直接お客様と顔を合わせ「熱量」や「空気感」も大切に
東京本社営業部は7チームに分かれ、前迫はメインユーザーに対しチームで営業活動をしていくチームに所属しながら、個人でも他の企業を担当しています。
「営業職は日々担当先のお客様とコミュニケーションを取り、当社の原料やOEMを提案してお客様の課題解決に協力する業務です。とくに私の所属する部署は大手企業1社に対して4人1チームで注力し、セイボリー系のエキス原料などを採用いただいています」
部長を筆頭に4人にはそれぞれ役割分担があり、前迫は実務としてお客様となる試作担当者と直接会い、営業活動に励んでいます。
「具体的には当社の原料のサンプルを試作担当者に試してもらい、フィードバックを受けます。そのフィードバックに沿って改善したサンプルや新しいサンプルを提案する、というサンプルワークを繰り返し、当社原料を採用いただけるよう努めています」
お客様に提案するときは、直接会って話す──それが、前迫が仕事をする上で心がけている姿勢です。
「自分の担当を持つようになったタイミングでは、コロナ禍の影響で直接会うことが難しい状況でした。現在はそういった状況が少しずつ緩和され、お客様と顔を見て話すことができるようになったので、直接会うことを大切にしています。
メールや電話の場合、どうしても話が集約され、必要最低限の業務上のやり取りになってしまいます。しかし、直接訪れるとバックボーンまで詳しくお話を伺うことができるので、私の方も腑に落ちやすいのです。フィードバックを社内の開発や工場に依頼するときの説明も疑問なく伝えることができますし、直接お会いしたときの熱量や雰囲気を大切にすることが、私のこだわりです」
アポイントメントを取り、直接会うためには営業のテクニックも必要。先輩社員に相談し、力をつけていったと振り返ります。
「お客様と会うさまざまな方法を学びました。たとえば1人の担当者にお会いするときに、別の方に『もし良かったら、その日にお会いできませんか』と軽くご提案して複数の方とお会いするなどしています」
多彩な企業と関われることが入社の決め手。希望した営業職に配属
2021年に栄養学の修士課程を卒業し、池田糖化工業へと入社した前迫。就職活動中は食品業界に絞り、選考を受けていました。
「食べることがずっと好きで、食に興味があったので、食品業界という軸は自分の中で決めていました。ただし食品業界は外食・中食・内食、メーカー、物流など多岐にわたるため、幅広く選考を受けました。池田糖化工業に決めた理由は、取り扱いアイテムや業界の豊富さ。多彩な企業と関われることに魅力を感じて入社を決めました」
大学時代はメーカーの開発への道を考えていたことも。しかし、大学院でその考えが変わったと言います。
「同じ学科の卒業生は病院や老人ホームに就職する人が多い中、食品系へと進む人は少数派でした。開発への道も考えていましたが、開発は物と向き合う時間が増える一方、営業職は人と関わる機会が多いため、自分に合っているのではないかと思い、営業職を志すようになりました」
入社後は半年間の研修を受け、東京本社営業部に配属。会社の全体像を把握してから、現部署で働き始めました。
「広島県福山市の本社にある開発と工場で研修を行いました。研修は工場をメインに実施され、実際に現場の作業を体験したのち、東京本社営業部で営業活動がスタート。配属前には勤務地ややりたいことについて営業本部長との面談もありました。私は食べ歩きが趣味のため、勤務先はおいしい飲食店が集まる都心部へと希望したところ、希望が叶った形です」
東京本社営業部に配属後は、先輩のかたわらで勉強をしながら営業力を身につけていきました。そして約1年半後、自分の担当を持つようになり、現在に至ります。
「実際に営業職に携わったことで、動き出しが早く、お客様のためにすぐに行動を起こすことができる私の瞬発力が営業に役立つことを実感しました。
その一方で、確認不足は改善するべき反省点です。営業は情報のやりとりが重要な仕事ですが、お客様の要望や開発の意見をつなぐ中で、1度のやりとりで済むはずだったのに、私の確認不足で2度、3度とやりとりが発生してしまうことがあります。今後経験を重ねていく上で、改善をめざしたいです」
お客様から厳しい意見を受けた後こそが大切。乗り越え、より親密な関係に
営業をする上で、前迫が常に思っているのは開発や工場への敬意。お客様とも、社内とも密にコミュニケーションを取り、業務に励んでいます。
「営業だけでは何も生むことができません。開発担当がサンプルを作り、それをお客様に認めていただき、工場が形にしてくれる。そしてお客様に納品した上で、初めて売上が立ちます。お客様の要望と開発の意見を円滑に結ぶことが私の役割です」
前迫が喜びを感じる瞬間は、社内が一丸となって取り組み、乗り越えられたときです。
「日々すべてがうまくいくわけではありませんが、お客様のために部署の垣根を超えて会社全体が動けることが、当社のとても良いと感じる点です。たとえば、最近では最終製品の設計のある点をクリアし、工程を増やさないと、法的に問題が発生してしまうという事例がありました。
原料の製造は生産効率を考えると工程が少ない方が良いため、すぐに工場に受け入れてもらうことが難しい状況だったのです。しかし、なぜそれが必要なのかを明確に説明することで工場にも理解を得て解決をすることができ、全員で一体となって取り組むことができたと感じています」
時にはお客様から厳しい指摘を受けることも。しかし、それを解決できたときに、新しい関係性が構築できたと前迫は振り返ります。
「営業人生で初めて厳しいご意見をいただいた出来事が印象に残っています。当社が納めている原料に不良が起こり、かつそれが何度も連続して起きてしまい、お問い合わせをいただきました。
そこで開発と工場に確認し、なぜ不良が起きてしまったのか、原因解明を急ぎました。その原因をお客様へ説明して無事に解決することができ、大変ではあったのですが、実は先方とより親密になれたきっかけでもあります。
ご迷惑をおかけしましたが、今では『この味を作れるのは、池田さんしかいないから』と言っていただき、とてもうれしい気持ちになりました。頑張って乗り越えることができて、本当に良かったですね」
品質の高い製品だからこそ、自信を持って営業できる
自分の担当案件を持ち、営業のプロとして一歩ずつ成長している前迫。今後は自分の実務範囲を広げることを目標にしています。
「直近は自分の役割を果たした上で、現在のチームのうち、同じく実務を担当している1個上の先輩の仕事を任せてもらえるようになることが目標です。私はまだ先方の開発担当者と話すまでに至っておらず、まずは実務のすべてを担当できるようになりたいと思っています。上司ではなく、お客様から『前迫に相談したら良いだろう』と思ってもらえるような人材をめざしたいです」
自信を持って営業の道を邁進する──それは自社製品に誇りを持っているからこそ。前迫が迷いなく営業に望めるのは、池田糖化工業ならではの理由がありました。
「池田糖化工業の強みは開発や工場で働く現場の社員数がとても多く、各原料のプロフェッショナルがいることです。セイボリー系やスイーツ系の中でもチームが数多く分かれており、その分野におけるノウハウは同業他社に比べて大きな強みとなっています。だからこそ営業も安心してサンプルの試作依頼ができ、完成したものは品質が良くお客様からの評価も高いですね」
前迫の考える池田糖化工業の営業職に合う人は「食が好きな人」。
「多彩な食品業界と関わっているため、食に興味があることが最も大切だと思います。私も食べ歩きが好きなのですが、とくにカレーが好きで、学生時代はお金が許す限りカレー屋さんを巡っていました。今も食べ歩きを続け、見たことのない原料やスパイスなどを発見したときには、お客様と話すネタにしています」
また、自分が前に出るよりも「縁の下の力持ち」タイプが向いていると話します。
「世の中で流通している食品の原料を取り扱っているため、商品の性質上目立ちにくい商品です。逆に、陰で支えている裏方の仕事に興味がある人が活躍できます。また、楽しいことも多い一方で、お客様と直接お会いする営業職は、時に厳しいご意見をいただくこともあります。その経験を前向きに捉えて、壁を乗り越えていけるような人と一緒にぜひ働きたいです」
お客様と会社をつなぎ、お互いがWin-Winな関係を築けるよう日々努力を重ねる前迫。とても誠実でまっすぐな前迫だからこそ、信頼関係を築くことができているのでしょう。成功も失敗も自分の糧にしながら、お客様に頼られる人材をめざします。
※ 記載内容は2023年11月時点のものです
