難病の発症とNPOとの出会い──ソーシャルビジネスへの関心の芽生え

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▲3年半活動してきたNPOのメンバーたち

中学生のころは学級委員をしたり、吹奏楽部の部長を務めたりと、リーダーを任されることが多かったのですが、明確な将来の夢に向かって励むというよりは、目の前のことをひとつずつこなしていくことでおのずと未来が開けていくと考えていました。

ところが、高校3年生のとき、不意に転機がおとずれます。

「潰瘍性大腸炎」「特発性血小板減少性紫斑病」というふたつの難病を発症しました。病状も気がかりでしたが、何より将来に対する不安が大きくて。いい大学に入って、いい会社に就職する……漠然と抱いていた人生観が大きく揺さぶられました。

突然のことに戸惑いましたが、病気をきっかけに視野を大きく広げることができたと思っています。世の中には、生きづらさを抱えている人がたくさんいる——落ち着いて周囲を見渡せば、病気や障がいがあり、それに付随するいろいろな困りごとと共に生きている人がいて、決して遠い存在ではないと。

この気づきがやがて、「誰もが自分の人生を歩める社会を作りたい」「人の人生に寄り添うような仕事がしたい」という明確な夢を形づくっていくことになり、高校卒業後の進路には、迷わず社会福祉学部を選びました。

大学で福祉について学びを深める中で出会ったのが、とあるNPOでした。

そのNPOは、生きづらさを抱えながらも自分らしく生きている方々のストーリーや、そういった方々への支援活動などを紹介していて、支援対象者への柔軟な取り組みのあり方やWebメディアを活動の母体としている点など、一般的な福祉サービスとは違うアプローチにひかれ、事務局インターンとして参加しました。

大学での勉強にはもちろん熱心に取り組みましたが、学校とはまた違ったことを学べることが楽しくて、のめり込んでいったんです。

インターンでの活動を通じて、ソーシャルなアクションをこれまでにない形でマネタイズしている方など、いろいろな人と出会うこともできました。ビジネスの力で人や社会の可能性が広げられることを知れたことは、大きな転機だったと思っています。

生きづらさを抱える方々の力に。誰もが活躍できる就労機会の獲得を目指して

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就職活動が始まると、ソーシャルビジネス関連の企業に自然と意識が向いていきました。なかでも軸としてあったのは、職業紹介など仕事の部分で、生きづらさを抱える人の就労に関わる職業に就きたいと思っていました。

ゼネラルパートナーズ(以下、GP)が病気や障がいのある人の就労に対して、先進的な取り組みをしていることは、NPOでインターンをしているころから知っていました。当時、ソーシャルビジネスへの関心が高まっていたこともあり、迷わずエントリーしました。

他社の就職面接では、入社後にやりたいと思っていることに疑問を投げかけられることが多かったのですが、GPの社員の方々は、私の思いに共感しながら、どうやったらそれを実現できるのかと、前向きなお話をされたんです。個人の考えを尊重してくれる会社だと感じ、ここで一緒に働きたいと強く思ったのを覚えています。

定期的な通院が必要で、症状による体調変化もある私にとっては、月間の規定就労時間を満たせば時間的に自由な形で働けるマンスリーフレックス制度があったこと、リモートワークが可能なことも、入社を決めるポイントになりました。

入社後は、首都圏に住む身体障がいのある方の就労支援を行うキャリアプランナーとして働いています。職を求める方に寄り添って就労につなげる、いわば伴走者役ですね。

仕事をしていて難しいと感じるのは、一人ひとり違う個性のある方とうまくコミュニケーションをとることです。でも、求職者の方に適した環境や、希望の条件が整った職場へのマッチングが功を奏し、就職に結びついたときには大きな喜びを感じます。

たとえば、私と同じ炎症性腸疾患のある求職者の方を担当させていただいたことがありました。サポートしている間は、私にも似た疾患があることはお伝えしなかったのですが、その方の希望に沿った就職先が決まったとき、気持ちを理解できたような気がして、大きな達成感がありました。

就職後に「快適に働けています」「現場で活躍できています」といった言葉をいただけることもあり、そんなときは、「この方と伴走できて良かった」と心の底から思います。

また、私自身の体調がすぐれない日もあります。そんなときは社内チャットで「頭痛がするので、今日は少しセーブして勤務します」などとやりとりができています。本当に辛いときには上長に相談して早めに退社したり、交代してもらったりすることもあり、そんな働き方に理解ある環境にいられることは、とても安心感がありますね。

病気や障がいのない社員、たとえば子育て中の方がお子さんの急な発熱で仕事を中断しなければならない場合にチャットで発信することもあったりと、私だけが特別なのではなく、全員が互いの事情を理解し、カバーし合えているのもGPの良さだと感じます。

入社して社会の現実を目の当たりに。自分が活躍できる余地があることを実感

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病気や障がいに対して理解がある魅力的な人たちが集まる場所、というGPに対する印象は、入社後の今も変わっていません。

むしろ、私のような新入社員の小さな気づきやなにげない発言にも耳を傾けてもらえるだけでなく、「それならこうしてみよう」とスピーディーに実行に移していく点をはじめ、入社してみて感じる長所も多いですね。

また、本社となるシェアオフィス以外にサテライトオフィスでも仕事ができる環境を整えたり、バーチャルオフィスを活用したりするなど、次々に新しい取り組みを実践しているのも、GPらしいところだと思っています。

GPに入社してから学んだことのひとつに、社会の現実を知ることができた点が挙げられます。

というのも、大学が福祉系単科大学だったので、病気や障がいのある人に理解のある学生が多く、参加するイベントなども福祉に関連するものばかりで、集まるのは福祉に関心のある人がほとんどだったんです。私の過ごしてきた学生生活は、みんなが福祉への関心を持つ特別な世界でした。

そのため、社会人になって初めて社会の現実と直面することになったというか……たとえば、障がいなどへの理解の深度は企業によってさまざまです。互いに支え合い、課題解決に向けた取り組みをしているところもあれば、まだまだ偏見があったり就業のノウハウがなかったりと、障がいがある人を雇用することが難しいケースが少なくありません。

でも、そんな現実を見直し、改善するためにできることはまだたくさんありますし、そこで私が活躍できる余地もあると感じていているんです。何より、それを知れたことが、私にとっては大きな気づきだったと思っています。

一人ひとりにとことん寄り添うことが、自分自身の成長につながる

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仕事をする上で私が大切にしていることは、「求職者の方一人ひとりにどこまで親身になって寄り添えるか」です。人生と仕事は重なりあう部分も多いので、GPを訪れてくださる方それぞれの人生を尊重することが欠かせません。

そのためにまずは、みなさんの声にじっと耳を傾けることを心がけています。その上で、どんなお話もしっかりと受け止め、足並みを揃えながら共に歩んでいければと思っています。

中にはGPでは求職者の方のお力になれないケースもあるのですが、そんなときも可能な限りの情報提供をするなど、精一杯おこたえしていきたいですね。

経験が浅いとはいえ、求職者の方にとって、私は常に就活の頼れるパートナーでなければなりません。今後はまず、キャリアプランナーとしての引き出しを増やし、求職者の方に安心を与えられる存在になりたいです。

将来的には、今の社会にはないサービスや仕組みを生み出すことにも挑戦してみたいですね。まったくのゼロから新しいものを生み出すことや、既存のサービスから新しい施策を作ってみたい──GPにいるからこそ、それが実現できると感じています。

そのためにも、今後は折衝力を身に付け、その上で新たな気づきや自身のアイデアなどを積極的に発信していきたいです。

それがきっかけで、私の意見に賛同してくれる人も出てくるかもしれませんし、新しいビジネスが生まれる可能性もあると思っています。リモートワークが浸透しつつある一方でコミュニケーションが不足しがちな今は、とくに意識的に発信していきたいですね。

キャリアプランナーとして一人前になるだけでなく、発信・企画・提案等挑戦を続け、その先につながるような素養を高めていきたいという気持ちもあります。そうやって自分の幅をどんどん広げながら成長していきたいです。