決めたのは、風土に惹かれたことが理由です。私が受けた金融機関の中では、武蔵野銀行の面接が一番話しやすく好印象だったんです。志望動機だけでなく、学芸員の資格や、エントリーシートに書いた美術関係の情報についても興味を持ってくださいました。銀行とは関係が薄い資格だからと否定するのではなく、その点も個性として受け入れ、大事に向き合っていただけていることを実感できました」
埼玉で育った千賀にとって、武蔵野銀行は昔から親しんできた銀行。地元に貢献できる点も魅力に感じ、入行を決意しました。
周囲のフォローの中で成長。お客様と接する中で醍醐味に気づく
2021年、コロナ禍での入行となった千賀はオンラインでの在宅受講で研修を受けます。銀行の基礎的な業務や、社会人としてのビジネスマナーなどを学び、新座南支店へ配属。支店では、幅広い業務に触れながらできることを段階的に広げていきました。
「最初はわからないことだらけだったので、上司や先輩にたくさんフォローしてもらいながら多くのことを学びました。最初の3カ月は預金業務、次の3カ月は資産運用を経験し、その後の3カ月は投資信託や保険の販売を先輩の商談に同席する形で学びました。さらに次の3カ月は、マイカーローン、住宅ローン、法人融資などに取り組みました」
先輩の仕事を近くで見る中でとくに勉強になったのは、コミュニケーションの取り方でした。
「銀行窓口でお会いしたお客様と親しく話されている姿が印象的でした。一度しかお会いしないケースもあるのですが、先輩はそうした会話を覚えていて、またお客様がいらっしゃった際には『この前はこんなことを話しましたよね』と会話をふくらませていたのです。一人ひとりに寄り添う姿を見て、自分もこんなふうになりたいと感じました」
その後、融資営業担当になった千賀。地域に根ざした企業や、資産家のお客様を担当しています。
「個人のお客様の対応とはまた別の、特別な緊張感がある仕事です。2カ月ほどで担当を持ち、独り立ちをすることになったのですが、周囲にフォローをしてもらいつつ経験を重ねる中で、自信を持ってお客様と関われるようになりました。今も、難易度の高い案件になると、上司が手を差し伸べてくれるので、安心して働けています」
融資営業は、さまざまな業界のお客様と接するお仕事。業種ごとの景気や動向など、今世の中で何が起きているのかを把握できるのが醍醐味です。
「社会の中身を見ている感覚があり、それがとても興味深いんです。美術の世界には、風刺画のように、社会の状況をわかっていないと理解できない作品が多々あります。この仕事を通して、世の中にはどんな業界があるのか、どんな理由で今の正解が作られているのかを知れることには、共通点がある気がしていて。いつも新しい世界を知ることへのワクワクを感じながら、仕事をしています」
仕事をきっかけに広がる世界。人生に彩りが増える
仕事をしていてやりがいを感じるのは、やはり融資が成立したときだと言います。
「融資業務では『新規事業を進めるために設備を揃えたい、そのための融資がほしい』といったような相談があります。自分が案件を掘り起こして融資を実現した後、実際に設備を目にすると、自分の仕事の成果が実感できるような気がしています。
いついつまでに融資してほしいという希望に間に合った時、『助かったよ』とおっしゃってくださるお客様も多く、報われる思いです。銀行業務にはたくさんのジャンルがあり、融資や預金以外にもビジネスに役立つご相談をいただけるので、融資後もお客様のビジネスに関わっていきたいと考えています」
今ではお客様と密なコミュニケーションを取っている千賀。元々はコミュニケーションが得意ではなく、自分の中で考えたことを誰かと共有することは少ない性格だったと振り返ります。
外出するときの行き先は、美術館とか博物館がほとんど。しかし、幅広い年代の方々と関わる中で、興味も見識も広がっています。
「入行してから私はアクティブになって、自分からなんでも行動するようになりました。お客様との会話をきっかけに、海を見に行ったり、競馬場に遊びに行ってみたり。自分が全然知らないものでも興味を持って見に行ってみようかなと思えるんです。おかげで人生の幅が広がっている感覚があります」
「千賀さんしか頼れない」お客様のうれしい言葉が原動力に
武蔵野銀行の魅力は「行員の人柄」にあると千賀は言います。
「今まで接したメンバーは、皆さんいい人ばかりです。年齢に関係なくいろんな話ができたり、上司に私の世代の娘さんがいたりして近い距離でいろんな話ができるんですよ。
私の所属している支店は男性より女性の方が多いので、女性特有の悩みもたくさん聞いてもらっていますね。どんな相談にも乗ってもらえるので、仕事面でも生活面でもすごく支えになっています。とても居心地がよく、環境に恵まれているなと思います」
環境に恵まれているという実感は、お客様と接する中でも感じています。
「気さくで話しやすい方ばかりなんですよ。こまめにコミュニケーションをとると、銀行に直接は関係ない、生活上の小さな相談もいただけるようになります。パソコンやスマホの操作方法などを聞かれることもありますよ。親近感を持ってもらえた証拠のようでうれしいです。
『こんなこと千賀さんしか頼れない』とか『千賀さんがこの支店にいてくれてよかった』と言ってくださるお客様もいらっしゃいます。私自身、お客様から教えていただいたお話で趣味が広がったりもしているので、人と人とのつながりを実感できますね」
周囲のあたたかさの中で、成長してきた千賀。自身の将来について、このように展望します。
「まずは今の営業の仕事でいろいろ社会勉強して、自分の成長につなげていければいいなと思っています。その先で興味があるのは、本部の地域サポート部という、空き家の活用など、いわゆる地域創生をめざす部署です。
私は大学時代のゼミでまさに空き家を活用した、アートを使う地域活性化について学んでいました。やりたいことにかなり近いことができる部署なので憧れています。さらに人生は長いので、仕事を引退したあとなど、どこかのタイミングでは持っている資格を活かし、学芸員も経験したいと思っています」
地域のお客様に頼られる存在として、若手ながら早々に支店に馴染んでいる千賀。誠実なコミュニケーションを心がけながら、これからも頼もしく活躍していきます。
※ 記載内容は2023年11月時点のものです
