心踊る一日を過ごしてほしい──札幌グランドホテルで紡ぐ、新しい結婚式のかたち
札幌市内だけでなく北海道でも高い知名度を誇る札幌グランドホテル。伝統あるホテルで、梅本はウエディングプランナーとして活躍しています。
「主に週末は新郎新婦さまとの打ち合わせを行い、平日には進行表などの作成や各部門との調整を行う裏方業務が中心です。
近年、結婚式を取り巻く環境は大きく変化しています。以前は、『両親もここで式を挙げた』ということがきっかけで札幌グランドホテルを選んでくださる方が多かったのですが、最近は20代30代の方々がご自身で探して来られることも多くなりました。また、親族だけでの小規模なパーティーを希望されるケースも増えてきています。
これまでの『当たり前』だけでは通用しなくなり、プランナーにも柔軟な対応が求められるようになりました」
多様化するニーズに応えるため、梅本をはじめとしたプランナーは日々研鑽を重ねています。
「メンバー間での情報交換だけでなく、お客様から新しいことを学ぶ機会が多くあり、ブライダル業界は毎日が勉強だと実感しています。お客様からいただいた情報は常にチーム内で共有し、次の提案に活かせるよう引き出しを増やすことを大切にしています」
従来と違うアイデアも積極的に取り入れて新たな価値を提供している梅本。根底にあるのは、札幌グランドホテルだからこそできる結婚式を届けたいという想いです。
「ホテルに着いたらベルパーソンやフロントキャストが出迎えてくれて、皆がお祝いしてくれる。そして、これまでのイメージにとらわれない多様な形式のパーティーが楽しめて、夜はホテル内にあるクラシックなバーで二次会を楽しみ、宿泊もして──そんな心踊る1日を新郎新婦さまに過ごしていただきたい。
歴史あるホテルならではの非日常と新鮮な驚きを融合させながら、ホテル全体でおもてなしができるよう心がけています」
アルバイトから始まった夢への軌跡。女性初ウエディングキャプテンとして道を切り拓く
梅本がウエディングプランナーをめざしたのは、学生時代のことでした。
「中学高校の頃にウエディングプランナーが登場するドラマを見たことがきっかけで興味を持ちました。それで、ホテルの専門学校に進学することを決めたんです」
専門学校への入学が決まったタイミングで、札幌グランドホテルでアルバイトを始めます。
「当時は宴会サービス課で、ご宴席の準備や料理の配膳などを担当していました。力仕事が多く、最初は大変でしたね。でも、この仕事が好きだったので、楽しく働いていました」
専門学校卒業後、札幌グランドホテルに正社員として入社した梅本ですが、最初は宴会サービス課で経験を積む道を歩みます。
「ウエディングプランナーという仕事は専門的な知識が必要です。とくに札幌グランドホテルは宴会場が多く、各会場のキャパシティなども把握しておかなければなりません。そのため、まずは現場でサービスの実務経験を積みながら、必要な知識を習得していきたいと考えました」
現場での大きな転機となったのは、ウエディングキャプテンへの挑戦でした。
「ウエディングキャプテンとは、プランナーとともに結婚式から披露宴まで全体の進行管理を取り仕切る責任者で、当時は男性が行うイメージが定着している役職でした。しかし経験を重ねていくうちに『私も携わってみたい』と思うようになり、上司に直談判して挑戦する機会をいただきました。
それまではキャプテンをフォローする立場でしたが、責任者になると新郎新婦さまや招待されているゲストへの配慮はもちろんのこと、司会者や介添え、音響を担当するキャストへの指示出しなども考慮する必要があり、より広い視野が求められました」
その後、女性初のウエディングキャプテンとして道を切り拓いていった梅本の姿は、後輩たちの目標となっていきます。
「後輩の女性キャストから『私も梅本さんのようになりたい』と言ってもらえることもあり、お手本となれるよう意識して取り組んできました。今では女性のウエディングキャプテンも当たり前になり、その変化を嬉しく思っています」
現場での経験を積み重ねた2018年、ついにウエディングプランナーとしての異動が決まります。
温かい社内の支えで実現──初めての取り組みで、自由な結婚式への挑戦
宴会サービス課のマネージャーからウエディングプランナーへの転換は、梅本にとって挑戦の場となりました。
「宴会場のサービスキャストとして勤めていたときはゲストへの接客対応が基本業務でしたので、パソコンやデスク上での事務作業にはほとんど携わりがありませんでした。プランナーに異動してから、電話応対やビジネスメールのマナーなど社会人として基礎的な部分をあらためて学ぶことができました。
この年齢になって恥ずかしいと感じることもありましたが、周囲のメンバーは温かく支えてくれたんです。思いやりのあるメンバーが揃っていて、私は本当に人に恵まれているんだなと実感した出来事でした」
プランナーとして最も印象に残っているのは、従来の結婚式スタイルを大きく変更した案件だったといいます。
「お席に着いてコース料理が出てくるのが札幌グランドホテルの披露宴の主流でした。しかし、あるお客様から『もっとラフでカジュアルなパーティーがしたい』というご要望があり、そこで初めてビュッフェ形式を提案しました。
ゲストにはお料理をご自由にお取りいただき、席に近い人とだけでなくランダムにいろいろな方とお話ができる。新郎新婦さまのお席も作らず、自由に歩き回っていただけるような時間を多く作る。そんな形式を提案してみました」
伝統的なスタイルにこだわらずに新しい提案ができる理由について、梅本は札幌グランドホテル内の環境を挙げます。
「札幌グランドホテルはどの部署のキャストに相談しても、すごく前向きに考えてくれるんです。私一人では実現できないことでも、キャスト同士で力を合わせれば実現することができる。ビュッフェ形式でご提案した案件も、総料理長が一番協力してくださって、調理キャストも前のめりで取り組んでくれました」
「想像力」と「会話力」を駆使し、1年かけて創り上げる特別な感動
ウエディングプランナーとして日々奮闘する梅本。お客様と約1年かけて作り上げる結婚式や披露宴には、特別な想いが込められています。
「結婚式や披露宴は、『AとBのどちらにしますか』と選ぶようなシンプルなものではありません。新郎新婦さまやご家族の皆さまにとって特別な日であり、大きな金額をお預かりする中で、説明や伝え方にはとくに気を配る必要があります。
時には意図が正しく伝わらず、すれ違いが発生することもあります。しかし、そういった困難を乗り越えて無事に式を終えたとき、この仕事の醍醐味を感じます。形のない世界を作り上げていく過程で苦労することもありますが、すべてが形になった瞬間を見られることは私たちウエディングプランナーにとって何よりの喜びです」
プロフェッショナルな仕事が求められるものの、ウエディングプランナーという職業は、未経験者でもチャレンジできる世界だと梅本は語ります。
「専門知識は必要になりますが、人と話すことが好きな方であれば誰でもチャレンジできる仕事だと思います。とくに、想像力が豊かな方はさまざまなアイデアを出しながら楽しく進められるはず。時には私たちの予想を超えたアイデアをお話しされるお客様もいらっしゃり、そういった発想を具体的に形にできるよう話し合えることもこの仕事の魅力の1つです」
現在はマネージャーとして後進の育成にも力を入れていますが、現場への想いは今も変わりません。
「マネージャーという役割から考えると、そろそろ現場から離れるべきかもしれませんが、個人的にはまだプレイヤーとしていたいという想いがあります。後輩を育てていく裏方の仕事にも力を入れつつ、同時にプランナーとしても新しいことに挑戦できたら理想ですね」
最後に、後輩たちへのメッセージとして梅本らしい温かい言葉で締めくくります。
「札幌グランドホテルは、自分が考えたことや思いついたアイデアを言いやすい環境だと思っています。私もその環境の中で育ったので、新しい提案はどんどん受け入れていきたいと思います。
またチーム内だけでなく、いろんな方々とお話して交流を深めることで新しい発見があるので、ぜひ多くの方と関わって経験を積んでいってほしいですね」
※ 記載内容は2024年11月時点のものです

