客先の動きを逃さずキャッチし、社内の各部門と連携をはかって素早く対応する
東京本社の営業部門は1~6部まであり、それぞれ分野の異なる食品メーカーや調味料メーカーを担当しています。出原が所属する営業5部は主に即席麺メーカーの担当です。
「業務内容は、納入する製品の受注量に基づく工場への製造の依頼や供給調整、納入製品に対するお客さまからの改善事項の聞き取りや新たなニーズの探り出しに基づく試作品の提供、いわゆるサンプルワークが中心になります。
いずれも、社内の工場や開発部門との連携が欠かせず、お客さまと社内の間に立って、より良い製品の提案・供給ができるよう営業活動を行っています」
現在、出原が担当するのは、池田糖化と古くからの取引があるメーカーで、売上規模が大きく、納入製品の数も多岐に渡ります。
「私が担当するのは、当社と何十年にもなるお付き合いがあり、代々の先輩が信頼関係を築いてきた大事なお客さまです。当然のことながら売上げ規模も大きく、常時動いている製品の数も多岐に渡ります。とてもやりがいがあるのはもちろんですし、責任感をもってお付き合いさせていただいています。
幸い、全社的にさまざまなバックアップを受けていますし、私も関わりのある工場や開発、外部の委託先などに対し、お客さまの情報をいかに早く伝え全体がうまく機能するかを重視し、ハブ的な役割を常に意識しています」
次々と新製品が投入される即席麺業界。そのサイクルの早い動きを的確にフォローするのも出原の大きな役割です。
「即席麺は毎週のように新しい商品が登場しています。お客さまは常に新しい商品の開発を進めていらっしゃいますし、それも何品も同時に行っていくわけです。そのため、お客さま自身もさまざまな課題を抱えていらっしゃいます。こうした課題をうまくリサーチし、いかにレスポンスよく対応するのかも営業として大事なポイントですね」
自分が提案した製品が使われた商品を、店頭で見かけた時に感じる大きな喜び
池田糖化の本社がある広島県福山市出身の出原。入社のきっかけをこう語ります。
「高校時代まで福山で過ごし、大学進学の際に東京へと出てきました。就職活動を始めるにあたり、地元へ戻って就職ができたらいいなという思いが一番にあり、就活で帰省した際には営業職に絞って地元のいろんな企業を回りました。
当初は池田糖化について知識はありませんでしたが、両親が地元での評判を聞き、福山で就職するなら受けてみたらとすすめてくれたのが、入社を志望するようになったきっかけです」
こうして、2008年に池田糖化に入社した出原。
「内定時には、営業職は東京がメインで、私自身、東京の大学出身ということもあり、東京本社に行ってもらうことになると言われ、再び東京在住になることは覚悟していました。半年ほど福山で研修を受け、2008年の後半からは東京本社への所属となりました。2009年に営業担当となり、以来今日まで東京の営業に所属しています。
今まで、食品メーカーはもとより商社なども含め、数々の会社の営業を担当させていただきました。2015年からは、東京営業に所属しながら大阪のお客さまへの営業をサポートで入った経験もあります。その際は、お客さまの開発拠点が関東にあったため、東京で開発現場と必要な動きをフォローしつつ、大阪へも出向くといった動きを4年ほどしていました」
福山へ帰る、という新卒当初の目論見は外れた出原ですが、東京で営業の仕事を続けるうちに心境の変化が訪れたと言います。
「最初は故郷への思いも強く、心が揺れることもありました。ただ、仕事がだんだんとわかってきて、多様なお客さまとのやり取りが増えて行く中で、5年ほど経ったころでしょうか、東京で仕事をするのも楽しいな、という感覚が芽生えてきました」
また、自身の想像していた以上に池田糖化という会社が日頃の食生活に密着した製品を製造していることに驚きと誇りを感じたことも仕事の楽しみが増すことにつながっていました。
「入社以降、普段自分が口にしている商品の数々に、自社の製品が使われていることにとても驚きました。あれも、これも、こういうところにも!と。とにかくあらゆるおなじみの商品に使われていることが、この仕事をしていると日々実感できるんです。
やがてサンプルワークに携わるようになると、自分が提案したものが実際に原料として採用いただき最終商品として発売される経験が増えていきます。私も、店頭で最終商品を最初に手に取った時は大きな達成感や喜びを抱きましたね」
試行錯誤や失敗を糧に、お客さまのリクエストに自分なりの提案を行う
こうして、徐々に仕事へのやりがいや手ごたえを感じるようになっていった出原。自分の成長を実感できたエピソードを語ります。
「お客さまから、こういったものがほしいというリクエストをいただいた際、最初のころは一つご要望を言われたら、それに対して一つ答えることで精一杯でした。それが、やがて社内のこともわかってくるにつれ、答えを複数用意したり、別のものを提案したりすることができるようになってくるんです。
さらに、開発と相談して現状の商品ラインナップにはないものを試作。お客さまの意図していた以上のものを提案でき、新たな展開をはかることにつながった時には、大きなやりがいを感じました」
お客さまへの自主提案に手応えを感じた出原。経験を積み重ねる中で自分なりの営業スタイルを構築していきます。
「お客さまからのご依頼やお困り事の相談を聞き、それにお応えする製品を提案し、採用していただくということがまず営業の基本形としてあります。ただそれ以外にも、池田糖化として自ら製品をアピールして販売していく動きにも力を入れ始めています。
現在、私と先輩社員の2名でこの取り組みをまとめ、自主的な提案の活発化を会社の流れの一つにしていこうと挑戦しているところです」
この取り組みには社内の若手も広く参加中。多様な機会を設けています。
「今、会社として注力している製品があり、東京の営業職だけでなく、全国の支店から営業担当に集まってもらい、勉強会や試食会を行うこともしてみました。
多くのメンバーに製品知識を深めてもらい、もし提案するならどんなお客さまが向いているのか、どのように提案すると可能性が広がりそうかなど、情報交換をしながら話し合いました。このような若手の営業活動をサポートするような働きかけを、今後も積極的にしていくつもりです」
現在では若手を率いて行く立場にある出原ですが、大きな失敗を通じた学びもあったと自身のこれまでを振り返ります。
「かつての私にも、どうしても場当たり的に目の前のことをこなすのが精一杯で、気づけば、先を見越した動きが取れていないことでの失注、といった経験が何度もありました。
たとえば、当社の原料を採用いただいていたお客さまなのですが、他社から同じような製品の提案を受けていることを察知したんです。上司には報告したつもりでいたのですが、自分の中にはまあ大丈夫だろう、なんとかなるだろうという気持ちがあったのでしょうね。その深刻度の度合いが伝わっていなかったんです。
結局、大きな仕事をなくしてしまったことがありました。とても大きなミスでしたが、上司がフォローをしてくれたことはとても印象に残っています」
こうした失敗を繰り返さないためにどうすればいいのか考えるようになった出原が最初に得た気づきが、何事も納期から逆算して行うことの重要性。
「社内の誰にどのように相談すればいいのかわからず、逡巡しているうちに時間が過ぎ、切羽詰まった状況に陥るということも新人のころはよくあることなのです。自分には解決できないことは何事も早め早めに相談することの大切さを学びました」
食にまつわる幅広い分野をカバーする会社だからこそできることがある
入社以来、営業職として約15年のキャリアを積んできた出原。あらためて感じる池田糖化の魅力はどのような点にあるのでしょうか。
「当社は、甘いものからしょっぱいものまで、多種多様な製品を扱っていていることにおもしろみがあります。そして、それらの製品を通じ、食品メーカーをはじめ食に関連する幅広い分野のお客さまとお取引をさせていただいています。
また、自社工場にさまざまな設備を保有し、多様なニーズに応えられるのも、弊社ならではの強みです」
また、先輩社員の後輩に対する面倒見の良さも特筆するべき点だと言います。
「最近は新卒や途中で入社すると、早々に仕事を任せられ、あとは自分で勉強して進めてください、というスタンスの会社も多くあると聞きます。
ですが、当社は懇切丁寧に教え、指導するメンバーが多いですね。こうした人と人とのつながりを大事にしているところは今後も大事にしたいと私も感じていますし、若手と積極的に接点を持つよう心がけていますね」
出原自身、かつての失敗経験の際にも周りの面倒見のよさによって救われた経験を持ちます。
「他社製品に取って代わられてしまった際も、かなりの大事にもかかわらず、当時の上司は私を完全に守ってくれたんです。社内に対する説明であるとか、挽回へ向けてのお客さまへの働きかけなど、あらゆる面でフォローしてもらい、本当にありがたかったです」
池田糖化に綿々と続く社風を受け継ぐ出原。自分のキャラクターと会社の持つカルチャーを掛け合わせながら、自身ならではの立ち位置を作り出しています。
「私自身の強みは、協調性でしょうか。社内はもちろん、お客さまからもいろいろなことを頼まれやすい立場にいます。そのために日常的なコミュニケーションを大事にして、もし話しかけられれば真摯に対応することを長年積み重ねてきました。
社内でも、よく気軽に声をかけてもらえるのは、頼まれ事に対していつも前向きに取り組んできたからなのだと思います。気持ちよく引き受けるようにすれば、相手も頼みやすいですから。こういった強みは大事にしていきたいです」
こうした積み重ねの結果、お客さまから嬉しい言葉をいただいたこともあります。
「上司とともにご挨拶に伺った時のこと。担当の方が、出原さんに相談するとまず断らない、できるできないは置いておいて一旦持ち帰って検討しますと言ってくれる、こういう人は頼みやすいですよね、と言ってくださったんです。もちろん、気を遣ってくれてのひと言だと思いますが、たいへんうれしかったですね」
出原の今後のビジョンはどのようなものでしょうか。
「今38歳で、社内では中間的なポジションです。上の方と若手の間で、上のことを下に伝えるのみならず、下から上がってきたことを上へと伝えられる、パイプ役としての立ち回りを一層心がけたいですね。
また、工場や開発、あるいは同じ営業部内でのハブとなって、業務を回していける人であり続けたいです。いずれにしても先にお話しした通り、協調性とコミュニケーションを大事にし、一人ひとりとのつながりをしっかり持てる人でありたいです」
今まで学んできた営業の知見と社内で培った人間力、社内融和のパイプ役として、また、業務を円滑に回すハブ役として。出原には今後もさらなる活躍が期待されます。
※ 記載内容は2024年8月時点のものです
