事業を創るのは「人」。拡大期だからこそ、自ら魅力を伝え、最高のチームを創る
エンタープライズ・アプリケーション & SaaS(EAS)事業部 SAPプラクティスのリード、そして執行役員として、永塚はDXCにおけるSAP事業全体の管理と戦略策定を担っています。中でも注力としているのは、営業面におけるSAP社との連携強化、DXCグループ内での海外連携、そして採用です。
「私は、SAPプラクティスの事業で一番大事なのは採用だと思っています。『鶏が先か、卵が先か』という話かもしれませんが、『案件が先か、デリバリーする人材が先か』と問われれば、絶対に人材が先です。人がいなければ案件は生まれませんから。まずは人を採用し、チームを作っていくことが重要だと考えています。
SAP業界全体が人材を求めている今だからこそ、私は面接を『候補者を評価する場』ではなく、『私自身の言葉でDXCの魅力をお伝えする場』だと捉えています。一人ひとりに合わせた活躍の道を提示し『この会社で働きたい』と心から思っていただくことが私の役目です」
永塚が率いるチームは多様性に富んでいます。約30人のメンバーのうち、約3分の1が外国籍という国際色の豊かさに加え、20〜30代の若手から50〜60代のベテランまで混在。さまざまなバックグラウンドを持つチームの根底に流れているのは、DXCに深く根付いた「人が良いカルチャー」だと永塚は語ります。
「相手に敬意を払い、誠実なコミュニケーションを心がける人が多いんです。このカルチャーがさらに良い人材を呼び、採用時にもこの社風に合う人を探しています。そうして新しく加わった仲間も自然となじんでいくのを感じますね」
そんな永塚が、仕事をする上で最も大切にしている価値観。それは、相手の「Interest(興味・真意)」を理解するために思索を重ねることだと言います。
「お客様が何かを尋ねてきた時、この方はなぜこの質問をするのだろう?と考えるんです。ある本によると、人は1,000考えたうち、言葉にできるのは100、相手に伝わるのはわずか10だと言います。だからこそ、自分から相手の真意を気にかけ、コミュニケーションを通じて答えを見つけ出そうと努めています。
採用面接においても、限られた時間の中で候補者の仕事に対する本音を引き出し、私たちの思いを可能な限り伝えて、DXCで働きたいと感じていただけるように努めています」
「国に貢献したい」想いを胸に、大手SIerから日本法人トップ、さらなる高みへ
20年以上にわたる永塚のキャリアの根幹には、ある哲学が存在します。それは、大学受験のため浪人生活を送っていた時に芽生えた「この国に貢献できる生き方や働き方をしたい」という想いでした。
「『竜馬がゆく』や『坂の上の雲』など、司馬 遼太郎の歴史小説を読んで、将来を信じて突き進んだ幕末や明治の人たちの姿と、当時の自分の状況が重なったんです。
命を懸けてこの国を守ろうとしてくれた人たちのおかげで、今の私たちがいる。ならば自分もどんな形であれ、この国に貢献したいと。そのために、自分を磨き、成長し続けることを忘れてはいけないと思っています」
その想いを胸に大学で学び、新卒で国内大手SIerに入社した永塚。ERP(エンタープライズリソースプランニング)、SCP(サプライチェーンプランニング) 、BI(ビジネスインテリジェンス)、DWH(データウェアハウス)などのシステム導入、ITガバナンスやプロジェクトマネジメントのコンサルティング活動などに約15年間従事し、自らを鍛え上げました。
「コンサルティングプロジェクトは少数精鋭。パフォーマンスが出なければ『この単価は払えない』と言われるようなシビアな世界でした。とにかくスピーディーにプロジェクトを立ち上げ成果を出すためには、1を聞いて10とは言わないまでも、3~4は理解する必要があります。
おかげで身についた『物事の全体を早くつかむ力』は今の私の武器になっていますし、先ほどの『相手の真意を理解しようと努める』という価値観もここで培ったものです」
その後、社会人大学院でMBAを取得したことを機に、プロジェクトマネジメントだけでなく、より広範囲のマネジメントに挑戦したいと考えた永塚。当時、日本法人を立ち上げたばかりの外資系のソフトウェアベンダーに正社員第1号として入社します。
「2年間地道に実績を重ね、カントリーディレクターに就任しました。そこから約5年かけて日本事業を50人規模の組織へと成長させることができました。
その一方で、法人トップとしての責務を全うするには、もっと高度な視座と課題への対処能力が必要だとも感じていました。しだいに、新たな環境で、より複雑で大規模なマネジメントを学びたいという想いが強まっていきました」
そんな折、お世話になった本社の創業者たちが不慮の事故で亡くなるという、つらい出来事がありました。
「深い悲しみの中でとても悩みましたが、『自分を引き立ててくれた彼らのために、もう少し頑張ろう』と組織を安定させることに注力し、その約1年後、新たなスタートを切ることを決意しました」
「この人たちの下で学び直したい」。ミッションと人に惹かれDXCのSAP事業に挑む
新天地として数々のオファーを受ける中で、永塚がDXCを選んだのには3つの明確な理由がありました。
「1つめは託されたミッションの大きさです。『市場は伸びているが、当社のSAP事業はまだポテンシャルを発揮しきれていない。本気で事業を飛躍させるために、部署を率いるリーダーを探している』という、率直で熱意あるお話でした。その挑戦的な状況がとても魅力的に映ったんです。
2つめは相談できる人の存在です。面接でマネジメントの悩みを打ち明けた時、代表の西川やEAS事業部トップのハンシンが、自身の経験を交えて明確な答えをくれたんです。『そうだよね』と共感してくれるだけでなく、『でも、そうすると今度はこういう問題も起きてくるんだよ』と、さらに先を見据えた話をしてくれて。これまで近くに相談相手がいなかった私にとって、彼らはまさに黒帯クラスの先駆者。この人たちの下で、もう一度マネージャーとして自分を磨き直したいと感じました。
そして3つめは採用への姿勢。面接で採用担当の堀江と話した時、採用や人材に対する考えに感銘を受け、『この人となら優秀な人材を採用できる。採用市場で戦える』と直感したんです。
他の会社からも良い条件のオファーはありましたが、一番成長できるのはDXCだと確信しました」
こうして、SAPプラクティスの改革を見据え、2025年にDXCにジョインした永塚。入社後まず取り組んだのは、ある大手自動車メーカーの大規模案件でした。
「ある案件で、契約のクロージングという最終段階で大きな壁にぶつかりました。お客さまの社内稟議に時間がかかり、契約のタイミングのコントロールが難しい状況でした。
社内からはプレッシャーがかかり、契約後のプロジェクト開始に向けて協力会社のリソースも確保しなければならないという、いわば板挟みの状態で、チームにも緊張感が漂っていました」
リーダーとして直接できることは限られていました。しかし、永塚は冷静にチームを守り、道を指し示します。
「社内外に説明する必要がある時は、私が出ていって防波堤になり、若手の営業担当には『お客様にはこう話すといいよ』と具体的な交渉戦略をアドバイスしました。
また、協力会社にも誠実に向き合い、事情を話した上で、プロジェクトへの参画をどうするかの判断を委ねました。結果、ほとんどのメンバーがチームに残り、困難な状況を共に乗り越えてくれたんです。最終的に、無事に契約締結を完了させることができました」
この経験を通して、社内の雰囲気やキーパーソンの動きなどをつかめたと語る永塚。さらに、今後のSAP事業の戦略を描く上での大きなヒントにもなりました。
選択と集中で「この領域ならDXC」と選ばれる、唯一無二のポジションを築きたい
今後のDXCのSAP事業について、永塚は3つの具体的な事業戦略を掲げています。
「日本のSAP市場において、『この領域ならDXCだよね』と言われるような、独自のポジションを築きたいと思っています。
そのための私たちにとって大きな一歩となる戦略の1つが、SAPに関連する日本では初めてのプロジェクトです。まだ公にはできないのですが、SAP社と密に連携を取りながら進めており、もう少しでみなさんにお話しできる予定です。
2つめは、自動車業界をはじめとする製造業界向けの補給部品領域です。国内市場が成熟する中で各社が注力している事業ですが、SAPで実現している企業はまだ多くありません。これまでの成功事例から得た知見をもとに、DXC独自のソリューションを確立し、同様の課題を抱えるお客様にも価値を提供していきます。
そして3つめが、もともとのDXCの強みであるAMO(アプリケーションマネジメントアウトソーシング)などのマネージドサービス。フィリピンやインドにあるグローバルな拠点を活用することで、国内の人材不足という課題に対応しつつ、SAP領域のITアウトソーシングを推進します。この3つの領域に選択と集中することで、唯一無二のポジション確立をめざします」
このビジョンを実現するために欠かせないのが、カジュアルにコミュニケーションが取れるチームだと語る永塚。
「プロジェクトマネジメントの課題の9割はコミュニケーションに起因すると言われています。一見無駄に思える会話でも、その効果がいつかどこかに表れる。気軽に会話して、お互いの話をしっかり受け止め合える雰囲気づくりをさらに進めていきたいですね。幸い、当社は人柄の良いメンバーが多いので、心配していません」
さらに、永塚が心から共感しているDXCのカルチャーがあります。それは「大企業だけどベンチャー」「身近なグローバル企業」の2つです。
「当社には、手を挙げたら自由に挑戦させてもらえる風土があります。この規模の会社で、『スモールスタートからやってみよう』というベンチャー気質を大事にしているのは、他社にはない魅力ですね。また、外資系でありながら過度に縦割りすぎず、国内企業のような協調性も併せ持っている。このバランスがすごく良いと感じています。
SAP事業でも、国内でのノウハウが十分でない部分がでてきた場合は、海外の知見を積極的に活用しようという動きが活発です。こうした小回りが利くところが、より良い提案を生み出し、ひいては国や社会への貢献にもつながると信じています」
最後に永塚は、これからのSAP事業を共に担う未来の仲間に向けて、こんなメッセージを送ります。
「日本市場でのさらなる拡大をめざして注力領域を定め、実績も仲間も増え始めている。こういった『静かな勢い』が生み出すダイナミズムを味わえるのは、今のDXCのSAPプラクティスだからこそです。
会社の事業が伸びていくプロセスに、自分自身が貢献していると実感できる。会社の成長と自分の成長を重ね合わせられる。そんな環境に少しでも魅力を感じたら、ぜひ仲間になっていただきたいですね」
※ 記載内容は2025年10月時点のものです
