多彩な職種を経験し、幅広く列車の運行に携わってきた
2008年にJR九州へ入社した古賀は、これまでさまざまな職種を経験し、じつに多彩なキャリアを歩んできた。
「入社後、社員研修センターで社会人の基礎を学んだ後、本社の運輸部企画課に配属となりました。将来のために若いうちから本社の業務の進め方を一度見ておくことが大切だということで、短い時間ではありましたが本社配属となりました」
鉄道の運行管理に携わる運輸系統で採用されたこともあり、その後は運輸業務に必要な知識を身につけるために複数のフロント部門(車両点検・運行などの現場業務)で経験を積んできた。
「2008年8月から南福岡電車区に配属され、車両の検査や修繕を行う車両係を経験しました。翌年10月からは博多車掌区に配属となり、在来線の車掌を務めました。そうして、在来線の車掌を約1年経験して鹿児島新幹線運輸センターに配属となり、新幹線の車掌として勤務していました。
車掌は、実際にお客さまと接する機会の多い仕事です。お客さまに喜んでいただける最高の応対ができた時は大きなやりがいを感じましたし、お客さまとのコミュニケーションそのものがモチベーションにもなっていました」
2011年に九州新幹線が全線開業を果たし、車掌として鉄道サービスの最前線で働く中で大きな節目を迎えた。
「現在、九州新幹線は博多から鹿児島中央まで全線開業していますが、私が新幹線の乗務員をしていた当初は新八代(しんやつしろ)から鹿児島中央間を運行していました。
その後、九州新幹線が全線開業し、九州新幹線の全線開業という地域全体を動かすような新しいものをつくり作り上げていく業務に、フロントの一人として携われたことはとても良い経験になりました」
2012年2月には運行管理部に異動し、指令員として日々の運行管理業務を担当した。
「運行管理部では、九州全線の列車の運行を管理しています。列車が遅れてお客さまにご迷惑をかけないように、丁寧かつ迅速にダイヤ通りに列車を走らせることが大切な使命です。
どうしても列車が遅れたり止まったりしてしまうことがありますが、その都度ダイヤを変更し、できるだけ早く定時で走らせることができるように取り組んでいました。その中で、計画通りの運行ができた時はすごくやりがいを感じました」
2013年7月からは熊本乗務センターに配属となり、社員の管理をはじめさまざまな管理業務に携わってきた。その後、2016年4月からは運輸部輸送課へ異動し、列車の利便性向上において重要な役割を果たすダイヤ作成業務に従事した。
「運輸部輸送課では、列車の運転時刻などを決めるダイヤ改正の仕事を担当していました。一年間走る列車の運行時刻を決めていくため、列車をご利用いただいているお客さまに大きな影響を与える仕事です。
JR九州の大事な商品となる“輸送”の運転時刻を決め、ダイヤ改正で提案していくことは非常に重要な任務。この業務に携われることは、大きなやりがいにもつながっていました」
望んでいた仕事ができていると実感できた、九州新幹線開業10周年の大規模プロジェクト
これまで幅広い仕事を経験してきた中で、一番印象に残っているのは流れ星新幹線の運行だという。
流れ星新幹線の運行は、九州新幹線開業10周年を記念して地域への恩返しと感謝の気持ちを込めて実施された。一夜限りの実施ではあったが、前例のない取り組みにチャレンジし、大きな反響を集めた。
「日が暮れた時間帯に、照明による演出を行い新幹線をライトアップして運行しました。また、筑後船小屋駅付近で列車を一時停車させ、光と花火を組み合わせた演出も行いました。
お客さまを乗せた列車が走る中で、駅間で新幹線を停車させることはおそらく全国的に前例がないと思います。列車は、遅延させてはいけないのが基本です。その中で、なんとかイベントを実現できる方法がないか検討を進めて、結果的にやり遂げることができました。
当時、私は新幹線部運輸課に所属しており、列車の運行時間や速度を決める形でプロジェクトに携わりました。大規模なプロジェクトで多くの人が携わっている内の一人ではありましたが、SNSなどを通じて多くのポジティブな意見を目にし、自分の仕事がエンドユーザーや地域の方々に直接関わっていることを実感しました」
古賀がJR九州を志望したのは、エンドユーザーに近い立場で仕事をしたいという思いからだった。流れ星新幹線の運行は、その思いが実現できていると感じられるイベントでもあった。
「就職活動の際、お客さまに近い立ち位置でお客さまを笑顔にできるような仕事をしたいという思いが一つの軸としてありました。
学生時代に飲食店などで接客のアルバイトを経験する中で、お客さまが喜んでくれることに大きなやりがいを感じていました。そのため、お客さまに近いポジションで直接リアクションを感じられる仕事に就くことができれば、やりがいやモチベーションを感じながら働けるのではないかと考えていました。
流れ星新幹線のプロジェクトを通じてSNSでたくさんの嬉しいコメントをいただき、望んでいたエンドユーザーに近い立場で仕事ができていることを実感できました」
活発なコミュニケーションが、社員の絆を深め一体感を生んでいる
古賀がJR九州を志望したのは、社員の温かい人柄に魅力を感じたことも一つの理由だった。実際に入社してからもその印象は変わることなく、人に恵まれて素晴らしい環境で仕事ができているという。
「他の業界も検討していたのですが、社員の方の魅力に惹かれてJR九州に興味が湧きました。就職活動中にたまたまJR九州の社員の方と接する機会があり、すごく温かみを感じました。
実際に入社してみて先輩社員へとても相談がしやすいと感じますし、後輩のことを気にかけてくれる方が多いように思います。先輩社員と後輩社員がしっかりコミュニケーションを取れる風土が根付いており、良い社風が採用の場にも表れていたのかなと思います」
このように、しっかりコミュニケーションが取れているからこそ、社員数も多く大規模な会社であっても社員間で方向性にズレが生じることはない。意思の統一が図られ、全社員が同じ方向を向いて前に進むことができている。
「あるべき姿やおこない、JR九州にとって大事なキーワードなど、会社として大切にしていることは、経営者が社員にしっかりと伝えています。それを受けた現場長や各部門の管理者も、繰り返し何度も大切なこととして社員に伝えています。
そのため、社員全員が会社の経営ビジョンを隅々までは把握していなくても、会社が重視するキーワードや共有したい方向性は理解しているはずです。
重要なメッセージは何度も繰り返して伝えないと、一度聞いただけではおそらく忘れてしまうと思います。大事なことは繰り返し伝える文化があるので、自然と同じ方向に意識を持つことができていると思います」
コミュニケーションの重要性は古賀自身も感じており、日頃から大事にしている部分でもある。
「仕事をする上で、人を知ることが大事だと考えています。リモート化も進みオンラインでコミュニケーションを取る機会も増えてきていますが、さまざまな人と直接関わりながら仕事をして、人を知っていくことが重要だと思っています。
当社では異動が積極的に行われるため、多くの人と関われる環境があります。その点では、異動が多いことはメリットだと考えています。互いの仕事を理解し協力し合う風土をつくるためにも、人が循環することは良いことだと思います」
異動が多い環境に対する捉え方は人それぞれだが、古賀にとってはプラスに働いている。異動が多い環境で働くからこそ得られるメリットが、他にもあるという。
「これまでにさまざまな職場で経験してきたことが、すべて自分の中で良い方向に働いています。複数の職場で働くことができたからこそ、幅広い視点で物事を見れるようになりました。
今後も異動によりさまざまな職場を経験することで、より視野が広がっていくと思います」
チャレンジする姿勢を大切に、何事にも前向きに取り組んでいく
仕事を行う上で大切にしていることは、いつでも前向きにチャレンジすることだ。
「自分が経験したことのないことや難しそうだと感じる仕事にも、まずチャレンジするように心がけています。失敗することもあると思いますが、挑戦が成長につながると考えて、何事にも前向きに取り組んでいます」
古賀が大切にしている“チャレンジの姿勢”は、JR九州としても長年大切にしてきた。
「JR九州では、『一番風呂に入る』という表現をよく使うことがあります。『先駆者となってさまざまなことに取り組んでいこう』という意味で、われわれはよくこの表現を使っています。
実際に、鉄道業界の中でも一番風呂に入る気持ちで、積極果敢にさまざまなことに取り組む姿勢がある会社だと私は感じています。
チャレンジする社風は、JR九州の特徴的な社風の一つです。私が入社する前から会社としてチャレンジのDNAをもっており、このDNAが脈々と今も受け継がれているように感じます」
今後もチャレンジの姿勢を崩すことなく、新たなことにどんどん挑戦していきたいと古賀は話す。
「九州新幹線の全線開業のような、新しいものを作り上げることにとてもやりがいを感じます。鉄道業界や社内でまだ誰も成し遂げられていないことにチャレンジして、成果を出していきたいと日々考えながら仕事をしています」
現在、JR九州では「未来鉄道プロジェクト」と銘打ち、社員一丸となって新たな鉄道の形づくりに取り組んでいる。
「私は、現在運輸部企画課に所属しており、運輸に関する部分で未来鉄道プロジェクトに携わっています。柔軟な輸送体系や将来の車両メンテナンスのあり方について、さまざまな調査を行い、みんなで知恵を出し合いながら検討しています。
夢を持ちながら、会社として目標に向かって進んでいます」
最後に、古賀が考えるJR九州にマッチする人物像を聞いてみた。
「前向きに何事にも挑戦できる方と、一緒に働けると嬉しいなと個人的には思います。チャレンジングな方と一緒に仕事をしていると、本当に楽しいと感じます。
仕事はいろいろと大変なこともありますが、明るく元気にみんなで取り組むことが大切だと思いますし、前向きに仕事に取り組める方がJR九州には向いているのではないかと思っています。
鉄道に関する知識は、入社時に必ずしも必要となるわけではありません。私自身も鉄道に関連する学部の出身ではありませんし、同期の中にも鉄道とは無関係の学校を出ている人がたくさんいます。鉄道に関する知識は、入社後に徐々に身につけていけば大丈夫です。
何よりも、私はチャレンジングな方と一緒に働けることを楽しみにしています」

