まずは相手の話を聞くこと。大事にしたいのは“一緒に作り上げる”という姿勢
現在、私は経営企画部に所属し、企画課と新事業・サステナビリティ推進課を兼任しています。企画課では決裁関連が主な業務で、申請受付から決裁までの取り回しを行っています。申請書には、その方の精一杯の思いが込められていますので、そこを配慮しながら対応しています。修正をお願いする際は、作成したフォーマットを参考にしてもらい、“一緒に作り上げる”という姿勢で接することを心がけています。
一方、新事業・サステナビリティ推進課では、新規事業やサステナビリティに関する案件を一から精査し、事業化の可能性を検討しています。お客様のお困りごとから解決策を検討していくのですが、たとえばデジタル化が進んでいない生産者に対し、現場からの声をもとにシステムを開発し、徐々に浸透させていくような取り組みを行っています。
最近ではSNSを活用する企業が増え、当社でもPRにつなげられるのではないか、という声があがったため運用方法などを検討しています。また、国内における家畜の飼養戸数や人口の減少を見据え、飼料メーカーという主軸事業に付随する新規事業の可能性を模索しています。環境負荷を軽減するための取り組みとしては、新しい飼料を開発して売り出している段階ですが、そこにもお客様のニーズを感じています。
さらに、社内提案制度をリニューアルし、社員が声をあげやすい環境をめざしています。以前は新規の提案をしたくても、上司や関係部署への事前相談が必要で、提案までのハードルが高かったんです。リニューアル後は、社員一人ひとりが私たちに直接提案できるようになり、それを必要な関係部署と連携して提案者と共に事業性を検討する流れになりました。
それぞれの課には4名のメンバーが在籍し、中には私のように2つの課を兼任している方もいます。メンバーはみんな本当に優しくて、困ったことがあれば助け合える環境です。以前は営業職にいたのですが、その頃から大事にしていることは「まずは相手の話を聞くこと」。相手がお客様であれば尚のこと、しっかりと話を聞いて、相手の気持ちに寄り添うことを心がけていました。
社内においては連携がうまくいかないと物事は進まないので、一方的に意見を述べるのではなく、話を聞くことも大切だと思っています。その上で、社内の各分野のプロを巻き込んで助けてもらいながら、解決への道を考えるようにしています。
動物が好きで飛び込んだ畜産の世界。そこで知った生産者の方の想いと仕事のおもしろさ
もともと動物が好きでしたが、何も知らないまま農業大学の畜産学科に進学しました。そこで授業の一環として農場研修を受ける中で、生産者の方が家畜の体調や環境に気を配りながら最後まで愛情を持って育てている姿に感銘を受けました。
また、飼料というものは家畜の成長だけでなく畜産物の美味しさにも影響を及ぼすものであるという点におもしろさを感じ、それがきっかけで飼料に関する研究室に入りました。その流れで、就職活動では飼料メーカーを第一志望とし、最終的には2008年に当社へ入社しました。
入社後は関東支店の畜産営業課に配属され、鶏と豚を担当しました。当時は毎日いろんな農場を訪問し、生産者の方のお話を聞きながら飼料の提案をしていました。畜産は、いかに順調に育てて出荷を迎えられるかが重要で、とくにブロイラーは人工的に育種改良しているため成長スピードが早いです。それに伴い、飼料に対する反応が変わるなど、1年前の飼育方法が通用しないこともあり、非常にシビアな世界です。
家畜の生産は季節による影響も受けるため、その時々の状況に合わせて常に栄養価の改良を行っています。できる限りタイムリーに対応したかったので、生産者の方の声を日々収集することを心がけていました。
その後、中部支店の畜産営業課に異動となりました。業務内容は以前と変わらないのですが、地域によって生産者の方の意識に差があるため、アプローチの仕方を変える必要がありました。「関東ではこんなふうにやっていますよ」と、これまで培ってきた経験を活かすことで、感謝の言葉をいただけることも多く、少しでも役に立つことができたのかなと思います。
大変でもキャリアも育児も諦めない。最終的には食につながっていくことが畜産の魅力
私は営業からキャリアをスタートし、最初は先輩たちに同行してノウハウを学んでいきました。ある時、先輩が新規提案した飼料を買っていただいた瞬間に立ち会うことができたんです。飼料は日々家畜に与えられているものなので、新規の商品を売り込むことは非常に難しいです。その中で当社を選んでもらえたのは、飼料の性能や成分での優位性も評価されたのではないかと思っています。
また、先輩が農場に足しげく通い、地道にお客様との関係を構築していったことも成功の要因ではないかと。10〜20回のチャンスのうち、1回でも成約できれば良い方なので、可能性が低い中で自分の考えどおりにうまく行った時は快感ですね。そこに営業の醍醐味があるのではないでしょうか。
ほかにも印象的だったのが、お盆で帰省しようと思っていた矢先、お客様からトラブルが発生したという連絡が入ったんです。そこで予定を変更して、製造課の方や他の営業担当者に協力してもらい、研究所も巻き込んで皆で一丸となって対応にあたりました。
幸い初期段階でトラブルに気づき、大きな問題にはなりませんでしたが、部門の垣根を越えて問題を解決できたことは今でも印象に残っています。
中堅社員となった現在は、シスターブラザー制度による新入社員の指導も担当しています。新入社員のシスターとして、進捗状況を把握しながら業務のサポートを行っています。シスターになることで、あらためて自分の立場を自覚し、意識して日々過ごすようになりました。また、10年以上も会社にいると「伝えられることって意外とあるんだな」と思っていて。こんなふうにサポートするといいよ、と営業時代の体験談も伝えています。
私生活では、2回の育児休暇を取得し、現在は時短勤務で働いています。ずっと主人が単身赴任のため、子どもが生まれてからはワンオペで育児をしながら働いていたのですが、このままでは仕事を続けていけないかもしれないと上司に相談したことがあって。当社ではキャリアビジョンシートなどにて、自身のキャリアに対する思いを伝えることもできます。育児の大変さを理解してもらえる環境で働けて、本当に感謝の気持ちしかないです。
大変でも働き続けたいと思えるのは、やっぱり畜産が好きなのと、これまで築いてきたキャリアを大切にしたいという想いがあるから。自分が関わったものが直接消費者の方に届くわけではないのですが、最終的に食という形でつながっているという実感が、大きなやりがいとなっています。
周りを巻き込んで成長していってほしい。めざすは後輩たちのロールモデルとなる存在
私は営業から現在の職場に移り、結婚から子育てまで経験しているので、草分け的な存在なのかなと自分の中では思っているんです。実際に、女性の後輩から「河合さんの背中を見ています」と言われたことがあって、ロールモデルのような存在になれたらいいなと思います。
私が仕事と子育ての両立ができているのは、周囲の理解と支援があってこそ。これまで2回の育児休暇を取得し、現在は8時半から15時半までの時短勤務で働いています。終業時間が15時半というのは早い方だと思うのですが、認めてもらえる環境があることはありがたいですね。
これは子育てに限らず、趣味に関することでも一緒です。私は海外旅行が好きなので、以前は周りに相談して、思い切って2週間くらい休暇を取って海外に行ったことがあります。そういうことも実現できる環境があるので、遠慮せず周りを巻き込んで相談してほしいですね。
当社で働く上で大事にしてほしい価値観は、いろんなことに疑問を持つこと。それが社内の改善につながることもあるので、些細なことでも関心を持てるといいのかなと感じています。新しい分野に対しても、積極的に提案してもらえると心強いですし、一緒に世界の情勢についていけるように、会社の発展に貢献していきたいですね。
また、1人で壁を乗り越えようとせず、社内には各分野のプロフェッショナルが在籍しているので、その人たちも巻き込んで知識を吸収してほしいです。1人で仕事を成し遂げることが一人前の証ではありません。頼られる側は嫌な気持ちにはなりませんから、わからないことはどんどん周りに聞いてください。家畜を飼うプロであるお客様に教えていただくこともたくさんありますし、そういう姿勢は可愛がられ受け入れてもらいやすくなります。
小さな成功体験でも積み重ねていけば自信になると思いますし、時には失敗してもいいと思うんです。そういう失敗も含めて、素直に受け入れることが成長への近道だと考えています。
※ 記載内容は2024年12月時点のものです
