自社で培った10年のノウハウをモデル化し、障害者雇用の新しい形を社会に提示する
現在、私はatGPアスタネ部門に所属しています。当社では10年ほど前から、障害のある社員を自社で雇用し、しいたけ栽培事業を行う就労継続支援A型事業所「アスタネ」を運営してきました。私が担当しているのは、そこで培ったノウハウを企業様の障害者雇用に活かしていただくための新サービス「atGPアスタネモデル」の立ち上げと推進です。3~4年前から構想があったこのプロジェクトは、新規事業の企画部門を経て、現在はatGPアスタネ部門の中で専門チームとしてサービスを推進しています。
私たちのミッションは、働きたくても職種などの選択肢が少なく、働けないという方たちに向けて、農業などの職域を拡大することです。雇用の新しい形を社会に広めていく「モデルメーカー」として、働きたいすべての人に就業機会を届けることを追求しています。
チームは少人数ながら、就労移行支援事業所の施設長経験者やコーポレート部門出身者など、多角的で個性豊かなメンバーがそろっています。その中で私は、法人営業として、導入を希望される企業様を探すところから、開所準備、研修の実施、さらには障害のある方の採用代行まで、状況に応じてさまざまな役割を担っています。自社で10年間磨き上げたノウハウを存分にご提供するため、導入支援の手厚さには強いこだわりを持っています。
このモデルは当社にとっても初めての試みで、前例のない壁にぶつかることも少なくありません。だからこそ、導入企業獲得のための戦略を練り直し、企業様、社会、求職者様と当社の双方に価値をもたらせる方法を徹底的に考え抜き、粘り強く取り組む姿勢を大切にしています。
入社時から一貫して「社会に新たな選択肢を作りたい」と志していた私にとって、既存のサービスにはない価値を世の中に生み出し、そこに直接携われている実感は、大きなやりがいです。これまでになかった可能性を自分の手で広げていけることに、日々大きな高揚感を覚えながら仕事に向き合っています。
制度の狭間にいる人を救いたい。キャリアプランナーを経て深まった入社当初からの想い
高校3年生の時、私は「潰瘍性大腸炎」と「特発性血小板減少性紫斑病」という2つの難病を発症しました。この経験から「人の人生に寄り添う仕事がしたい」と強く思うようになり、社会福祉学部でソーシャルワークを学びました(過去の記事はこちら)。
めざしたのは、既存の公的サービスでは救いきれない「制度の狭間」に落ちてしまう方々を救うこと。自分たちでマネタイズしながら、法制度が整っていない領域にも光を当てていくソーシャルビジネスに強い憧れがありました。ゼネラルパートナーズ(以下、GP)入社当初から、いつかは何かしらの企画や事業創出を通じて、社会に新しい選択肢を作りたいという明確なビジョンを抱いていました。
入社当初は、まず現場を知るためにキャリアプランナーの部署に配属されました。そこで約3年半、求職者様と直接向き合えたことは、私にとって貴重な財産となりました。伴走者として、ご本人も気づいていなかったキャリアプランを提案し、ともに可能性を広げていく過程に大きなやりがいを感じていました。
とくに印象に残っているのは、私と同世代の求職者様のことです。当初は大手企業の正社員を希望されていたものの、必要な配慮事項とスキル感のフィットに悩まれていました。何度も話し合いを重ね、「まずは契約社員から始めてみましょう」と一歩踏み出して入社された1年後。「次年度から正社員登用を見据えた働き方に変わることになりました。あの時勇気を出してよかったです」と報告をいただいた時は、伴走者としての喜びを心から感じました。
一方で、支援を続ける中で既存の枠組みの限界というもどかしさも感じていました。私たちがご支援できるのは、あくまで今展開しているサービス領域の中だけ。事務職以外の職種を望まれる方や、地方在住で求人が少ない方など、今の仕組みでは支援が行き届かない方々もいらっしゃいます。この現場で感じたリアルな課題が、アスタネという新領域への挑戦心にもつながっていきました。
「社会に新たな選択肢を作りたい」という想いは、入社以来ずっと発信し続けてきました。GPには年に1度の「キャリアデザインアンケート」や定期的な上長との1on1など、個人の意志を伝える場が整っています。私は毎年、将来のキャリアイメージをビジョンとして書き、日常的にも上長に伝え続けました。会社が私の意志を尊重し、じっくり耳を傾けてくれたおかげで、今の部署への道が拓かれたと感じています。
多様な関係者と対話を重ね、ゼロからの共創で得た自己成長
atGPアスタネ部門への異動が決まったのは、ちょうどatGPアスタネモデルの事業化が決定した頃でした。以前、代表取締役社長の進藤から事業構想を直接聞く機会があり、期待に胸を膨らませていたため、嬉しさを感じた一方で、未経験の法人営業や事業所に合わせた生活に「私はどれくらい貢献できるのだろう」と不安もありました。
まずは現場を深く知るため、自社拠点で障害のあるスタッフと共にしいたけ栽培を行う日々からスタートしました。在宅勤務が中心だったキャリアプランナー時代と違い、週5日・8時始業という生活は、難病を抱える私にとって大きな挑戦でもありました。
しかし、上長や人事が事情を深く理解し、「様子を見ながらやっていきましょう」と背中を押してくれたおかげで、無理なく馴染むことができました。リスクがあるからと排除することなく、チャンスをくれるGPらしさを感じましたね。
職種も法人営業となり、やり取りするお客様も変わりました。企業様が何を求め、どんな課題を抱えているのか、今も学びながら試行錯誤の真っ最中です。さらに、採用代行業務を通じて、障害当事者の方や支援機関、福祉事業所の方々とも深く関わり、「新しく働く場所ができるので、一度来てみませんか」と、営業の枠を超えてご案内することも。さまざまな立場の方々と多角的な視点を踏まえて対話できるようになったことは、大きな成長だと感じます。
一方で、採用代行の際、求職者様へのヒアリングや実習の振り返りなどは、キャリアプランナー時代のコミュニケーション力が大きな武器になっています。
異動して最も印象に残っているのは、2026年1月に立ち会った導入企業様の入社式に招待され、出席したことです。atGPアスタネモデル第一号の導入企業様で、私も採用や研修をチームと共に進めてきました。近隣の支援機関へ飛び込み営業のように足を運び、PRに奔走したのも良い思い出です。説明会の時期、実習の進め方など、採用フローにも正解がない中で、企業様とゼロから話し合いながら試行錯誤し、一緒に形にしていくプロセスは、この仕事ならではの難しさであり、醍醐味でもありました。
入社式当日、障害のある新入社員の方や企業様の責任者/管理者のみなさまが「会社として新たな取り組みを始めること、事業を通して社会に貢献する仕事に挑戦していくこと」と強い覚悟を語る姿に触れ、胸が熱くなりました。私自身もその重みを感じ、こうした新たな取り組みをもっと社会に広めていきたいと、あらためて身が引き締まった瞬間でした。
挑戦をフラットに後押しする環境で、「社会を変えたい」と夢を描く人と働きたい
GPで働く大きな魅力は、個人のキャリアイメージや望むキャリアに応じた選択肢が豊富にあることです。私自身、現場のキャリアプランナーから今の新事業の推進担当へと、自分の意志を尊重してもらい、希望を形にすることができました。挑戦したいという志さえあれば、それを受け入れ、ポジションや役割を柔軟に検討してくれる土壌が整っています。
とくに私のように持病があるなど事情を抱えている社員に対しても、状況を理解した上で、一人のビジネスパーソンとしてチャンスを与えてくれます。その誠実でフラットな姿勢こそが、当社の魅力だと思っています。
今後の展望は、atGPアスタネモデルをさらに多くの企業様へと広げていくことです。現在は導入1社目というスタートラインに立ったばかりですが、自社だけで展開するのではなく、多くの企業様とコラボレーションを深めていくことで、社会に与えるインパクトはよりいっそう大きくなると確信しています。日本中の働きたくても働けていない方々に対し、新たな選択肢を届けていきたいですね。
そして、その先に私が見たい景色は、「“障害者”がこの仕事をしている」という枕詞が消えた社会です。アスタネでは「障害のある方がしいたけを作っています」という言い方はしません。あくまで「おいしいしいたけを作っているプロフェッショナルがいて、たまたまその人に障害がある」ということを大切にしています。
こうした活躍の事例を増やしていくことで、障害のある方に対する固定観念を根本から変えていきたい。それが、私がこの事業を通じてめざすゴールです。
GPは障害者雇用のパイオニアとして、既存の枠組みにとらわれず、新しい雇用モデルや選択肢を世の中に提示し続けるミッションを担っています。だからこそ、自分なりに「社会をこう変えたい」というビジョンを持っている方と共に働きたいと考えています。自身のアイデアを形にしていける仲間を、心からお待ちしています。
※ 記載内容は2026年4月時点のものです
