三菱自動車のエクステリアデザイナーであり、トミカ55周年記念モデル「デリカミニ」を手がけた岡田に、デザインへの想いや自身の経験についてお話を聞きました。
岡田は、2015年に三菱自動車にエクステリアデザイナーとして入社。2015年のバハラリーから始まり、2022年から参戦したアジアクロスカントリーラリー(AXCR)のラリー車を一貫して担当しています。また、2024年にはAXCRサポートカーの「デリカミニ」 のデザインも手がけました。
──トミカ55周年記念モデル「デリカミニ」のデザインについて教えてください。
今回のデザインは、2025年夏に行われるAXCR出場車のトライトンとコラボレーションしたものです。三菱自動車らしいエネルギッシュな赤色を基調とし、巻き上がる煙をイメージしたグラフィックを車両の前方からドアにかけて配置しました。
トミカや55th ANNIVERSARYのロゴをゼッケンに見立て大きく全体に配置することで、ラリー車のようなコンペティショナルな雰囲気にまとめ、子どもも大人もワクワクした気持ちを持ってもらえるようなデザインに仕上げました。
──ミニカーと実車をデザインするのは、どのような違いがありましたか?
普段はモニター画面上で実車のデザインを行い、フルスケールでの見え方を想像しながら進めます。しかし、ミニカーの場合は実際のサイズが非常に小さいため、小さくなったときの視認性やアイコニックさをとくに意識する必要がありました。57分の1というスケールで、いかにデザインの特徴を際立たせるかが難しい点でしたね。
そのため、実際のサイズに印刷した紙をトミカに貼った試作品を作り、確認しながら進めました。トミカモデルの赤は、三菱自動車の人気カラーのひとつであるレッドダイヤモンドに近い赤色を選びました。現在、発売に向けてトミカさまと検討を進めています。
──デザインを担当した2025年のアジアクロスカントリーラリー(AXCR)の参戦車両が3月に発表されましたが特徴は何でしょうか?
2025年大会に参戦する新しいカラーリングの「トライトン」は、チーム三菱ラリーアートのアイデンティティであるエネルギッシュなレッドカラーを基調に、巻き上がる土埃をイメージしたデジタルサンドストームのグラフィックを車体前方から中央にかけてデザインしました。ボディサイドにはラリーアートのロゴを大胆にレイアウトしてモータースポーツへの情熱を表現しています。
このトライトンと55周年記念「デリカミニ」のデザインはコラボレーションしているので、購入いただいた方は、一緒にラリーに参加しているような気持ちを感じていただきたいですね。
──子どもの頃のトミカに関する思い出はありますか?
発表イベントに参加した際、自分が子どもの頃に遊んでいた駐車場のセットが1971年から存在していたことを知り、とても驚きました。小学生の娘をもつ親の立場となった今、娘たちが「『デリ丸。』はかわいいから好き」と言ってくれるので、このトミカも好きになってくれるといいなと思います。
今回の経験を通じて、自分の子どもの頃を思い出しました。小学校の卒業文集に「カーデザイナーになりたい」と書いていたので、現在カーデザイナーとして子どもの頃に遊んでいたトミカのデザインを手掛けることができたのは感慨深いです。トミカを通じて、子どもたちに喜んでもらうことはもちろんですが、大人の方にも童心を思い出していただけたらと思います。
──「デリカミニ」のトミカモデルに対するお客さまの反応について、どのように感じていますか?
「デリカミニ」のトミカモデルは非常に人気があり、多くのユーザーの皆さんに「ほしい」と思っていただけていることを嬉しく思います。今回の55周年記念モデルは、ラリー仕様でよりタフなイメージを持たせていますので、すでに通常モデルを持っている方も新たにコレクションに加えてもらえると嬉しいですね。
また、今回はトミカモデルと合わせたラッピング車も制作いただきました。青みがかった黒の配色が特徴です。ご覧いただける機会があれば、ぜひ55周年記念モデルと実車を見比べてみてください。
※ 記載内容は2025年5月時点のものです
