新工場移管という大仕事に向けて、新稼働を支えるチームビルディング
私は現在、知多水産工場の製造課でマネジメント業務に従事しています。2024年4月に畜産工場から異動してきまして、現在は毎日現場へ足を運び、担当者から直接教わりながら、水産工場のメカニズムを一つひとつ理解することに力を注いでいます。
たとえば水産特有の微細な粉末を混合させて粒状に加工する「造粒(ぞうりゅう)」技術はきわめて奥が深く、魚種や原料の種類、環境、設備によって、品質が大きく変わるため、マニュアルだけでは完結しない難しさがあります。
私のミッションは、日々の円滑な工場運営だけではありません。予算管理や人員配置、教育体制の構築に加え、新工場への移管業務という、きわめて重要なプロジェクトを推進しています。
新工場の稼働に向けて、設備の8割以上が刷新される大きな変化の時を迎えています。50年以上の歴史ある工場から、生産能力が格段に上がる新拠点へ。この移転プロセスにおいて何より欠かせないのは、最新の設備以上に、それを使う人の意識の醸成です。「新工場では、どのような仕組みで運用されるのか」を丁寧に皆に伝え、移転の過程を透明化することで、全員が当事者意識を持てるようにしています。
知多水産工場には約30名のメンバーが在籍していますが、私が着任した当初の印象としては、チーム全体に「配慮深く、穏やか」な空気を感じました。調和を大切にする一方で、個々の想いや改善提案を能動的に発信する機会がもっと必要だと思いましたね。
「各自が抱く建設的な意見を、もっと自由に発信してほしい」──その想いを形にするため、日々のコミュニケーションの質を高めることに努めています。毎朝のミーティングでは各自の1日の動きを共有するだけでなく、夜勤帯で生じた微細な不具合や、現場が感じている「小さな違和感」を遠慮なく言えるような、風通しのよい環境を整えています。
大規模なチームだからこそ、部署の壁を超えて良い事例、改善事例を共有し、強固なチームを築く。その「架け橋」となることが、今の私に課せられた最大の役割であると確信しています。
チームを動かす難しさに向き合ってたどり着いた、一人ひとりに寄り添うマネジメント
学生時代は経営学部でマーケティングの理論を学んでいました。卒業後、縁あって飼料業界に入り、以来19年間にわたり製造現場の最前線でキャリアを積んできました。若くして管理職を任され、ISOやGMPといった認証取得のリーダーも経験しましたが、そこで痛感したのがチームを動かす難しさ。
「どうすれば皆が自発的に、生き生きと仕事に邁進できるか」を常に自分に問いかけてきました。その結果たどり着いたのが、「一人ひとりの個性に合わせたアプローチ」でした。
誰に対しても同じ指導をするのではなく、相手が大切にする価値観を理解し、どんな伝え方をすれば前向きになれるのかを考え、伝え方の手法を柔軟に変えていく。こうして築き上げた強固な信頼関係こそが、チームを動かすための礎になると学んだのです。
日清丸紅飼料への入社を決めたのは、当時の経営層の話を聞く機会があり、私のこれまでの経験を活かせる最適な場であると確信したことがきっかけです。長年この業界に身を置いてきましたが、より広いフィールドで現場改革を主導していける環境に魅力を感じ、新たな挑戦を決意しました。
入社後、最初に配属された碧南工場では、メンバーは真面目で、控えめな方が多い印象を受けました。私はそこで皆の声に積極的に耳を傾け、小さな気づきをすぐに共有できる風土を醸成しました。すると、皆の意識が少しずつ変わっていったのです。
現場から自発的なアイデアが上がるようになると、問題が大きくなる前に、小さな気づきによって小難、無難に抑えられる。また、改善の結果を数値で示し、「自分たちの力でこれだけ良くなったんだ」という実感を分かち合う。その現場を変えたという実感が、次の意欲につながる。この連鎖を止めないことがとても大事だと考えています。
楽しむ人にはかなわない。責任ある仕事の中で貫く前向きな姿勢
これまでの歩みを振り返っても、現在は難易度の高い挑戦の真っ最中であると感じています。40代半ばで水産という新たな専門領域へ飛び込み、同時に大規模な新工場の立ち上げを完遂させなければなりません。高度な専門知識の習得に加え、予算や人員計画などの実務も重なり、責任の重さを感じる日も多々あります。しかし、私はこの状況を前向きに捉えています。
私は、「楽しみながら課題に取り組んでいる人」の熱意には、どのような努力もかなわないと考えています。スポーツでもビジネスでも、義務感のみで動くチームと、楽しみながら能動的に取り組むチームとでは、結果に決定的な差が出るからです。だからこそ、どんなに大変な時でも明るい姿勢を崩さず、現場に活力を与えられるように心がけています。
きわめて印象深い出来事がありました。以前、高い能力を持ちながらも周囲と壁を作っていた社員がいたのです。私はあきらめずに対話を重ね、心の奥底で抱いている想いに耳を傾けました。信頼関係が確立されたと感じたタイミングで、私が理想とする「誰もが主役になれる職場」の話を共有しました。すると、態度が驚くほど変わったのです。
積極的に自ら動き出し、生き生きと業務に邁進し始めたその姿は、今も忘れられません。人の可能性が引き出される瞬間を目の当たりにすることは、私にとって最大の喜び。管理者が部下に関心を持って、真摯に向き合うことで、チームは必ず活性化します。
新工場の移管プロジェクトにおいても、建設中の拠点へ現場のメンバーとともに足を運びました。実際にこれから働く場所を自分の目で見ることで、「システム化でここが楽になる」「ここは工夫が必要だ」といった具体的なイメージが明確になります。
こうした「自分たちの職場を自分たちで構築する」というプロセスを共有することで、チームの結束力は確実に高まっています。私を支えてくれる仲間の献身的な姿勢に感謝しつつ、このチームであれば、いかなる困難も楽しみながら乗り越えられると確信しています。
すべての個性が輝く場所を。新工場と歩みながら楽しむ、私たちの挑戦
私の目標は至ってシンプルで、まずは新工場を円滑に稼働させ、確実に軌道に乗せること。そのためには、私自身が水産製造のスペシャリストとしてさらに理解を深めなければなりません。そして稼働後には、「3M(ムリ、ムダ、ムラ)」を徹底的に排除し、全社員が心から充足感を持って働ける職場環境を確立したいと考えています。
新工場は、自動化が進んだ最新鋭の拠点となります。しかし、その設備に魂を吹き込み、運用するのは「人」に他なりません。現場が長年培ってきた匠の技と、技術の力を融合させ、次世代の製造体制を構築していきます。
知多水産工場では、高卒、大卒、キャリア入社など、それぞれの方の個性に合わせた教育を実施しています。とくに高校を卒業して初めて社会人になる皆さんは、不安を抱えているかもしれません。それぞれの目線を合わせた対話を重ねることで、昨日までできなかったことができるようになり、表情が明るくなっていく。そんなメンバーの成長に立ち会うことが、私にとって何よりの喜びです。
採用において私が大切にしているのは、特定のスキルや免許の有無ではありません。縁あって入社してくれた方の強みと弱みをしっかり見極め、その個性をどう活かして輝かせていくか。それは、受け入れる側の役目だと思っています。そのため「今の自分に何ができるか」を難しく考えすぎる必要はありません。
知多水産工場は、上司が信頼して現場に任せてくれる自由な風土があり、思ったことを気兼ねなく発言できる場所です。入社後に「自分がどう変われるか」を楽しみにしていてください。
仕事には真面目に向き合い、職場には常に笑顔が溢れている。そんな活気あふれる職場で、一緒に計画を立て、ミッションを楽しく乗り越えていきましょう。皆さんが緊張することなく、自分らしく仕事を楽しめる環境を整えて待っています。
※ 記載内容は2026年1月時点のものです
