大学院での研究過程でプログラミングに興味をもち、ソフトウェア開発の世界へ
大学ではナノバイオ工学研究室に所属していた伊藤。研究のおもしろさに導かれるように大学院に進学しました。
伊藤 「大学院では応用物理学を専攻し、グラフェンの物性研究に携わりました。私が通っていた工学部応用物理学科では、4年生になってから研究室に配属されるため、年度末にかけて卒論を執筆することを考えると、実質的に研究できるのは10カ月足らず。3年生までと違い、研究室では自分で考えながら新しいことに取り組むことができます。それが自分の性に合っていて、もう少し研究を続けたいと考え大学院に進学しました」
修士課程卒業後は就職する道を選んだ伊藤。研究過程でプログラミングに触れたことがきっかけで、ソフトウェア開発に興味をもつようになったといいます。
伊藤 「電子顕微鏡で撮影した画像からデータを抽出する際、プログラムがあると格段に効率よく処理することができます。初めのうちはやむをえずでしたが、プログラミングをするうちに楽しくなり、新しいアプリケーションをつくっていろいろな作業を簡便化するような仕事をしてみたいと思うようになりました」
ソフトウェア開発ができることを大前提に就職活動を始めるにあたり、伊藤が軸にしていたことは三つあったようです。
伊藤 「一つ目は、上流工程から下流工程まで一気通貫で開発に関われること。要件定義からテストまで、すべての工程に関わりたいと思っていました。
二つ目が、クラウド・機械学習・VRのいずれかの領域に関われること。中でも、いちばん興味があったのがクラウドでした。
三つ目が、風通しの良い社風であること。柔軟に新しいものを取り入れることができる企業文化である環境を求めていました」
そんな伊藤にとってフレクトへの入社の決め手となったのは、人。三つの条件が合致した会社の中でも、「一緒に働きたい」と思える社員と出会ったことが背中を押しました。
伊藤 「面談する中で、考え方や価値観が自分と似通っている人が多く、この人たちとなら一緒に長く働いていけそうだと感じました。思い返せば、研究室を選ぶときも、研究内容よりも教授の人柄で選んでいました。 “何をするか”だけではなく、“誰とするか”も大切だったんです」
入社1年目で複数案件に参加。多様な技術を駆使し修得したエンジニアとしての基礎体力
フレクトでは新卒社員に対して、入社から3カ月にわたり技術研修とビジネス研修を実施しています。
伊藤 「技術研修は、Javaを使ったプログラミング、データベースを使ったクエリ操作、Java Servletを使ったWebアプリケーションの作成という三つの段階で行われました。それぞれレビュワーとコミュニケーションを取りながら課題をこなしていくかたちです。ビジネス研修では、社会人としての心構えや考え方、ビジネスマナーやコミュニケーション、プレゼンテーションなどを学びました。
研修終了後は、Webアプリケーションのリリース後対応を担当した伊藤。それまで経験がなく苦労はあったものの、開発エンジニアとしての基本動作を学ぶことができたと振り返ります。
伊藤 「Gitを使った共同開発自体が初めてだったので、最初は環境構築の段階で戸惑いました。git commitの使い方を一つひとつ覚えるところから始まりました。リリース後対応自体は表示文言の修正やクエリの書き換えなど簡単なものでしたが、不具合を修正する際には、お客様に対して方針や説明が必要です。そのプロセスについても学ぶことができました。この開発に関わったことで、基本的な開発手法や手順が理解できたと思っています。とくにチームによる開発の進め方やコミュニケーションの取り方が身についたことは大きな収穫でした」
リモートによる作業が基本ですが、メンバー間のやりとりに不安はなかったといいます。
伊藤 「Slackを中心に、話したほうが早いケースや雑談も交えたいときなど、必要に応じてZoomやハドルミーティングによるコミュニケーションを図りました。対面でないことのデメリットはとくに感じませんでした」
その後、建設企業の自動運転管制システムのWebアプリケーション開発に関わった伊藤。3D描画の作成を主に担当しました。
伊藤 「車両の自動運転システム開発に携わりました。センサーを取り付けた車両から送られてくる情報が地形データを更新。アプリケーション内に蓄積されたデータをもとに、前進や後退などのタスクを制御するためのプログラムです。
Babylon.jsというライブラリを使って走行経路を3次元で描写するところを一部担当したのですが、開発よりもむしろテスト段階で苦労しました。想定とは違う走行経路が作成された場合、地形データがあまりに複雑なため、経路生成のロジックを手作業で計算しながら一つひとつ見直していく必要があったからです。とはいえ、アプリケーション開発において3D描画に関われる機会はそうありません。新しいことずくめのおもしろいプロジェクトに参加することができたと思っています」
同案件では座標計算をする場面が多かったと話す伊藤。学生時代に培った数学の知識が活きたといいます。
伊藤 「数学の知識を持っていたことが、私がこの案件にアサインされた理由のひとつと聞いています。実際、行列やベクトルなど、数学の知識を久しぶりに使いました。得意なことを活かせたことも楽しかったです」
3年目でテストリーダーに。新しいことに挑戦するたびに感じる自身の可能性の拡張
2022年9月現在、テストリーダーとしてSalesforceを使った既存のWebアプリケーションの改修とiOS/Androidへの対応を担当しています。
伊藤 「本案件には2021年10月から取り組んでいて、現在はユーザー受け入れテストを実施している段階です。最終的な局面を迎えようとしています」
Laravel、Spring、React、そしてBabylon.jsと、これまで多様なフレームワークやライブラリを使いこなしながら複数の案件に貢献してきた伊藤。新たな挑戦に前向きな気持ちで取り組めていると言います。
伊藤 「プログラミング言語も、使っているライブラリもクラウドも、それぞれ違っていてどれも楽しいと感じています。もちろん、修得する苦労はありますが、新しいことをするたびに自分がやれることが広がる感覚があります」
そんな伊藤が仕事をしていてやりがいを感じるのは、不具合対応が想定通りに完了できたとき。
伊藤 「初めに調査があり、どう対応すべきかを検討して対応方針を決定し、所要時間を見積もった上で作業に入ります。思ったより遅かったときはもちろん、早く終わったとしても、それは見積りが甘かったということ。予定通りに対応が完了できたときは、見積想定内だったことに達成感を覚えます。仮説を検証する大学の研究と同じモチベーションかもしれません」
学生時代と比べて何もかもが変わったと話す伊藤。とりわけ、チーム単位で活動する機会が増えたことが成長につながっていると言います。
伊藤 「大学での研究は、教授と議論することはあっても、基本的にはひとりで進められる作業です。ところが、今は何をするにも周囲との接点があり、円滑にやりとりすることが重視される環境にあります。情報を伝える技術など、コミュニケーション面で成長したと思っています」
先輩社員がロールモデル。プロジェクトを先導できるプロフェッショナルを目指して
2022年で入社3年目を迎えた伊藤。エンジニアとしてフレクトに魅力を感じているのは、新しい技術に取り組める機会が多いこと。
伊藤 「これまで参加した三つのプロジェクトでは、すべて違う技術を使用してきました。私だけがたまたまそうだったわけではなく、フレクトでは会社全体の方針として、新しい技術を積極的に取り入れていこうとしています。この先も長く新しいことに挑戦できる環境があることは、エンジニアにとって魅力的です」
挑戦できる環境があるということは、変わることへの覚悟が必要だということ。フレクトは、変化に対して柔軟に対応できる人に向いていると伊藤は話します。
伊藤 「フレクトは、今も成長を続けている会社です。組織自体もそうですし、メンバーの編成など働く環境がよく変わる傾向があります。挑戦することを恐れず、変化を感じながら仕事をしたい人に合っていると思います」
そんな伊藤が目指す今の目標は、頼り甲斐のある先輩たちのような存在になること。
伊藤 「プロジェクトを先導し成功へと導いていけるような人になりたいと思っています。お手本にしているのは、入社1年目にお世話になったメンターの先輩たちです。『あの人がいるなら安心』と思ってもらえるような、プロフェッショナルと呼べる存在を目指しています」
入社して間もないころから裁量権を与えられ、難度の高い案件に果敢に取り組んできた伊藤。そのたびに新たな技術を身につけ、自身の可能性を拡張させてきました。持ち前の研究者気質を武器として、これからも挑戦を続けます。
