おいしくて体に良いものを届けたい。チーム一丸となって食を通じた社会貢献をめざす
池田糖化の第三開発室では、畜産、農産、水産、リアクション調味料の4つの分野があり、そこで大隅は室長として各チームの管理を行っています。
「第三開発室では出汁やエキスの開発を行っており、液体の調味料だけでなく、オニオンソテーのような野菜の加工品も手がけています。料理のベースになる部分ですから、そこにやりがいを感じながらものづくりをしています。
出汁やエキスの開発は、原料の選定や調達から行っています。鰹節・昆布・鶏ガラなどのエキスの原料となる素材を吟味するところから始まります。どのようなエキスに仕上げるかをイメージし、そのイメージに合った素材を選定する。そのためには、北海道の昆布漁や鰹節産地の視察も行います。産地や製法による風味の違いを知ることで、ものづくりのレベルアップができると考えています。
最近は、プラントベースフードに使える調味料の開発に力を入れています。代替肉や乳代替品を美味しく食べられるような調味料や、肉のエキスの代わりになる植物性の調味料を開発しており、『プラントdeリッチ®』という自社ブランドで販売を開始しています」
室長である大隅は、20名程度のメンバーと共に、食を通じた社会貢献をめざしています。
「室長として、私は部署の運営と開発業務を担当しています。運営では各リーダーの相談に乗り、部署間で問題が起きた際は調整役になることもあります。水産エキス開発ではリーダーを兼任し、技術的な業務にも関わっています。
人が生きていく上で必要な食を創造し、おいしくて体に良いものを作って、社会に貢献することが私たちの目標です」
「味づくりがしたい」という想いが原動力。自分の実力不足を痛感したことが成長の糧に
大隅は池田糖化に入社した理由をこう話します。
「私はもともと栄養士の資格を持っていて、その知識を活かせる仕事に就きたいと思っていました。また、食べることが好きだったことから、食品に関わる仕事ができる池田糖化への入社を決めました」
入社後、大隅は即席麺などの乾燥具材を作る第四開発室(当時)に配属されます。その後の異動先では、苦しい時期もあったと言います。
「乾燥具材の開発に6年間携わった後、第二開発室に異動となり、ドレッシングやラーメンスープなど液体調味料の開発に携わりました。60人規模の大きな部署だったのですが、どんな味でも再現できる味づくりのプロ集団で、私にはできない仕事がバリバリできていたんですよ。
そこで自分の実力不足を痛感して、最初はすごく落ち込みましたね。でも周りに刺激を受けながら、段々と仕事ができるようになって。最後には自分の成長につなげることができたので、異動して良かったなと今では思います」
努力を重ねながら大隅は着実に成長していきました。
「いろんなものを食べて味を覚えたり、食べ方を工夫したりと味についての知識を深めていきました。たとえば、各醤油メーカーさんの味をすべて覚えて、『この調味料にはこの醤油が合うな』というような組み立てができるようになり、これを繰り返すことで徐々にいろいろな味の再現できるようになりました」
そして、現在の配属先である第三開発室に異動します。
「第三開発室に異動してからは、出汁やエキスの開発を担当し、ずっと挑戦してみたかった味づくりの根幹に携わることができました。さまざまな経験を積むことで視野が広げり、結果としていろんな部署を経験できたのは良かったなと思います」
諦めずにやり続けたことで、つかんだ成功──メンバーたちの支えがあるから今の自分
多方面で経験を積んできた大隅には、とくに印象に残っている出来事があると言います。
「水産チームのエキス開発コンペで、競合他社に負けてしまったことがありました。何年もかけて取り組んできたため、どうしても諦めきれなくて。それでお客さまに『もう一度チャンスをもらえないか』と何度もお願いし続けて、3年後に採用してもらうことができたんです」
こうした背景には、大隅たちの並々ならぬ努力がありました。
「あらゆる原料を集めて、それを一つひとつ抽出していき、何通りも組み合わせていく。それを3年間ひたすら続けて、お客さまの理想の味に近づけていきました。メンバーはもちろん、仕入先の支えがあったからこそ成し遂げることができたと思います。そして、チームリーダーとして目標も達成できました」
この経験から、大隅は諦めないことの大切さを学びました。
「諦めずにやり続ければ達成できるという一つの事例だと思っています。メンバーとも『絶対に諦めずにやっていこうね』と想いを共有して、その目標に向かって皆で協力しながら進めていきました」
どんな時も成長と挑戦を諦めない大隅は、4年前に池田糖化では数少ない女性管理職に就任します。
「もともと管理職の仕事には興味がありました。その前にチームリーダーを任されていたので、人の育成に対するイメージはしやすかったんですよね。それで挑戦してみようと思い、管理職の試験を受けました」
そして、大隅は室長に抜擢されましたが、当初は悩みや葛藤を抱えていたと言います。
「室長という役職は自ら希望したわけではないんです。やはり20人以上の室員を持ち、部署運営をすることが不安で自信を持てなかったんです。また、研究開発部門の室長は男性しかいなかったため、女性の私ができるのかというプレッシャーも当時はありました。ただ実際に室長になってみると、男女差というのはまったくなかったです。
でも私が一番苦しかったのは、前の室長がとても素晴らしい人で、みんなの前で自分の方針をバンバン言える人だったんですよ。それを言える自信が私にはなくて、比較してはいけないとわかりながらも、どうしても比べてしまっていました」
そんな大隅が頑張ってこられたのは、メンバーの支えがあったからだと言います。
「メンバーから、『大隅さんは協力したくなる』と言われたんです。今も自信があるわけではありませんが、そうやって周りが支えてくれるのは本当にありがたいですね。
私自身も人を大切にしたいという想いから、人の話をしっかり聞くことや、話しやすい雰囲気を心がけていて。みんなの意見を聞いた上で、総合的に判断するようにしています」
管理職のやりがいについて、大隅は次のように話します。
「現在第三開発室では、元社員である3人のパートさんが働いていますが、私から一緒に働きたいと声をかけたんです。月に400件以上のサンプル出しなどをパートさんに任せることで、社員は開発業務に集中できるようになる。そういう業務の効率化を狙っていたのですが、結果として上手く回せているなと感じています。
皆が働きやすい組織づくりも室長である私の仕事であり、やりがいにつながっています」
未来の柱となるものづくりをしたい──挑戦を後押ししてくれる環境で新規事業にも挑む
大隅にとって、池田糖化で働く魅力を次のように話します。
「私は“人とのつながり”が魅力だと思っています。開発室同士はもちろん、製造部や営業部ともつながりがあるため、たくさんの仲間が社内にいることが心強いですね。そして何より、開発の仕事が楽しいんです。それが池田糖化で長年働き続けている理由かなと思います」
開発が楽しいと思えるのは、池田糖化ならではの自由度の高さだと話す大隅。
「たとえば、海外でこんなものを作ってみたいという案があれば、それを後押ししてくれる環境が池田糖化にはあります。食品の枠を超えたチャレンジができるため、そこも大きな魅力になるのではないかと。
私自身も海外を含めた新規事業に挑戦してみたいと思っているんです。たとえば、本来なら使えるのに、捨てられてしまっているもの。それをいろんな国で探し、そこでしか味わえないおいしい出汁を作れたらいいなと考えています」
大隅には仲間と共にめざしている大きなビジョンがあります。
「今後はメンバーと共に、池田糖化の柱になるような商品を作ることをめざしています。たとえ私がいなくても、若手メンバーたちが継続して行っていき、最終的には当社の柱となるまでに成長してくれたらいいなと思っています。
私は開発者としても挑戦し続けたいと思っているんです。ですから世界で通用するようなものを作ることも私がめざすビジョンです。そのためには発想を膨らませながら、まずは専門分野であるエキスから可能性を探していきたいと思います」
池田糖化が求める人材像について大隅はこう話します。
「めざしてほしいのは主体的に行動ができる人ですね。大小にかかわらず、どんな仕事でも自分ごとと思って取り組む。そういう人を増やしたいなと思っています。だからといって、今すぐそうならないといけないわけではないので、その人の本質である素直さや思いやりというのを重視しています」
最後に、大隅から就活生や転職を考えている人へメッセージを贈ります。
「私には大事にしている想いがあるんです。さまざまな経験をする中で、喜びも悲しみも苦しみも、すべて自分の味になると考えていて。私自身、仕事で嬉しかったこともあれば、大失敗した経験もありますが、それらはすべて仕事での味づくりにつながりますし、最終的には人としての深みになると思います。
もし、つらい経験や失敗をしたとしても、今成長しているんだとポジティブに変換する。そういう想いに共感してくれる方と一緒に働けたら嬉しいですね」
※ 記載内容は2024年9月時点のものです
