空港や医療、高速道路まで。身近な暮らしを支えるシステムの品質を確保
医薬品、食品、自動車、鉄鋼、化学など、幅広い産業分野の製品を扱う品質保証第一部。その中で新田は、技師としてチームをまとめています。
新田:私はガスや化学、空港などの産業分野における、製造・監視制御システムの品質保証業務を担当しています。設計の上流工程から携わり、場内検査から現地調整までを行うのが私の役割です。たとえば空港の場合、航空機の安全な離着陸に欠かせない滑走路の灯火など、重要インフラを扱う制御システムの品質保証に従事しています。
新田と同じく品質保証第一部に所属する小田部。医薬品製造管理システムの品質保証を担当しています。
小田部:私は医薬品業界向けに、製造工程や在庫状況を管理して作業者の支援などを行うパッケージ製品の品質保証を行っています。設計ドキュメントの検査や実機システムの検査を実施し、製品の品質を確保するのが私の業務です。現在はパッケージ製品のバージョンアップや大規模リプレースなど、複数の案件を推進しています。
一方、品質保証第二部に所属する峯山。高速道路設備監視制御システムの品質保証業務を担当しています。
峯山:品質保証第二部では、交通や防災など社会インフラ向けの情報・制御システムにおいて品質保証に取り組んでいます。その中で私が担当しているのは、高速道路の安全・安心を担う監視制御システムです。具体的には、トンネル内で火災が発生した際に放水したり、通行止めの案内を出したりといった監視制御システムの検査を行っています。
安全で快適な暮らしに欠かせない、重要なシステムの品質保証を担う3人。厳格さが求められる業務に取り組む中で、大切にしていることがあります。
新田:私たちは、お客様に製品を届ける「最後の砦」であり、決してミスは許されません。とにかく一つひとつ、着実に検査を行うことが大切です。自分自身がミスを起こさないことはもちろんですが、チーム全体で厳格な検査体制を構築する必要があります。そのため技師として培った経験を基に検査計画書をまとめ、チームに共有しています。
峯山:システムの設計者にとっては、スケジュール通りに開発工程を進めることが重要になります。それはもちろん大切ですが、何よりも優先すべきは品質の確保です。どれだけ時間が差し迫っていても必要な検査は漏れなく実施し、決しておろそかにしないように心がけています。
小田部:開発テストは、設計部門でも何度も実施しています。その上で私が大切にしているのは、いかに設計部門が持っていない観点で検査をするかということです。設計部門は通常、仕様書に沿ってテストを行います。そこで私は、お客様がシステムを実際に運用した時のことを想定し、仕様書にない項目で検査を実施することで、常に高い品質を追求しています。
興味のある分野に携われる環境を求めて入社。品質保証業務の難しさと向き合い成長
2011年に日立製作所へ入社した新田。インフラ事業に携われる仕事がしたいという想いがありました。
新田:学生時代に発展途上国の汚水問題に関心を持ち、日本の上下水道システムを広めたいと考えたことが入社のきっかけです。入口は上下水でしたが、生活に欠かせないインフラ事業全体に興味があり、ガスや空港など幅広い産業分野の制御システムに対して品質保証を担当してきました。
2019年に日立産業制御ソリューションズに転籍してからも、私が興味のある産業分野で経験を積むことができています。
一方、2019年に新卒入社した峯山。地元である茨城県での就職を考えていた中で、日立産業制御ソリューションズに出会いました。
峯山:叔父が日立グループ関連の仕事をしていたことから、もともと日立グループに興味がありました。その中で日立産業制御ソリューションズを選んだのは、大学の先生が勧めてくれたことがきっかけです。
私自身は大学で学んだITの知識を生かし、暮らしに欠かせないインフラに関わる仕事がしたいという想いがありました。それを面接で話したところ、会社がめざす方向性とも合致していることがわかったため入社を決めました。
峯山と同じく、地元茨城県での就職を希望していた小田部。2021年に新卒入社しました。
小田部:私は学生時代に電気工学を専攻し、情報システムについて学びました。就職活動では当初、医療関連の企業でSEになることをめざしていました。医療に携わりたいと考えたのは、人の命に関わる仕事に就きたいという想いがあったからです。
その中で医薬品製造管理システムを手がける日立産業制御ソリューションズを知り、学生時代の知識が生かせると感じたため入社しました。
インフラや医療に携わりたいという想いからたどり着いた現在の仕事。品質保証という業務の難しさと向き合いながら、3人は成長を重ねています。
新田:製品の品質を最終的に判断するのは、それを使用するお客様です。お客様にとって本当に満足していただける製品に仕上げられているかを考え、徹底してお客様視点に立って試験をすること。それが難しくもあり、品質保証の経験が問われる部分でもあります。設計者とコミュニケーションを取りながら、お客様の要求を満たす品質を追求しています。
峯山:私が品質保証に携わる中でもっとも難しいと感じるのは、システムを理解することです。細かい条件を設定して数多くの処理を確認する必要があり、システムの全体像を把握するのに苦労します。自分で知識を増やす努力をするのはもちろんですが、わからない箇所は先輩に教えてもらったり、過去の事例を学んだりして理解を深めています。
小田部:設計者が持っていない観点で検査を行うことは、難しいからこそ私が追求していることでもあります。お客様と直接コミュニケーションを取る機会がない中で、お客様の要望を想像しながら厳格な検査ができるよう、経験豊富な先輩に自分が作成した検査項目をレビューしてもらい、新たな観点を身につけています。
海外出張や初めての業務が経験の糧に。やりがいのある仕事を通じて感じる会社の魅力
異なる分野で品質保証の知見を培ってきた3人。それぞれ成長につながった印象的な経験があります。
新田:私は海外への出張が多いのですが、中でも中東にある孤島での経験が印象に残っています。ミッションは、石油採掘で使用する監視制御システムを納品するために現地調整すること。日本との連絡手段が絶たれた状態で、携帯電話も持たずに2カ月間、5人のチームで共同生活を行いながら工程を進めました。
その中で大変だったのは、仕様書に書かれていないお客様の要望があったことです。まずそれが実現可能なのか、可能だとして期間内に完了できるのかなど、チームで話し合いながら進めていきました。日本とは大きく異なる環境のもと、仲間と共に苦労を乗り越えた経験はチームワークを学ぶ上でも貴重で、メンバーとは今も強い絆でつながっています。
峯山:私が印象深いのは、初めてお客様との立会検査を行ったときのことです。お客様に試験の合否を判定していただくため、私がメインスピーカーとなり、お客様の前でシステムの説明をしました。
本番に向けて、システムの動作を見ていただく順番を考え、動作のエビデンスを用意し、お客様からの検査内容に対する要望への対応策を練るなど、入念に準備とリハーサルを行いました。その間ずっと先輩がサポートしてくれたおかげで、お客様からの指摘は一切なく無事に立会検査を終え合格判定をいただけました。
小田部:私は初めてパッケージ製品の品質保証を担当したことが印象に残っています。それまではお客様が個別に導入するシステムの品質保証に取り組んだ経験しかありませんでした。
パッケージ製品は、多くのお客様にご利用いただく汎用性の高い製品です。万が一製品に不具合があれば、影響の範囲は計り知れず、大きなプレッシャーを感じました。ただ、「最後の砦」として品質保証を行うことに変わりはありません。いつも通り一つひとつの検査を慎重に行うことで、初めての業務を乗り越えました。
品質保証を担当したシステムが正常に作動し、暮らしの身近なところで役立てられているのを見るのがやりがいだと話す3人。意義のある仕事を通じて感じる、日立産業制御ソリューションズの魅力をこう語ります。
新田:当社は社名に「産業制御」とあるとおり、「産業ソリューション」をはじめ、「社会・公共ソリューション」「コネクティブエンジニアリング」の3事業で構成されており、幅広い分野を経験できるのが魅力です。
私自身、自分が興味のある上下水道に携わるため、上司に相談して上下水分野へ異動させてもらうなど、思い描いたキャリアを実現できています。
峯山:私が担当している設備監視制御システムなど、当社が提供するソリューションは私たちの生活に直結しています。そのため自分が担当した仕事がどう役立てられているかを実際に目で見て確かめられるのも、当社で働く魅力だと感じます。
小田部:私はもともとSE職を志望していましたが、いざ品質保証を担当してみると、周囲から「よくこんなところに気づけたね」「この仕事に向いているね」などと褒めてもらえることが多くあります。
自分では気づかなかった、細部まで目配りができるという長所に気づいてもらえたこと。それは社員の強みを見つけ、伸ばしてくれる当社の環境があったからだと感じています。
キャリアの幅を広げ、さらにスキルを磨くために。品質保証担当として新たな挑戦を
品質保証担当として着実にキャリアを積み重ねてきた3人。さらなる成長をめざし、これから挑戦したいことがあります。
新田:これまでは産業分野と上下水道をメインに経験を積んできたので、今後は道路や医薬など、経験したことのない領域の品質保証にも携わりたいと考えています。
また、技師としては検査の個人差を極力減らしたいために、チーム全体のレベルを底上げすることが目標です。
検査を行う際の注意点をまとめた観点集を作成しているのですが、それをみんなの意見を取り入れてアップデートし、チームの誰もが高度な検査を実現できる体制を整備したいと考えています。また、品質保証部門内の垣根を超えた活性化を図りたいです。
峯山:私は先輩方に比べると、まだまだシステムに関する知識が不足していると感じているので、先輩方に追いつけるように学びを深めたいと思います。システムをより理解するには、設計者としての視点を磨くことも大切です。そのため機会を見て設計者としての業務にも挑戦したいと考えています。
小田部:私は入社してから現在まで医薬品製造管理システムを担当してきたので、自動車などの産業分野に携わってみたいです。品質保証業務においては、今まで経験したことのない現地調整に興味があります。業務の幅を広げるためにも、新しいことにいろいろとチャレンジしたいと思います。
峯山や小田部のような若手の活躍に期待していると話す新田。3人は品質保証部門に新しい仲間が参加してくれるのを待ち望んでいます。
新田:品質保証部門では、若手のうちから裁量のある仕事を任せてもらえると感じています。人に指示されたことをするのではなく、自分で考えて仕事をするのが好きな方なら向いていると感じます。
あと個人的に品質保証業務に向いていると思うのは、良い意味で意地悪な人です。仕様書を読み込み、設計者がつくったシステムのどこかに粗がないかを隅々まで厳しく検査する。そんな人が、「最後の砦」としての役割を果たせると思います。
峯山:設計者の意図を汲みつつも、自分の意見をしっかりと持ち、対等に議論できる意志の強さも大切ですね。設計部門と品質保証部門で立場は違っても、お客様に満足していただける製品を届けたいという想いは同じです。「御社に頼んでよかった」とお客様に言っていただけるシステムを実現するために、新しい仲間と高め合っていければと思います。
小田部:品質保証では検査の厳しさだけでなく、コミュニケーション能力も求められます。検査項目ごとに、設計部門のさまざまなメンバーと対等に議論できなければならないからです。
自分より経験豊富な先輩であっても、物怖じせずに品質保証の立場からしっかりと意見を言う姿勢も大切です。若手はまだまだ少ないので、私たちと一緒にチームを盛り上げてくれる仲間の参加を楽しみにしています。
製品をお客様に届ける「最後の砦」として、仲間と共に使命を果たすために。3人はこれからも、品質保証の業務と向き合い続けます。
※ 記載内容は2024年8月時点のものです

