過去の経験からDXに着眼。早い段階でFUJITRA Crewとして参加
PFUのIT統括部の一員として、社員の働く環境、効率性を高めるための支援を行っている岸本。2022年3月現在は、社内ドキュメントマネジメントシステムの開発およびメンテナンスに携わり、システムのバージョンアップ開発を担当するかたわら、チームリーダーとしてメンバーを束ねる忙しい日々を送っています。
かつてシリコンバレーに渡り、スキャナドライバ開発を手がけていたという岸本は、そのころすでにDX時代が到来する兆しを感じていたと話します。
岸本 「スキャナドライバの開発現場では、ハードウェアの変化と顧客の変化、その両方が見えていました。企業向けのドキュメントスキャナは、お客様のビジネスで使用される様々な書類をデジタル化するツール。社会がどんどんデジタル化しつつあることを、肌身で感じていたんです。ですから、『この後にはDXの時代がくる』と半ば確信のようなものがありました」
そんな岸本がIT統括部に異動となったころ、「フジトラ」が本格的にスタートを切ります。もとよりDXに関心が高く、DXにからむプロジェクトへの参加を切望していた岸本にとって、まさに絶好のタイミング。DXを進める側の立場を経験したいとの気持ちから、「FUJITRA Crew(フジトラ クルー)」 となることを決めました。
岸本 「正直、その段階ではここまで長くFUJITRA Crewを務めることになるとは考えていませんでした。しかし、実際に参画してみるとメンバーの顔ぶれがとても多彩で楽しいし、いろいろと勉強にもなる。過去の経験から、『活気あるチームで作り上げたソフトウェアやアイデアは絶対に世の中に浸透していく』と感じていたので、フジトラでも同様のことが起こるだろうと考えました」
そうやって岸本はFUJITRA Crewの一員として、徐々にその活動にのめり込むようになっていったのです。
小さな一歩を踏み出すだけで、自分を取り巻く環境が劇的に変わっていく
FUJITRA Crewとして岸本が最初に関与したのは、全社DXオンラインイベント「FUJITRA Festival(フジトラ フェスティバル)」での画面投影。そして、イベント後に「VOICE(お客様・従業員の声を収集・分析するDX 推進プログラム)」を通して集めたFestival参加者の声を分析することでした。
岸本 「プロジェクト発足当初は、当然のことながら、FUJITRA Crewの数が少なかったんです。何をするにも人手が足りませんでした。ですから、その後、請われる形で、Festival以外の活動にも参加するようになっていったんです」
立ち上げ当時のフジトラが抱えていた課題は、プロジェクトに対する社内の認知度が低いこと。しかし、フジトラへの参加呼びかけを行うことで、徐々に解消されていったといいます。
岸本 「会社やグループをより良いものとしたい。そんな気持ちを持った人は社内にたくさんいます。フジトラはそのための活動であり、手を挙げさえすれば誰でも気軽に参加できるのが魅力です。そのことを地道に発信し続けたことが、少しずつ実を結んでいったのではないでしょうか。
中には、『グループ中央が盛り上がっているだけなのでは』とシニカルに捉えている人もいたようですが、実際はというと、私をはじめ地方から参加している人間も多いんです。その実態をもっと広く伝えていくべきだと感じますね。
フジトラにはフルコミットする必要はありませんし、勤務している地域が問われることもありません。そうしたことが知られるにつれ、段階的にFUJITRA Crewが増えて、それにともなって活動の楽しさもいっそう増してきた感があります」
FUJITRA Crewの人数が増えると、おのずとFUJITRA Festivalなどのイベントが活性化する。すると、そこから得られるさまざまなフィードバックが新しいアイデアにつながって、さらにイベントが盛り上がる……。そんな好循環が醸成されるようになっていったのです。
良いものは、必ず広がる。仕事にもフジトラにも、信念を持って挑む
2022年3月時点で、岸本はFUJITRA Festival、FUJITRA Cafe(フジトラ カフェ)の企画・運営、VOICEでのデータ分析と3つの活動に携わっています。
岸本 「FUJITRA FestivalとFUJITRA Cafeの活動は比較的近い関係にあって、どちらも社内の発表事項を説明したり、部署の現状報告などを行ったりするものです。FUJITRA CafeはFestivalの簡易版といった感じで、毎週水曜のランチタイムにオープンな形で実施しています。
どちらも開催されるたびに、参加者からのコメントやアンケートといった形でさまざまなフィードバックがありますから、それをVOICEで分析、次のステップへと進めていくのが私の役割のひとつです」
フジトラの活動は、チームで行うのが基本。メンバー全員が活動に前向きなため、物事が進行するスピードはとても速いといいます。
岸本 「FUJITRA Crewは、『もっとこの会社を、グループを良くしたい』という想いを持って手を挙げた人たちですから、おしなべて意識が高いし積極性もあります。アイデアもあちこちからたくさん出てきて、それが着実に実現していくんです。活気がチーム全体にあふれている……。そんなところが魅力だと思います」
また、岸本が最近とくに感じているというのが、フジトラのような全社的なプロジェクトとデジタル技術の相性の良さです。
岸本 「デジタル技術を駆使すれば、部門横断的なプロジェクトがとても推進しやすいんです。オンラインで発信を行うと、部署、地域を問わず、グループ内の隅々にまで情報を届けることができます。すると、たくさんの社員がそれを拾ってくれて、すごい数のフィードバックがあるんです。私が開発に関わったスキャナドライバのように、良いものを作ればたちまち世界中に広がり、使われるようになります。それと同様に、フジトラの活動が目に見える成果となってあらわれれば、同様の活動が社外にも広がっていくかもしれません」
そんなフジトラの活動に対して、周囲からは好意的な反応をもらうことが多いといいます。
岸本 「FUJITRA Festivalで登壇したことがあったんですが、何人かの方から『頑張ってますね』と声をかけていただきました。もしかしたらネガティブな反応があるかもと思っていたんですが、応援してもらっていると感じますね」
大きな変革を実現するためには、まずは自分自身が変化することが大切
イベント開催時には、Crewが盛んに意見を出し合い、ギリギリまで内容を練り、当日もそれぞれが持ち味を発揮して最善を尽くしているという岸本。FUJITRA Crewになってから、自分自身に大きな変化があったといいます。
岸本 「フジトラの行動特性として、自分から手を挙げることが大切だと感じています。指示されたことを行うのではなく、自分から仕事に向かっていくというか。そうすることで、普段なら会うことのない人と出会えたり、新しい知識を学ぶ機会に巡り合えます。フジトラで得た知識や経験は本業でも生かせることが多く、業務のやり方自体も変わったような気がしますね」
また、リモートが主流になってきた今の時代、とりわけ社員間のコミュニケーションに気をつかっていると岸本はいいます。コミュニケーションに滞りがあると感じたときは、雑談チャットを作って互いの状況を知るよう仕掛けるなど、チームのパフォーマンス向上にも尽力してきました。
岸本 「フジトラで使っているツールを取り入れてみたりもしています。でも、ツールだけだと、うまく浸透しないんですね。考え方も含めたプログラム全体として取り入れるのが大切だなと感じています。また普段の業務においても、フジトラと同様、集合知を得ながら物事を進めていくよう心がけています」
「DXを成功へと導くためには、まずオンラインで心理的安全性が確保され、誰もが挑戦しやすい場があるところで、多様な取り組みを実践していくことが大切」——これまでCrewとして活動してきて、そう実感したという岸本。フジトラのことをもっと多くの社員たちに知ってもらい、参画してほしいといいます。
岸本 「『すごく難しいことをしないといけないのでは?』『任されたことをうまくできなかったらどうしよう』……。ITリテラシーの低さなどを理由に参加をためらっている人も多いと思います。でも実際のところ、参加に際して越えるハードルがあるとすれば、気持ちのハードルだけ。少しでも何かを良くしたい、勉強したいと思ったら、迷わず参加してほしいですね」
今後、ますますフジトラを活性化させていきたいと話す岸本。「どこかで、誰かがやっているプロジェクト」で終わらせないためには、岸本のように、グループ企業を含む13万人の社員が「全員参加」することが欠かせません。富士通が、そしてこの日本という国が、誰ひとり取りこぼすことのなく変革の道を進むために。岸本の挑戦は続きます。
