建築への関心を原点に。JA三井リース建物で見出した次なるステージ
学生時代、工学部の建築学科を専攻した川﨑は、都市景観の規制や歴史的な街並みの保全に関する研究に没頭していました。大学卒業後はコンサルティング会社にて住宅・不動産系の中小企業を対象としたコンサルティング業務に従事し、鉄道系の不動産デベロッパーへ転職。分譲マンションの販売業務をきっかけとして、実務の土台を築きました。
「前職では現場での販売を経験した後に、用地仕入れの業務に携わりました。更地からどのような建物を作り、いかに人の流れを生むか。その企画プロセスにおもしろさを感じていたのです。
しかし、当時は住宅系アセットの開発に特化した部署での業務が中心でした。しだいに自分の中で、より幅広いアセットタイプを扱い、専門家としての視野を広げたいという意欲が膨らんでいきました」
転機を求めていた川﨑の目に留まったのが、JA三井リース建物でした。
「単に、前職の競合他社へ移るのではなく、これまでの関係性を大切にしながら専門性を深められる環境を求めていました。金融というこれまでとは異なる企業特性と、デベロッパーとしての開発機能を併せ持つこの会社なら、より手応えのある挑戦ができる。物流倉庫からホテルまで手がける多角的な事業展開に、自身のめざす方向が重なります。
JA三井リース建物は前職とも取引実績があり、外から見ていたイメージも良好でした。新しいステージへ進める環境だと感じ、2022年に入社を決めました」
入社後はJA三井リース建物 大阪支店へ配属され、現在は用地取得から事業推進までを一貫して担当しています。
用地取得から竣工まで、一気通貫で描く新たな流れ
現在、川﨑は信託銀行や大手不動産仲介会社から寄せられる広範な土地情報を精査し、ホテル、オフィス、賃貸マンション、物流施設など、その土地のポテンシャルを最大限に引き出す最適なアセットを選択し、不動産開発案件を企画しています。
最近、竣工を迎えたプロジェクトに、学生マンションの開発案件があります。全96室の規模で、共用部には食事提供スペースも完備されています。
「私は土地取得後、着工のフェーズから加わりましたが、外観や内装デザイン、照明や植栽を使った空間演出など、細部まで意見を反映させることができました。何もない更地の状態から建物が立ち上がり、入居申し込みが順調に進んでいると報告を聞くと、新たな流れを創出できた実感が湧きます。
オープン前ですがすでに約8割の部屋が契約済みとなり、安堵しています。用地取得から開発推進、さらには売却まで、セクションを跨いで一気通貫で担当できることは当社の特徴の一つです」
こうした大規模なプロジェクトを実現させるには、企画力以上に、日々の地道な情報収集が欠かせません。川﨑の1日は、通常は午前中から夕方前くらいまでは外回りが中心で、物件の情報収集に奔走します。その後、得た情報の中から収益性の検証を行い、社内共有のための事務処理を行うのが一般的な過ごし方です。
このサイクルの中で、川﨑が何よりも重んじているのは、土地情報の提供者との深い信頼関係。高額な投資判断を伴うからこそ、最後は「人」としての誠実さが鍵を握ると言います。
「相手の要求にただ合わせるのではなく、自身の価値観を軸に誠実に向き合うよう心がけています。無理な条件には理由を添えて早めに回答し、こちらの判断基準を明確に示す。その積み重ねが相手との信頼を育て、結果として質の高い取引に結び付くと考えます」
計画を実行に移すかどうかは社内の厳しい審査プロセスを通過する必要があります。川﨑はそれを突破して背中を押してもらえるだけの論理的な裏付けを持って、日々案件と向き合っています。
「不動産開発を本業とする他社と異なるのは、リース会社を母体とする金融系不動産デベロッパーとしての堅実な視点が根底にある点です。将来への期待をもって値を付けるのではなく、現在の市況に基づいた納得感のある数字を積み上げ、リスクを徹底的に検証する。この緻密な『守り』の視点があるからこそ、確かな価値を持つ物件を生み出せるのだと思います」
異なるアセットが同時進行。多様な案件が拓くキャリアの可能性
川﨑が所属する大阪支店は、10名ほどのメンバーで構成されています。仕切りのないオープンな空間では、落ち着いた雰囲気の中、他のメンバーとの情報共有が日常的に行われています。
「拠点名は『大阪』ですが、扱う案件は西日本のみならず、北は札幌から南は那覇まで全国各地に及びます。国内全域を対象として案件の検討ができることは、幅広い知見を蓄積する上で利点だと思います。
実際に支店内では、冷凍冷蔵倉庫の開発やホテルのリニューアル、ロードサイド店舗の底地など、性質の異なる多様なアセットを並行して推進しています」
JA三井リース建物は、かつて営業用倉庫としての「冷凍冷蔵倉庫」がマーケットで一般化する前から、その開発に着手した例があります。こうした新しい領域への挑戦を受容する空気感の中で、川﨑自身も専門領域の広がりを実感しています。
「前職ではマンション開発がメインでしたが、現在はオフィスや物流倉庫、商業底地など、初めて触れるアセットも多く、最近では、既存ホテルのリニューアルプロジェクトにも携わりました。エントランスの内装デザインや照明演出が施され、物件の収益性を向上させるプロセスには、開発用地の取得とは異なるおもしろさがありますね」
不動産のプロとして、特定の地域や用途に固執しないのが川﨑の信条です。多種多様な案件に触れることで得られる知見は、全国どこのフィールドでも適用可能な武器になると考えています。
「地域特有の事情はあっても、用地仕入れの仕事の本質やリスク検証の進め方は、どこへ行っても通用するものです。互いのノウハウを共有しながら、多様な案件を一つひとつ着実にこなし、成功体験を積み重ねることが、プロフェッショナルとしてのキャリアを歩む上で重要な基盤になると信じています」
JA三井リース建物には、中途入社社員が持ち込む多様な視点と、親会社から培われてきた堅実なノウハウが絶妙なバランスで共存しています。
「用地情報の収集能力に長けたベテランや、リース取引に精通した若手が、社内の厳しいリスク検証を突破するために議論を交わす。そうしたチームでの連携を通じて、自分一人の経験値だけではなし得ない成果を生み出せることが、今の環境の良さだと思います」
金融的な慎重さとデベロッパーの推進力、両輪で粘り強く挑戦していく
川﨑が実感している当社の魅力は、一人ひとりに与えられる裁量の大きさと、新しい試みに対して寛容な文化にあります。会社の方針に沿いながら、自律的に案件を育てていく環境が、挑戦を後押ししてきました。
「デベロッパー業界では、用地取得と建築推進を分業しているケースが多いですが、当社では取得から売却までを一気通貫で行う体制を敷いています。その分、土地を買う段階から数年後の竣工・運営に至るまでのリスクを的確に見通す総合的な判断力が求められます。
今後はさらに、プロジェクトのどの工程においても質の高い意思決定ができるようになりたいです。私の場合は、とくに建物を『作る・運用する』という開発案件の後半部分で実務経験を積むことが、結果として川上である用地取得時の精度の高い予算組みや、説得力ある企画立案に直結すると考えています」
川﨑が理想とするのは、変化を恐れず、不動産の新たな価値を問い続ける姿です。その一環として、既存建物の用途変更といった難易度の高いプロジェクトにも意欲を燃やしています。
「たとえば、古くなった倉庫を商業施設へ再生させるような、建物の役割を根本から変えて収益性を高める案件にいずれ挑戦してみたいです。こうした仕事を通じて街に変化を生み出し、同時に会社の成長にもつながるのであれば、心からやりがいを感じられると思います」
不動産開発には、法規制や市況変動といった想定外のハードルが付きものですが、たとえ思うように進まない局面でも、投げやりにならないことの大切さを川﨑は説きます。
「当社で活躍できるのは、慎重にリスクを検証する『金融的なマインド』と、困難を突破して物事を前に進める『デベロッパー的な推進力』、この一見相反する両輪をバランスよく備えた人だと思います。どちらか一方が欠けても、長期的な信頼を得ることはできません。独自のルールやリスクヘッジの文化を深く理解し、その上で自分の信念を貫く粘り強さが必要だと思いますね」
現在、JA三井リースグループにおいて不動産ビジネスは重要な成長エンジンとなっています。拡大する事業の最前線で、川﨑はプロフェッショナルとしての誇りを胸に、さらなる高みをめざします。
※ 記載内容は2026年3月時点のものです
