誠実さと妥協なき姿勢で、万博プロジェクトに挑む
CI事業部でエンジニア兼マネージャーを務める𠮷田。現在は大阪・関西万博のプロジェクトに参加し、プロジェクトマネージャー(以下、PM)としてシステム開発をリードしています。
「万博で働くスタッフの方々が使用するアプリケーションの開発を進めています。お客様の要望にスピーディかつ的確に応えられるシステムの構築をめざしています。
開発を進める中で難しさを感じるのは、関係者の数が非常に多く、それぞれの立場に応じた機能やニーズを把握することです。仮に、ご要望の実現が難しい場合でも、どこまで可能なのか、お互いに協力できる部分はないかを模索しながら、最善の提案をすることが大切だと考えています」
PMとして全体を把握しながら、必要に応じて技術的な作業も担う𠮷田。スピードと品質をどう両立させるかが、この仕事の醍醐味だと語ります。
「どれだけ手際よく進められたとしても、品質が伴わなければ意味がありません。単にお客様の要望をかたちにするだけでなく、いかにそれを超える提案ができるかがエンジニアとしての腕の見せ所です。
たとえば、ボタンの押し間違いといったミスを、“人間の特性”という観点から捉え、その解決策や仕組みを考えるところに、やりがいを感じています」
𠮷田が仕事をする上で大切にしているのは、「誠実さ」と「妥協しない姿勢」。その一貫したスタンスが、自身の成長を支えてきました。
「聞かれたことには正直に答え、現状を率直に伝えることを常に心がけています。そうした日々の積み重ねが信頼関係を築き、よりよいコミュニケーションにつながると考えているからです。
また、自分でできるところまでやり抜くことも意識しています。たとえば、1日の終わりには、自分だけでなくチーム全体の作業を振り返り、改善点を見つけて次につなげるようにしてきました。
この習慣が身についたのは、“改善意欲なしに目標にはたどり着けない”ということを大学院時代に強く実感した経験があったからこそです。あの時の経験と学びが、今の自分を支えてくれています」
機械工学からロボット研究をへて、フレクトへ。理論×実践を貫いた挑戦の道のり
徹底的に物事を追求する𠮷田の性格が培われたのは幼少期のこと。幼いころから、興味を持ったことに没頭し、とことん突き詰める性格でした。
「小さいころは内気なタイプで、家の中で組み立てブロックに夢中になっていた記憶があります。パソコンに触れるのも好きで、インターネットでさまざまな情報を探して楽しんでいました」
そんな𠮷田に転機が訪れたのは、小学生のときです。
「両親に連れられて、愛知万博を訪れました。ロボットが活躍する様子を目の当たりにし、とても感動したのを覚えています。この体験が、後の進路に大きな影響を与えました」
大学に進学した𠮷田は、3年次から機械工学科に進み、本格的に機械工学を学び始めます。
「学部から修士課程にかけて、金属を砥石で削る際に出る削りかすを集めて観察し、砥石の摩耗状態を予測する工作機械の研究に取り組みました。
削りかすを集める装置や計測装置を自作し、実際の工場で実験を行ったこともあります。企業との共同研究では、経営者の前で成果を発表する貴重な経験にも恵まれました」
その後、𠮷田が選択したのは、長年の夢だったロボット研究の道。博士課程に進学し、モジュラーロボットの研究に取り組みました。
「映画『ベイマックス』に出てくるメガボットのように、小さなユニットが集まって自在に変形する技術の実用化に向けて検討を重ねました。
従来の工場では、大型の機械が整然と並ぶのが一般的です。この技術を応用して機械を柔軟に配置できるようにすることで、複数の異なる製品を同時に製造できる新しい工場のコンセプトを提案しました。 思い描いていたのは、自動車のパーツと飛行機のパーツを同時に製造するような、そんな未来の工場の姿です」
ポスドクとして半年間研究に従事した後、𠮷田は就職を選びます。主体的に仕事ができる環境を求め、たどり着いたのがフレクトでした。
「大学院時代にハード面について研究をしたため、次はソフトウェアに興味を持ち、挑戦したいと考えていました。リアルタイムに車両の位置情報を確認・共有できるサービスである『Cariot』を通じて、フレクトの存在を知りました。フレクトの仕事内容や環境について調べる中で、入社してすぐに第一線で活躍できる環境に強く惹かれました」
面接では、学生時代の研究内容について深い議論が交わされる場面もありました。𠮷田が入社を決断するまでに、それほど時間はかかりませんでした。
「技術を本当に大切にしている会社だと感じました。分野が異なる中でも、研究の目的や背景まで深く掘り下げて尋ねられ、想定外の観点からの質問をいただき、感動しました。実装可能性について建設的な議論をする中で、優秀な人材が集まる会社だと確信し、入社を決めました」
失敗を恐れず、次の一手を。PMとして直面した壁と学び
入社後、グループでのビジネス研修と技術研修を中心に学びを深めた𠮷田。当時の印象をこう振り返ります。
「同期は真面目で能力が高い人ばかり。与えられた課題を素早くこなし、常に一歩先を考える姿勢が際立っていました。また、早く終わった人がほかのメンバーをサポートするなど、チームとして働くことに積極的な人も多かった印象です。
バックグラウンドはさまざまで、情報系出身の人もいれば、プログラミングにまったく触れたことがない人もいます。生物学、宇宙工学、数学など、さまざまな分野で熱心に研究をしていた人が多く、自分と同じように博士課程まで進んだ人も10名ほどいるなど、人材の多様さに驚きました」
研修終了後、大阪・関西万博のプロジェクトに入った𠮷田は、数ヶ月後にはPLを経験し、入社1年目のうちにPMを担当することになります。
「早くから責任ある役割を任されたのは、研修の段階からPMに挑戦したいという希望を伝えていたからだと思います。偶然ではありますが、子どものころに刺激を受けた万博のプロジェクトに携われることも感慨深かったです」
自身の希望を叶え、PMを担うことになった𠮷田。しかし、その過程では大きな壁にも直面しました。
「問題が起こるたびに振り返り、解消しているはずなのに、新たな問題が次々と発生し、減るどころか積み重なっていく──そんな状況を経験しました。自分ではきちんとこなしているつもりでしたが、外から俯瞰すると何もできていないことに気づかされ、そのギャップに落ち込みました」
窮地の中で支えとなったのが、部長の存在でした。この経験を通じて、𠮷田は多くを学んだと言います。
「プロジェクトの細部にとらわれていた私に対し、幹となる本質を見極めるよう助言し、問題点をわかりやすく見える化してくれました。
そのおかげで、『コントロールできないこともある』と受け入れられるようになり、失敗しないことより、失敗後のリカバリーが重要だと考えられるようになりました。自分一人で考えるだけでなく、先輩や上司に相談しながら、何が問題なのか、何ができるかを模索する姿勢の大切さに気づくことができたと思います」
PMとして、さらなる高みへ。組織文化を変革し、リードする存在に
𠮷田が急成長を遂げられたのは、充実した職場環境があるからこそ。フレクトで働く魅力について次のように話します。
「挑戦の機会が豊富にあり、困ったときにすぐ相談できる先輩がいることが大きな魅力です。
書籍購入支援制度にも助けられてきました。技術書は高価なので、自己負担だと購入をためらいがちですが、毎月1万円を会社が負担してくれるおかげで、必要な書籍を積極的に購入できています。資格取得支援制度も、とてもありがたいです。受験費用の補助や合格時の報奨金が、学習のモチベーションにつながっています。これまでに、Salesforce関連の資格を4つ取得しました」
また、働き方の自由度にも魅力を感じていると話します。
「それぞれの考え方やライフスタイルに応じて、リモート・出勤を柔軟に選べる点もフレクトの特徴です。私自身は、何かあったときに上司に相談がしやすいことと、また、周囲が頑張っている姿に刺激を受けやすいタイプなので、出社を好んで選択しています」
入社2年目となり、𠮷田は後輩を迎える立場に。先輩社員の視点から、こんなメッセージを送ります。
「与えられた仕事をただこなすのではなく、『なぜその作業が必要なのか』『より良いやり方はないか』を考えられる人材が活躍しています。自分で考え、考え抜ける人が向いている職場です。
また、成果物をアウトプットできる能力も重要です。考えを言語化して上司や同僚に伝えたり、資料にまとめたりできる人、たとえば大学院生であれば、研究の目的や意義を自分の言葉で表現でき、具体的なエピソードを語れる人が求められていると思います」
現在はプロジェクトの完遂に向けて邁進する𠮷田。その先に、描いているビジョンがあります。
「現在担当しているプロジェクトを無事に完遂することが目下のゴールですが、将来的にはPMとしてプロジェクトを自ら立ち上げられるようになりたいと考えています。
また、自分の考えを社内に文化として定着させることにも興味があります。とくに関心を持っているのは、ソフトウェアの品質向上やエンジニアのミス防止策です。どんな方法論を作ればミスなく品質を担保できるのか、言語化・システム化していきたいです。
技術はツールでしかなく、大切なのは、それを使う“人間”の観点で物事を考えること。何がベストプラクティスなのかを考え、探りながら、さまざまな手法を生み出せればと思っています」
変革を模索する若きPMが見つめるのは、進化し続ける未来。誠実さと探究心を武器に、これまでにない価値を生み出す𠮷田の新たな挑戦が、ここから始まります。
※ 記載内容は2025年2月時点のものです
