異動を機に製販一体の取り組みがスタート。新ビジネス領域の開拓にも尽力
現在、Consumer Products&Service事業本部 CPG事業部でシニアマネージャーを務める進士。2021年4月にシニアマネージャーに昇格するとともに現部署に異動し、2022年6月現在は、ビジネスプロデューサーとして主に大手食品メーカーを担当しています。
進士 「高校時代からアメリカンフットボールに打ち込んでいた私は、通常業務を行いつつ実業団選手として2005年に入社しました。最初に配属されたのは小売サービスを担当する部署。アパレルの大手企業を10年ほど担当し、2013年にアメフトの選手を引退してからは営業職としての仕事に専念しています。
2015年には運輸業を担当する部署に異動して東日本エリアの大手鉄道企業を受け持ち、その中で2019年にマネージャーに昇格しました。2021年に現部署に異動してからは、食品大手企業相手にビジネスプロデュースを行うかたわら、同じタイミングで異動した事業部長の補佐役として、マネジメント方法の検討や事業部メンバーへの情報発信なども行っています」
それと並行して、研修ベンダーが提供するAGM(アカウントゼネラルマネージャー)研修も受講している進士。その内容をアカウントプランに落とし込んで、お客様のもとで実用に移すなど、新しいビジネス領域の開拓にも携わっています。
会社と現場が足並みを揃えなければ、社員のエンゲージメントは上がらない
2021年4月からは、社員のエンゲージメントを高める取り組みであるESWG(Employee Satisfaction Working Group)に、幹部社員のひとりとして参加している進士。「製販一体の組織の中でシナジーを創出すること」をテーマとしたチームの一員として、活躍しています。
進士 「富士通は2〜3年前から大規模な変革を進めていて、組織もそれに合わせて大きく変わり始めています。中でも最も大きな変化のひとつが、従来の『営業』としての役割を超え、真のビジネスパートナーとなることを目指し、『ビジネスプロデューサー』と職種を改めたこと。またビジネスプロデューサーとSEの組織が一体化されたことです。
製販一体へと大きく組織が変わったため、会社の方向性と組織のミッション、そして現場の運用がしっかりと歩調を合わせていかなければ、メンバーの気持ちは離れていってしまいます。そうならないためにも、ESWGの活動はとても重要だと感じました」
WGの活動は基本的に1年間という期限付き。進士が携わったESWGは、3つのフェーズで活動してきました。
進士 「製販一体の組織にすることで、会社が何を目指そうとしているのか、何が正解なのか、何をしていいのかが最初はわからない状態でした。そこで、まずはWGのメンバー内で意見を出し合い、目指す姿が何なのか、そこに向けての課題は何なのかを洗い出していきました」
進士らが次に取り掛かったのは、そこで挙がった課題や重要だと感じられることに対して、実際に打ち出す施策を検討すること。本業のかたわらでの作業ということもあり、具体的に施策を精査し、実行に移していくという段階には到達できませんでしたが、相応の成果があったと振り返ります。
進士 「ESWGの他のチームが企画したタウンホールミーティングで、『製販一体』がテーマに挙がったことがありました。本部長と社員がインタラクティブなセッションを行ったのですが、トップもまた『探りながらやっていくしかない』と話していて。現場を含む全員で、まずは『目指すべき姿』から考えていかなければならないと感じられたことが、いちばんの収穫だったように思います」
1年間の活動の締めくくりとして行ったのが、現状を可視化して来年度の提言として形にすること。そのために、進士らが実施したのが、所属する本部メンバーに向けた「Fujitsu VOICE」(以下、VOICE)を使ったアンケートでした。
「VOICE」の活用で明確に浮かび上がった、社員一人ひとりの声
現状を可視化するための手段として「VOICE」を選んだのは、定型的なアンケートだけでなく、自由なコメントもしっかりと拾い上げたいと考えたからだという進士。
進士 「最近は社内でも『VOICE』を使ったアンケートがたくさん実施されています。また、お客様から『顧客の意見や声を分析したい』という引き合いがあったときに、『VOICE』で採用しているサーベイツールを紹介したこともあって、ツールへの信頼もありました。加えて、せっかくなら最新のツールを使ってみようという思いもあり、『VOICE』を活用することになったんです」
「VOICE」を使ったアンケートでは、製販一体について、「どのような効果や課題を感じているか」「どのような施策を打っているか」「今後どのようになっていくべきだと思うか」といった問いを投げかけたという進士。また、回答者の属性に関する質問も丁寧に行い、どのような立場の人がどう感じているのかを明確に分析できるようにしました。
進士 「アンケート結果が結構おもしろくて。なんとなく思っていた、感じていたことが、実際に可視化された感覚でした。たとえば、若手には『組織が製販一体になってもやっている業務は変わらないので、あまり実感がない』という傾向が見られました。一方で、製販一体に責任を持っているグループ長以上のメンバーからは、『効果と課題を両方強く感じている』という声が。『やはりそうだったか』という確信を得ることができました」
また、製販一体の取り組みによる効果と課題も明らかに。
進士 「皆が一様に効果を感じているのは、コミュニケーション面での変化。それぞれが別の組織だったときは、あえてミーティングの機会を設定しない限り、コミュニケーションがありませんでした。ところが、同じグループになってからは、グループ会などで定期的にコミュニケーションを取る機会ができ、意思疎通がしやすくなったと感じている人が多かったんです。
『製販一体となることで、キャリアの見通しに柔軟性が生まれたのでは?』という思いも私たちにはありましたが、アンケートの結果では、『自分のキャリアプランに影響がない』と回答した人が大多数。また、『販売と開発のふたつのKPIを今後どのように管理していくべきか』といった課題も挙がるなど、想像以上の反響がありました」
継続的にチャレンジする気持ちこそが、変革への道しるべ
「VOICE」を活用した調査結果から、次年度に向けて、進士らは次のふたつの提言を示しました。
進士 「ひとつは、組織や個人で取り組んでいる改善やその成功事例を全体に共有し、横展開できる仕組みの構築が必要だということです。皆それぞれがいろいろな改善にチャレンジしていますが、それが共有されていないことが大きな課題だと考えました。
もうひとつは、製販一体の取り組みを浸透させるためには、継続的なアプローチが欠かせないということ。とくに、実感として『コミュニケーション以外に変わったことはない』という回答が若手に多かったので、それ以外の面でもシナジーを出せるように手を打っていかなければ、変革が各社員にとって『自分事』ではなくなっていきます。このことは、社員のエンゲージメントにダイレクトに関わってくる問題だと考えています」
今回、「VOICE」を活用することで、数字だけでなく定性面もしっかりと見ることができたという進士。「VOICE」の利用価値について、次のように話します。
進士 「階層構造を持たせて質問を組み立てていく機能や、分析結果をうまく見せられるダッシュボードなど、シンプルに使いやすいというのが率直な感想です。アンケートを通じて現場の声を一つひとつ拾い上げながら、質問を何層にも掘り下げて課題の解像度を高め、施策に結びつけていこうとするときには、『VOICE』の本領が大いに発揮されると感じます」
製販一体に限らず、富士通の変革はまだまだ始まったばかり。「VOICE」などのDXフレームワークを効果的に活用しながら、継続してチャレンジしていくことが必要だと進士は考えています。
進士 「世の中は急速に変化し、我々が得意としてきたSI中心のビジネスの領域がどんどんシュリンクしていく中で、会社も変化を迫られています。製販一体をはじめとする変革の取り組みはすぐに成果を得られるものでも、明確な答えがあるものでもありません。しかし、今こそ会社が目指す姿をきちんと腹落ちさせながら、皆が一丸となってチャレンジし、ビジネス領域を広げていくことが必要だと思っています」
