土地の購入から建物の竣工まで。不動産開発を一手に担う喜び
幼少期から地図が好きだった畑。大学は地理学科へ進学し、地形や天気、河川の水の侵食など理系の観点から地理学を学んできました。不動産業で働くと決めた背景には、「地図にインパクトを残したい」という想いがあったと言います。
「就職活動で不動産業を視野に入れたのは、自分の仕事を地図に残せるのではないかという期待があったから。建物が建設されて、正式な紙の地図に反映されるまでには時間がかかりますが、オンライン上の地図では新しい建物がはやく確認できるので、仕事の成果が目に見えてわかりますよね」
こうした想いで新卒入社した企業では不動産開発やコンサルティングのほか、プロパティマネジメントなどの管理業務などに従事しました。
「賃貸マンションを一から企画・建設し、形になっていくことを経験し、不動産のダイナミックさ・おもしろさを実感しました。このような不動産開発をもっとやっていきたい。
そういう気持ちが芽生えて、賃貸マンション以外の不動産開発が行える会社への転職を考えるようになりました」
数ある不動産開発を行っている会社の中でも、畑が興味を持ったのは金融業界に属しながら不動産開発にも裾野を広げるJA三井リース。その理由をこう語ります。
「多くの不動産開発を行っている会社は用地の取得と、許認可取得・建物の設計・建設などの開発推進は分業して行っているんです。しかしJA三井リースは土地を購入して建物を建て、その物件を貸し出したり、売却したりするところまで、一貫して、同じ担当者が行うところが特徴で、そこに魅力を感じました。
一人の担当者が一貫して担当するため、責任が大きく、業務も多岐にわたるので大変な側面もありますが、自分で購入を決めた土地に自分が構想に携わった建物が建ち、街の一部になる。それが私はうれしくてたまらないんです。
また、取り扱う物件が物流倉庫から賃貸マンション、商業施設、ホテルなど幅広いところも、入社する決め手になりました」
こうして2021年3月にJA三井リースへ総合職として入社した畑。当社では適性に合わせて配属先が決定され、配属後に異動が生じることもありますが、経験のある畑はすぐに不動産開発を専門で行うグループ会社のJA三井リース建物へ出向となりました。
膨大な土地情報の中から、徹底的に検証し、開発に最適な土地を探し出す
入社後2年ほどは希望どおり、取得した土地に建物を建てる「開発推進」を中心に経験を積んだ畑。仕事をしていく中でとくに驚いたのは、書類作成が多いことでした。
「入社前は外出が多くなることをイメージしていましたが、実際に入社してみると思った以上に書類作成などの事務作業が多く、社内で過ごす時間の方が多いのではないかと思うほど。これは取り扱うプロジェクトが大きく、多額のお金が動くので事務作業がその分多くなります。
そのため、一人の担当者が従事する年間のプロジェクト数は絞られ、一つひとつのプロジェクトに、じっくりと関わる重みを感じながら業務にあたっています」
JA三井リース建物ではおもに提供された土地情報から活用できる土地を見出し、ニーズに合った用途の建物を建てる業務を行います。土地を購入して開発することもあれば、地主や企業から借りて開発することも。竣工した建物を一定期間保有してテナントに貸し出した後、数年後に売却することもあるなど、業務形態は多岐にわたります。
そんな中で畑がとくに心がけていることは、土地情報の検証結果を正しく情報元の仲介会社に伝えることだと言います。
「毎月全国から20〜50件ほどの土地情報が届くので、私たちは詳しく検証し、開発を行うかどうか判断します。
前述のとおり当社はかなりプロジェクトを厳選して業務を行っているため、ほとんどをお断りすることになってしまいますが、断る際になぜできないのかを明確に説明することは大切にしています。
そうすることで、次回以降より私たちの望みに近い物件を提案していただけるのではないかと思うからです」
現在、畑は物流倉庫の開発を中心に取り組んでいます。
「物流倉庫の建設に適性のある土地の条件はたくさんあります。たとえば、土地の大きさが1,500坪以上あることや交通の便が良いこと。加えて、倉庫で働く人たちの雇用面を考慮して周辺に住宅があることや駐車場スペースを設けられることなども望ましいですね」
テナントが決まっていない状態でプロジェクト開発が進んでいくことも少なくなく、ターゲットを絞った上でより汎用性の高い倉庫づくりが求められると畑は言います。
「使いやすい倉庫を作れるよう、限られた資金の中でできるだけ工夫を凝らすようにしています。とくに注意しているのが、トラックなどが停まって荷物の出し入れを行う空間(バース)の利便性。
倉庫の規模やエリアに応じて利用するトラックのサイズが異なるため、それに合わせて建物プランニング時にバースの設計を調整し、実際に利用するトラックが駐車しやすく、また荷物の入出庫作業がしやすいようにしているんです。
たとえば、港から近い土地に建てる倉庫であれば、コンテナを運ぶトレーラーを利用することがあります。コンテナトレーラーは大型トラックよりも大きいため、それが停められるだけの大きなバースや軌跡を考慮した設計とする必要があります」
飛行機の着陸直前、担当した倉庫が見え、30カ月かけた苦労と喜びがよみがえる
やりたいと思っていた不動産開発に全力で取り組めていると言う畑。入社直後から関わっていたプロジェクトが花開いたと顔をほころばせます。
「2021年、入社当初に始まった物流倉庫のプロジェクトが2023年4月に竣工し、9月末に売却できたんです。およそ30カ月のプロジェクトで、最初は先輩にサポートしてもらいながら土地の契約などを行い、その後主担当として携わってきました。設計から着工後のスケジュール管理、コスト管理まで幅広く携わったほか、倉庫の仕様や外観に至るまで幅広く関わったこともあり、竣工時と売却時は一際うれしかったですね。
しかもその物流倉庫は空港に近くて、飛行機に乗っていると着陸直前によく見えるんですよ。姿がみえると感慨深い気持ちになりますね。これからもその地域へ出張するたびにこのプロジェクトのことを思い出すんだろうなと思います」
建物が完成して、誰かに使われる。現実世界で役立っていくことに、畑は不動産開発の魅力を感じると語ります。
「自分が関わった建物が完成して人に使ってもらえることは本当にうれしいですね。地図に載ることも本当に感慨深いです。けれど、頭はすぐに次のプロジェクトのことを考えなければいけなくて、忙しいですね」
また、リース会社が不動産開発を行うメリットについて、こう語ります。
「リース会社の場合、当社のように土地情報をもとに活用方法を企画し、自ら土地を買って建物を建てるという業務形態はめずらしいほうだと思います。
しかし、お客さまにとっては『今は資金が準備できないけど、どうしても買いたい土地や建物がある』という時期があります。そういうときに代わりに購入したり、開発したり。それができるのが当社の強み。その後お客さまのタイミングで買い取っていただくことが一般的ですね」
自分の仕事を子どもに誇れるように。積極的な行動で夢を実現させる
現在は保育園に通う子どもを送り届けてから出社するという畑。共働きで仕事と子育ての両立に奮闘する中、1つの夢があると語ります。
「せっかくさまざまな建物を作る仕事をしているので、自分の仕事の成果を子どもに見せたいという気持ちがあります。具体的にはホテルの開発に携わって、完成後に家族みんなで泊まりに行きたいですね。
開発をしていると、自分の意見や考えが建物に反映されることもあるので、たとえば、このホテルは家族向けだからお風呂場を広くしてみたんだよ、とか。そんなことを家族に説明して自慢したいですね。 それが私の夢です」
同世代や中途入社の社員も多く、「中途で入っても馴染みやすかった」と語る畑。JA三井リース建物の社風や雰囲気について、こう説明します。
「当社の社員は真面目な人が多く、普段は物静か。しかし内なる強い想いを秘めている人が多いので、仕事ぶりは頼もしい人ばかり。またオンオフの切り替えが上手な人が多いのも特徴です。30歳前後の同世代の社員も多くいるので、時には部署を超えて飲みに行くなど、コミュニケーションも楽しんでいます」
今後ますます幅広い不動産開発に従事したいと意気込む畑。この仕事に向いている人柄について聞くと、「能動的に動ける人」であると語ります。
「不動産開発の仕事は放っておいても進んでいくというものではなく、自分で調べて自分で行動しなければ、業務が進んでいきません。投資家、テナント、設計会社や施工会社、コンストラクションマネジメント会社、各種調査会社、弁護士、司法書士など、時には検討段階から各分野のプロフェッショナルとの関わりも必須になってきますので、さまざまなことを自分主体で積極的に行える方にこそ向いていると思っています」
自ら行動し、成し遂げた仕事が街の一部になる喜びを噛み締めながら、畑は今日も業務に邁進していきます。
※ 記載内容は2023年11月時点のものです
