支援の本質は「安心」。失敗を恐れず自分を試せる場所をつくる
現在、私は就労移行支援事業「atGPジョブトレ」部門のシニアマネジャーを務めています。管轄しているのは、大阪の梅田と心斎橋の2拠点。梅田の施設長も兼任しているため、現場での支援を行いながら、各拠点の運営状況の確認やマネジメント業務にあたっています。
各拠点には特色があり、IT・Webスキルに特化した心斎橋に対し、梅田は主に発達障がいや精神、気分障がいのある方を対象に事務職の訓練を行っています。
仕事の原動力になるのは、やはり「支援が好き」という想いです。職員と共に利用者さま一人ひとりの支援について考えたり、面談や研修を行ったり、就職活動の面接に同席したり。そうした現場の空気感が大好きなんです。私がめざしているのは「場を続ける」こと。就職された卒業生の方が、数年後にふらっと立ち寄ってくださる瞬間が何よりのやりがいです。こうした喜びをメンバーにも感じてほしいですし、皆そこにモチベーションを持って取り組んでくれています。
atGPジョブトレには6つの支援方針があります。「安心の場」「実験の場」「利用者が主体」「ピアの力を信頼」「個別性を重視」「自己決定を尊重」というもので、私はこの考えに深く共感しています。とくに利用者さま・職員双方にとって「安心の場」であり、失敗を恐れずにトライアンドエラーを繰り返せる「実験の場」でありたいという点は大事にしています。メンバーが迷いそうな時には、この方針をもとに「その方が望んでいるものは何だっけ?」と問いかけ、伴走者としての視点を忘れないよう伝えています。
また、私個人のモットーは「仕事を楽しくする」こと。大人が楽しく仕事をしていなかったら、子どもも将来の夢を持てません。だからこそ、マネジャーとして必要以上に強がったり、かっこつけたりせず、大変な時は大変、楽しい時は楽しいと包み隠さず伝えるコミュニケーションを心がけています。私自身が本音で話すことで、相手も本音で話せる環境をつくりたいと考えています。
未経験で飛び込んだ福祉分野。利用者さまに寄り添う支援の醍醐味
私のキャリアの原点は、新卒で入社した学習塾にあります。生徒の成長はもちろんですが、「この子がもっと伸びるにはどうすればいいだろう」と悩まれる保護者の方の相談に乗ることにやりがいを感じていました。その後は長崎県島原市に移住し、地域おこし協力隊として活動。2018年に直感的に「楽しそう」と感じてGPへ入社しました。福祉分野は未経験でしたが、困っている人に寄り添うという、これまでの経験に通じるものを感じました。(過去の記事はこちら)
入社当初は、就労移行支援の知識をつけるため、ゼロから必死にキャッチアップする毎日でした。そうこうするうちに、学習塾時代に教室長としてマネジメントに携わっていた背景もあり、半年ほどで施設長を任されることに。うまくいったのは温かいメンバーのおかげです。右も左もわからない私に「杉山さん、これはこうしたほうがいいよ」と丁寧かつ気負わず教えてくれる環境があったからこそ、なんとか役割を全うできました。
支援の現場で印象に残っているのは、利用者さまの就職決定に携われる喜びです。たとえば、利用者さまと一緒に求人票を見ながら「重い物を運ぶ仕事だけど、できるかな?」と、実際に数キロの荷物を持ってみるなど、その方に最適な仕事探しに伴走します。
さらに面接への同行や振り返りを地道に積み重ね、これまで就職活動に苦戦してきた方たちの努力がようやく実った時の感動は格別です。無事に就職された方が「働くって大変だけど、やりがいがあります」と笑って話してくださる姿を見た時は、この仕事をしていて本当によかったと実感しました。
そして2020年、ちょうどコロナ禍と自身の妊娠が重なりました。大変な時期ではありましたが、支援を止めてはいけないという一心で、オンラインでの体制構築に奔走しました。当時は手探りでしたが、求められるものに応え続けようと必死に動いていましたね。その後、頼れる後任に仕事を引き継ぎ、産休に入りました。
出産を経て学んだ周りを頼る強さ。プレイヤーから、メンバーの活躍を支える架け橋へ
2022年に育休を終え、再び施設長として復職した際は、また仕事ができることが本当に楽しみでした。しかし、いざ始まってみると、思い通りにいかないことが多くて。残業ができないのはもちろん、子どものお迎えや急な発熱。さらには夫の単身赴任も重なり、まさに試練からのスタートでした。
復帰1年目は記憶がほとんどないほど必死でしたが、2年目に入りようやく感覚がつかめてきました。家庭は実家の母、職場ではメンバーと、1人で抱え込まず周りに頼ることを覚えてから、再び仕事をうまく回せるようになっていきました。
母親になったことで、仕事への価値観も変化しました。当初は「子どものためには働かないほうがいいのかな」と悩むこともありましたが、保育園で保育士さんと接したり友達ができたりと、自分の社会を築いている娘の姿を見て、働く姿を見せようと考えが変わったんです。今では娘に対し、働く楽しさや仕事の大切さを、対等な姿勢で伝えるようにしています。
2024年度からは、梅田と心斎橋の2拠点にて施設長を兼任することになりました。きっかけは、上司に「2拠点がもっと連携するべきだと思うけど、どうしたらいいだろう?」と話していたことです。すると「それなら、杉山さんがやったらいいじゃない」と背中を押してもらい、自ら挑戦することになりました。
両事業所に来る問い合わせ対応の連携や、求人情報の共有をはじめ、土曜日に実施しているプログラムの共同開催など、一つひとつ取り組みを重ね、拠点間のパイプが着実に太くなってきたなと手応えを感じています。さらに、2025年度からはシニアマネジャーを任されることに。現場での支援が好きな自分にとって、プレイヤーから離れる葛藤もありましたが、今はマネジメントだからこそ提供できる価値を前向きに捉えています。
以前は、仕事ができる人は皆マネジメントが得意なんだと思い、自分に資質があるのか不安でした。しかし、マネジメントはプレイヤーとはまったく別のスキルなのだとわかってきたんです。会社が私に期待してくれているならば、その力を発揮して、現場で困っている人の支えになり、事業所がより円滑に回るための役割を果たす。それが今の自分に求められている貢献なのだと悟ったことが転換点となりました。
各拠点の連携を強め、1つの事業所に閉じこもらずに知見を共有し、互いに学び合える機会を作ること。そして現場のメンバーの活躍をしっかりと上位層へ届け、彼らが正当に評価される仕組みを作ること。こうした「架け橋」としての役割に、今はやりがいを感じています。
誰もが自分らしくワクワクする人生を。温かく挑戦を後押しする環境で理想の自分へ
私がGPで働き続けるのは、会社の考え方に深く共感しているからです。atGPジョブトレについても、障がいのある方を無理やり社会に当てはめるのではなく、「働く」という形にとらわれず、社会と接点を持てる場所を一緒に探そうという、ストレングス(強み)を大事にする姿勢に惹かれました。
また、当社の掲げるクレド(企業理念)である「誰もが自分らしくワクワクする人生」という言葉を社員皆が大切にしていることも大きな魅力です。2026年度のキックオフで代表取締役社長の進藤 均が語った「atGPジョブトレは、まだ自分の可能性に気づかず『なんでもない』と感じている人を『何か』にする場所」という言葉にもこの価値観が表れていて、あらためて良い会社だなと実感しました。
さらに、GPは女性の活躍がめざましく、ライフイベントも含めてキャリアを考えるのが当たり前、という文化があります。私自身、育休明けに仕事と育児の両立で悩んだ際も、子育て経験のある上司が「子どもの急な発熱はよくあること」「その中で、できることをやってくれたらいいんだよ」と親身に相談に乗ってくれました。こうした温かい風土があるからこそ、ライフステージの変化を恐れずに、自分らしく輝き続けられるのだと感じます。
私は現在、atGPジョブトレのシニアマネジャーのほか、全国13拠点を巻き込んだ「リファラルプロジェクト」にも参画しています。地域の支援機関やクリニックを回り、atGPジョブトレを紹介してもらえる関係性をつくることが目的で、2024年にリーダーとなってからは、全事業所が継続して活動できる制度設計や成果計測のルールづくりに取り組み、2025年秋にはイベントも開催しました。どの拠点にいても挑戦の機会を得られる環境であることも、GPに興味を持っている方にぜひ伝えたい点ですね。
今後の展望として、まずはビジネスとしてatGPジョブトレの目標数字を達成し、健全な運営を徹底したいです。恒常的に利用者さまを獲得して売上を確保し、事業所が存続することが、ひいては利用者さまの安心やキャリアを守ることにつながります。その責任を果たすために、正しいサービスを届け続けることの大切さを、これからもメンバーに伝えていくつもりです。
そして私個人の目標は、上司である部門長のような、かっこいい女性になること。ビジネス視点を持ちながら、現場への温かい視点も忘れず、常にフラットに接してくれる姿は尊敬すべきロールモデルです。私もいつか同じように、atGPジョブトレや会社がより良くなるように引っ張っていける人間になりたいと願っています。
※ 記載内容は2026年5月時点のものです
