長年培ってきた池田糖化工業のバイオ技術で新しい価値を創造し、人々の生活を豊かに
亀田の所属するバイオプロダクツ事業部では、池田糖化工業が長年培ってきた微生物培養、抽出・精製・遺伝子改変などの多岐にわたるバイオ技術を活用し、さまざまなバイオプロダクト素材を提供しています。
「代表的なところでは、臨床診断薬用酵素があり、糖尿病の患者さんが自分で血糖値を測る測定器に使用される酵素を製造しています。酵素は食品ではないため、食品製造が本業の池田糖化工業の中では、少し異質な部署だと思いますね。最近ではこれまでに当社が培ったバイオ関連の技術を食品分野に応用し、酵素製品だけでなく微生物を利用した食品素材にも取り組んでいます」
今、とくに力を入れているのは、乳酸菌などの食品用微生物の製造です。
「健康意識の高まりを背景に、タブレットや飲料、お菓子などさまざまな食品に、乳酸菌を使用した食品が増えてきています。当社ではこれまでに酵素製造の分野で、微生物を扱ってきましたので、その中で培ったバイオ技術を当社の本業である食品の分野に応用し、新たな事業として展開しています」
現在亀田は、生産管理チームのマネージャー。メンバーをとりまとめながら、お客様の依頼に応えます。
「生産管理チームの仕事は、工場の生産活動が円滑に進むよう、購買管理や顧客対応などを主な業務としています。購買管理では工場の生産活動に必要な原材料の発注・仕入や、在庫管理などを行い、顧客対応では受注や製品出荷、またお客様からのさまざまな依頼や問合せなどにも対応しています。
人々の生活を支える製品づくりのため、池田糖化工業ならではの新しい価値を提供していく仕事であることに、やりがいを感じています」
開発経験を積み、研究職へ。社業を通じて博士号を取得
亀田は学生時代から、バイオに興味を持っていました。
「私が大学に入学した2000年頃、バイオの分野が脚光を浴びていました。その影響もあり、私もバイオを学べる大学を選びました。バイオを専攻した学生は、製薬、食品、化学などの業界が主な就職先となりますが、私が就職活動のときに食品業界を志望したのは、生活に身近な商品を扱ったほうが楽しく働けると感じたから。
最初はBtoCのいわゆる一般消費者に末端商品を供給するような食品メーカーさんを中心に応募していました。ただ就職活動を進める中で、池田糖化工業のように、一般の消費者ではなく食品メーカーをお客様とする企業があるというのを知りました。食品メーカーさんはもちろんプロフェッショナルなので、そんなプロを相手にお仕事できる中間原料メーカーのほうがおもしろい仕事ができるんじゃないかという思いで、池田糖化工業を志望しました」
また、池田糖化工業の会社説明会で耳にした、当時の人事部長の「池田糖化は人を大切にする会社」という言葉も、入社を後押ししました。
「2006年に入社し、今年で18年目になります。入社後、さまざまな部門での仕事を経験させてもらいました。初めて配属されたのは、フルーツソースなどのスイーツ系商材の開発室。入社当時、食品に関する知識はほとんどなかったので、食品の基本的な配合の決め方や殺菌条件の設定、工場へのスケールアップの考え方など、日々の業務を通じて懸命に身につけていきました。
入社4年目で、希望を出して研究室に異動。最初の2年間は臨床診断薬用酵素の研究を担当し、その後、食品素材を扱う研究室に異動となり、機能性素材や発酵食品素材などの基礎・応用研究を行いました。研究室での仕事を通じて、さまざまな分析技術や微生物の取扱い技術など多くの実験スキルを身につけたほか、研究テーマ起案やテーマの進捗管理など企業における研究業務の進め方についても経験を積むことができました」
研究室はこれまでにない独自の製品開発に向けて、新たな可能性を追求していく業務。お客様のオーダーに応える開発室での仕事とは、スタンスが大きく変わりました。
「開発室時代は、お客様からひっきりなしに来るオーダーに追われている感覚でしたね。でも研究室では、取り組むテーマを自分で主体的に決める必要があります。仕事の進め方の違いに慣れるまでは、結構難しく感じました」
これまでの日々を振り返り印象深いのは、ある研究テーマを通じて博士号を取得したことです。
「発酵食品素材の研究テーマを行っていたころ、ある大学と共同研究をすることになりました。その際に一緒に取り組んでいた先輩社員から、社会人学生になって学位を取得するという選択肢を提案されました。もともと学位取得については考えていませんでしたが、『一生に一度あるかないかの大きなチャンス』と考え、チャレンジすることにしました。
共同研究先である大学に入学し、社業のかたわら研究成果をまとめ上げて、論文を書いて発表をして。社会人と学生の二足のわらじを履く状況の毎日はかなり大変でしたが、無事に博士号を取ることができたときは、嬉しかったですね。最後まで成し遂げる力も身についたと感じています。
当社は、大学や研究機関との共同研究も多く行っていますし、いまでは学位取得にあたって経済的な支援をしてもらえる制度も整っています。社外との関係性を築く機会や、社員の挑戦を後押しする仕組みがあることも、池田糖化工業の魅力だと思いますね」
お客様により近い立場で、ニーズに応える喜び
現在のバイオプロダクツ事業部に配属されたのは2017年のこと。研究に勤しむ日々の中で、違う視点で物事を見てみたい、「作る側」に立ちたいという思いが湧いてきました。
「研究室では、研究成果や論文の内容が重要と考えていました。でも現在の業務では、お客様にいかに喜んでいただくかが大事。今のポジションはお客様の声がたくさん聞こえてくる立場なので、新しいやりがいを感じています。自分たちが心を込めて作ったものが使われていく過程を眺めるのは、社会に貢献できていることが目に見えてわかるから、モチベーションが上がります」
お客様と近い立場になったからこそのやりがいも感じています。
「納期が短いケースなど、お客様からの要望に応えるために苦労することもあります。でも、誠実に対応できるように、工場のメンバーとのすり合わせをしながら案件を進めてきました。大変なことも多いですが、無事に製品ができて納品が完了したときは、乗り切れたうれしさでいっぱいになります」
そんな亀田が、生産管理という立場を担う上で大切にしていることは、橋渡し役となること。
「周囲とコミュニケーションを取る際には、自分の考えをわかりやすく伝えることを心がけています。それぞれに担当する業務がある中で、意見や要望を伝えるためには、論理的かつ、相手の立場を考えた丁寧な依頼が必要です。生産管理は調整役に回ることが多いもの。
自分が動いたところで仕事がなんとかなるわけではないので、あくまでみんなに動いてもらわないといけません。自分の意思疎通にミスがあることで仕事が止まってしまわないよう、うまく流れが進んでいくように意識しながら、コミュニケーションを取っています。
研究室時代をはじめ、比較的個人プレーで仕事を進めてきたので、今の立場になり、取り組み方が変わりました。変化に慣れるのはエネルギーがいることですが、今の分野では自分はまだまだ初心者。まっさらな気持ちで、仕事に向き合うようにしています」
幅広い経験ができる舞台で、これからも挑戦を続ける
経験を重ねつつも、常に新鮮な気持ちで業務に取り組む亀田。そうした思いに共感し、ともに挑戦してくれる仲間を心待ちにしています。
「当社に向いているのは、素直な心を持っている方だと感じています。仕事を続けていれば壁にぶつかることもあるかと思いますが、素直に人を頼り、話を聞ける力があれば、乗り越えることができます。必要な専門性や知識は、会社に入ってからでも身につくので、まっすぐな姿勢で仕事に向き合ってくれる方が来てくれたらうれしいです」
そんな亀田から見た、池田糖化工業の魅力とは。
「事業の広さ、扱っている商品の幅広さが当社の魅力です。当社は一般的には食品メーカーと捉えられることが多いと思いますが、私たちがいる部署のように、毛色の違うものをやっている部署もあります。他ではできない経験を積むことができるんです。
とくに今、バイオに関わる仕事をしてみたいと思っている学生さんがいたら、ぜひ応募してほしいですね。自分が就職活動している時も感じたことですが、バイオの業界はまだまだ働き口が狭いと思います。私たちの部署ではいろいろな微生物を扱っており、経験豊富なスタッフもたくさんいますので、日々の仕事を通じて多くの経験を積むことができると思います。めいっぱいトライしたいという方に、1人でも多く出会いたいですね」
自身も事業の幅広さを実感しながらキャリアを歩んできた亀田。今後について、以下のように展望します。
「これまで私は開発部門、研究部門を経験し、いまは製造部門にいながら、お客様対応も行っています。このようなキャリアパスについては入社したころには想定していなかったことですが、私のようにさまざまな部門を経験することは社内でも珍しいほうだと思うので、今後はこのことを自分の強みとしていきたいです。
現在、食品用微生物専用の工場の稼働に向けて準備を進めているところです。この事業が、池田糖化工業の新たな柱となるよう取り組んでいきたいです。将来的には『培養は池田糖化工業に任せておけば大丈夫』と言ってもらえるような存在になりたいです。そのためにも今後もいろいろな経験を積み重ねていきたいです」
池田糖化工業の新たな柱の確立をめざす亀田。培ってきた技術と経験を活かし、未来を力強く形作っていきます。
※ 記載内容は2023年12月時点のものです
