現場の声を反映しながら、会社全体で使用する生産管理システムの刷新に注力
業務改革戦略部の社内システムユニットでチーム長・マネージャーを務める枝松。30代、40代を中心に10名が所属する部署の業務内容をこのように語ります。
「池田糖化グループ全体で使用している基幹系、および業務系システムの運用管理・開発、並行して業務改善につながるシステムの導入や刷新を行っています。社内システムには、自社で、私たちが開発したものから、外部に委託して開発したもの、パッケージを採用し活用しているものなど、さまざまな種類・規模のシステムが多数存在しています」
数多くの業務が並列して進行する中で、現在、枝松はあるプロジェクトを任されています。
「生産管理システムの刷新プロジェクトに取り組んでおり、今年はシステム化構想の策定を行っている段階です。システム刷新の期限が迫っており、期限を順守しつつ、限られた予算の中で、システムの安定稼働を図ることが課せられたミッションです」
刷新プロジェクトに全注力する枝松ですが、それまでは多岐にわたる業務を担当してきました。
「社内の情報系システムの管理・プログラム開発・運用をはじめ、生産管理および在庫管理の業務システムの保守・運用管理・サーバ更新・ネットワーク機器管理・ハンディターミナルの管理。さらに、複数システムの統合データベースの構築・管理、パッケージシステムの導入・管理、製造現場系の誤投入防止システムの導入などを担当してきました」
刷新プロジェクトにおいて、枝松が重要視していることは業務の幹となる部分と枝葉の精査です。
「システムの刷新を進めるには、まず全体像の把握と何のためにその作業が必要なのかを把握することが肝心です。現在のシステムは、100名ほどの社員が使用しています。
使用者が多く、ひとつの機能でも異なる使われ方をされており、そのすべてに応えようとすると要件がまとまりません。そのため各人の作業の目的をヒアリングし、それが業務の幹なのか枝葉なのかを正しく判断し、必要な機能を精査していくことが重要と考えます」
システムを使用する人の声を直接聞きながら開発できるのが、仕事の醍醐味
大学卒業時はIT関連の企業に就職した枝松。2011年に池田糖化へと転職しました。
「入社の決め手は、システムを利用する人に近い場所で仕事ができるところです。前職では、元請け会社が作成した設計書をベースにシステムを開発していたため、クライアントと直接関わる機会は少なく、自分のしている仕事が誰かの役に立っている実感がありませんでした」
面接時に聞いた会社としてのIT関連部門に対する理解にも好感を持ったと言います。
「今でこそIT投資の重要性が認知されていますが、当時は一般的に企業内のIT予算は、わりと絞られることが多いものでした。それに対して池田糖化は、比較的IT関連の投資に理解がある会社だと聞いたのも大きなポイントです。
そうであれば、何かをやりたいと思った時にも、積極的にシステムを導入していけるのでは、と大きな希望を感じました。実際に入社してみて、その印象はいまだに変わっていません。
また、社内には製造部門だけでなく、営業部門もあれば、研究開発や経理などさまざまな部門があります。こうしたいろいろな部門の人たちとも連携できるのも魅力です」
各部門に対応するためには、幅広い業務の知識が必要であり、積極的な知識の取得が欠かせないと言います。
「製造現場へのシステムを導入した際には、製造ラインの組み換えや環境ノイズ、人の動線など、実際の使用環境を考慮しながら実現方法を検討する必要があります。それまで経験した業務系のシステムとは注意すべきポイントが異なり、新たに勉強が必要でした」
システムの導入は利用者にとってメリットばかりではありません。
「新たなシステムの導入では、便利になる側面だけではなく、今までなかった作業が発生してしまうことがどうしてもあります。本人にとってはメリットがなくても、会社としてはやってもらわなければならことも少なくありません。そんな場合は、会社として、部署としてどのようなメリットがあるのかを説明して、納得してもらった上で追加の作業を受け入れていただくこともあります」
このような調整も、枝松にとってはやりがいのひとつになっていると言います。
「前職では、上司からおりてくる指示の背景・目的がわからないことがあり、確認をしても具体的な答えが返って来ないこともしばしば。言われた通りそのまま作るしかないこともありました。しかし、今は自分で気になったことがあれば利用者と直接話をすることができます。何を目的にやっているのかが明確にわかるので、仕事がしやすく、しかも納得して取り組むことができています」
フルスクラッチで新しい会計処理システムを構築。たくさんの感謝の声が励みに
2011年の入社以来、あらゆるシステムの開発・運用に関わってきた枝松ですが、中でも実績を上げることができ、印象に残っている仕事があります。
「2019年に消費税が引き上げられる際、軽減税率制度が導入されました。池田糖化で扱う製品は、食品に分類される消費税8%のものもあれば、10%のものもあります。会計処理のシステムでも複数税率への対応が求められました。
当初は会計パッケージの導入により対応予定でしたが、自社の要件を満たせず導入を断念し、既存システムでの対応を余儀なくされました。
その中で、取引先から入金があった際に、入金額に対して売掛金の残高を突き合わせて照合する、いわゆる入金消込については既存システムでの対応が難しく、結果として入金消込のシステムをほぼ一人で作り上げました。会計の知識がなく、システムも完全に一からフルスクラッチで作り上げたのでとても大変でしたが、それだけに達成感も格別でした」
システム運用開始までの期限が迫る中、従来担当していた仕事を周りの人に受け持ってもらい、このシステム開発に注力。その結果大きなトラブルもなく稼働させることができたと言います。この実績により、社内表彰制度で改善賞を受賞しました。
「入金消込のシステムを作った時もそうですが、自分が作ったシステムを使ってもらった結果、『すごく楽になった』『省力化できた』、と言ってもらえるとうれしいですね。次の仕事も頑張ろうと思います」
こうした成功の裏には、過去の失敗からの学びもあったと言います。
「過去には、予算の折り合いや納期の問題で、道半ばで頓挫をしたプロジェクトもあります。そんな経験を通じて、関わる人たちの認識のギャップをいかになくすかが大事だと痛感しました。なるべく早い段階で具体化、サンプリングをすることで、認識をすり合わせて仕事をするようになりました」
“今が正しい”というマインドを打ち破り、新たな業務に取り組む気概を醸成
個人として、また社内システムユニットとしての今後の展望を枝松はこのように描きます。
「これまで経験したことのない領域にもチャレンジしたいですね。今は、システムの運用・維持といった保守的な対応に時間をとられています。
そのあたりの体制を改善して、攻めのIT投資、業務改革に取り組み、池田糖化グループの発展に貢献したいと考えています」
そのためにはメンバーのマインドを変えていくことも重要だと枝松。
「現状の業務を変えていくことには、誰もが最初は抵抗があります。システムを使用する人に限らず、システムを提供する側においても同様です。問題が発生していないのに変える必要があるのか、今のままで良いのではないか、と思いがちです。
しかしながら、将来の発展のためには"今が正しい"という認識を壊して、あるべき姿を追求し、自分たちが変えるのだというマインドを持つべきです。
メンバーの一人ひとりにどのような成長を望むのかを明確にして、そのためにはどのような教育をしたらいいのか、その手段にはどのようなものがあるのかを模索しています。私自身も上に立つものとして、教育方法を学ぶことももちろん、継続的な教育ができる体制づくりをしていきたいです」
今後、池田糖化のシステム部門として、一緒に働いてほしい人の人間像について枝松はこのように思っています。
「自ら動ける人ですね。もちろん、即戦力の方を歓迎していますが、それよりも自ら積極的に動いていける人と楽しく仕事がしたいですね。
池田糖化グループ全体に関わるシステムなので、利用する人も大勢になります。必要なことがあれば自分で聞きに行く、情報が足りなければ集める、サンプルが必要なら自分で作る、そんな主体的な行動ができる方こそ戦力になってもらえると思います」
枝松は社内システム部門で働くおもしろさをこう説明します。
「大きな特長は、利用者がすぐ近くにいることです。場合によっては、隣の席の人が利用者です。ユーザーに近い立場で仕事をする利点は、目的が明確な状態で開発できること。実際に使ってもらった結果が、良くも悪くも目に見えます。
喜んで使ってもらえているのか、改善点があるのか、すぐにわかるので、そこが魅力であり、大変なところであるとも思います」
そして、チャレンジに対して応援してくれる、非常にやりがいのある環境だと言います。
「当社の特徴として池田食研という食品研究や開発を選任とした部門があることからも分かるように、自分たちが必要と考えた提案を聞き入れ、チャレンジに対しては応援してくれる会社です。
そういう社風のため、提案に対して、基本NGは言われません。『まず、やってみたらいんじゃない?』といったふうに上司から言ってもらえます。もちろん、具体化するには数々のハードルがありますが、失敗を恐れずさまざまなことにチャレンジしたくなる環境です。
われわれシステム部門のスキルにもまだまだ未熟なところがあります。互いに切磋琢磨しながら業務改革に取り組み、より会社の利益アップ、コスト削減に貢献できるように頑張りたいですね」
常に池田糖化グループの将来を視野に入れて業務のブラッシュアップに励む枝松。システムエンジニアとしての挑戦はまだまだ続きます。
※ 記載内容は2024年10月時点のものです
