「伝統と革新の融合」TOPPANが生み出すカルチャー
まずは、2025年度に新設された「プロダクト推進部」のMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)についてお話しします。
🎯 ミッション「プロダクトグロースを推進する」
🚀 ビジョン「大企業とスタートアップのカルチャー融合」
💪 バリュー「Proactivityを体現する」
(Proactivity:周囲に先駆けて考え、スピーディーに行動する)
私たちの部門のミッションは「プロダクトグロースを推進する」です。SaaSプロダクトと隣接領域のビジネス開発を通じて、高収益化を目指しています。
このミッションを実現するために掲げているビジョンが「大企業とスタートアップのカルチャー融合」です。大企業とスタートアップのカルチャーを融合し続けることで、「事業成長と自己成長の両立」を図っています。
TOPPANは「エルへート凸版法」を用いた技術ベンチャー企業として1900年に創業しました。当時のTOPPANは、現代でいうデジタルテクノロジーのスタートアップ企業のような存在だったのではないかと想像しています。
そして、私たちが大切にしているバリューが「Proactivityを体現する」です。これは、TOPPANグループのバリューである「Proactivity」をさらに深く解釈し、単なる標語に留めることなく、具体的な行動として実践することを意味しています。
特に私が重視しているのは、ビジョンとして掲げている「大企業とスタートアップのカルチャー融合」です。私のような生え抜きの社員も、突然変異型の異端児のような社員も、社外から来てくれたキャリア入社の社員も、「みんなが変化して融合し続ける」という考え方を大切にしています。
なぜ、カルチャーの融合を大切にするのか?
それは、アウトプットを最大化するためには「事業」「組織」「人財」「カルチャー」という4つの要素が整合している必要があるからです。この中でも整合するのが最も難しく時間もかかるのが「カルチャー」であり、同時に、最もポジティブなエネルギーを生み出すのも「カルチャー」です。
環境や価値観、資源や戦略が変化していく中で、これら4つの要素の変化が追いついていなければ、アウトプットを最大化することはできません。スタートアップ企業が10倍、20倍という成長を遂げられるのは、まさにこれらの要素がぴったりと整合しているからだと考えています。
大企業とスタートアップには、それぞれ独自のカルチャーがあり、その違いは確かに大きいです。
しかし、これはどちらが優れているかという話ではありません。TOPPANがさらなる飛躍と成長を遂げるためには、どちらのカルチャーでもない、それぞれが融合して生まれる新しいカルチャーが必要です。そして、そのカルチャーは固定的なものではなく、常に進化し、変わり続けていくものだと考えています。
「ビジネス×テクノロジー×クリエイティブ」境界を超えて広がる無限の可能性
私が凸版印刷(現TOPPAN)に入社したのは、20年以上前のことになります。
学生時代から雑誌や写真といったカルチャーを愛していた私は、TOPPANが100年以上にわたり磨き続けてきた「文字と画像の表現技術」に強く惹かれ、入社を決意しました。そして入社後、自動組版システムのエンジニアとしての経験が、現在のキャリアの礎となっています。
私自身のキャリアは、大きく3つのステージに分けられます。
最初のステージでは、自動組版システムのプログラマーからスタートし、受託開発のシステムエンジニア、プロジェクトリーダー、プロジェクトマネージャーへと成長。さらに新規事業開発にもチャレンジし、受託開発から新規事業開発まで幅広い経験を積む機会に恵まれました。
実は、このタイミングでキャリアにおける大きな転機が訪れました・・・
「事業成長と自己成長の両立」を目指して、受託開発から新規事業開発へ越境しましたが、それまで築き上げて自信のあった「プロジェクトマネージャー」のスキルが全く通用せず、発案した新規事業を撤退することになりました。
この大きな挫折と学びが、次のステージで取り組むことになる「プロダクトマネージャー(PdM)」という役割との出会いにつながっています。
2つ目のステージでは、エンジニアリングマネージャーとして、エンジニアリングとビジネスを接続する役割を担いました。アジャイル開発を導入し、プロダクトマネージャー(PdM)、UXデザイン、カスタマーサクセス、マーケティング、セールス、DevRel/技術広報といった機能をエンジニアリング組織に統合していきました。
現在の3つ目のステージでは、プロダクトグロースの戦略立案・組織開発・カルチャー醸成に注力しています。多様な職種が互いに支え合って寄り添い、プロダクトの企画から開発、そしてお客さまの利用に至るまでの全工程を繋ぎ込むことで、分業では生み出せない新しい価値の創造に挑戦し続けています。
2025年4月からは、新設された「プロダクト推進部」の部長を務めています。自社やパートナーのSaaSプロダクトをグロースさせ、さらにAI/LLMもフル活用しながら、隣接領域のビジネスを開発していくというチャレンジングな役割を担う部門です。
部門内には3つのチームがあり、それぞれが専門性を活かして活動しています。
1つ目のチームはセールスやマーケティングのビジネス領域
2つ目のチームはアプリケーションレイヤーのテクノロジーとクリエイティブ領域
3つ目のチームはアーキテクチャのテクノロジー領域
私の役割は、これら3つのチームの専門性を伸ばしながら、同時にその役割を越境した協業を推進することです。
特に注力しているのが、BTC(ビジネス×テクノロジー×クリエイティブ)の融合です。かつてはエンジニア中心の組織でしたが、現在では、BizDev、PdM、PMM、マーケター、セールス、カスタマーサクセス、デザイナー、エンジニアなど、多様な職種が横断的に協業できる組織へと進化しています。
市場や環境は常に変化し続けるため、この融合・進化に終わりはなく、まさに永遠のβ版のような取り組みです。
「理念から実践へ」社員が体現する組織進化の軌跡
私たちの組織では、MVVを単なる言葉として掲げるのではなく、日々の業務の中で実践することを大切にしています。特に印象的なのは、ビジョンとして掲げている「大企業とスタートアップのカルチャー融合」を、具体的なアクションとして実現できている点です。
私自身、20年以上にわたるプロパー社員としての経験がありますが、常にスタートアップから学ぶという謙虚な姿勢を大切にしています。
具体例として、従来の採用プロセスを見直し、現場が直接「一緒に働きたい人」の採用活動に参加できるダイレクトリクルーティングを導入しました。また、コミュニケーションの透明性と活性化を図るためSlackにtimesチャンネルを導入し、メンバー一人ひとりが自由に情報発信できる環境を整備しました。
GitHub、Notion、Asana、Figmaといったモダンでユーザー体験の良いツールの導入も推進し、各ツールにバンドルされているAI/AIエージェントも使い倒しています。
社内はもちろん、社外の勉強会やコミュニティ活動にも積極的に参加しています。
これらの取り組みの成果として、スタートアップからの転職者も増え、組織の多様性が着実に高まっています。大企業の強みである安定性や規模を活かしながら、スタートアップのような機動性や革新性を取り入れる。その理想的な融合が、少しずつ形になってきていると実感しています。
特に嬉しく感じるのは、組織全体に「Proactivity」の価値観が浸透してきていることです。メンバーの間で「まずは行動してみる」という姿勢が定着し、従来の重厚な承認プロセスにこだわるのではなく、良いと信じたことはスピーディーに行動に移し、その過程を常にオープンに共有していく。この「ワークインプログレス」のカルチャーが、確実に根付いてきています。
さらに印象的なのは、メンバー同士の日常的な会話の中でMVVが自然と意識されていることです。
「それって、Proactivityなんだっけ?」
「確かに!何でもかんでも承認を求めてプロセスにのまれてたわ」
このような建設的な議論が自然と生まれるようになってきました。これは、MVVが単なる標語ではなく、真の行動指針として機能している証だと感じています。
このように、私たちの組織では、MVVが着実に根付き、具体的な行動や成果として表れています。
ただし、これは終着点ではありません。むしろ、これまでの取り組みを土台として、さらなる進化を目指していきたいと考えています。一人ひとりが周囲に先駆けて考え、スピーディーに行動し、その過程と経験を常にオープンに共有し合う。
このような組織カルチャーをより一層進化・深化させていくことが、私たちの次なる課題です。
「世界を舞台に」TOPPANが描く成長と価値創造の未来
最後に、プロダクト推進部の未来について、私たちが目指したい方向性をお話しします。
まず大切にしたいのは、「事業成長と自己成長の両立」です。
一般的に、この2つは相反するものとして捉えられがちですが、私たちはむしろ相乗効果を生み出せると考えています。プロダクト推進部では、メンバー一人ひとりが事業成長に貢献しながら、自己成長も実感できる部門を目指しています。
具体的な事業展開として、弊社がこれまで個々のお客さまに提供してきた価値を、SaaSプロダクトを通じて市場全体へ提供することを目指しています。一つのプロダクトを100社、1,000社といった多くのお客さまにご利用いただくことで、個別最適から全体最適へと転換し、より大きな社会的インパクトを創出します。
さらに、これまでのクラウドネイティブに加え、AIネイティブな事業開発を推進し、グローバル市場への展開にも挑戦していきます。
古い常識や壁を突破した先に生まれるワクワクする行動様式や生き方。
未来をポジティブなエネルギーで衝き動かすカルチャー。
TOPPANの一人ひとりの仕事は、みんなカルチャーにつながっています。
