複数プロジェクトを掛け持ちしながらニーズを深堀りするPMの日常
私は現在、TOPPANのICT開発センターDXソリューション開発一部に所属しています。IoTデバイスを用いた自社サービスの開発を通じて、製造や物流業界のDXをサポートすることが私たちのミッションです。この領域は以前からずっと携わりたいと思っていた分野で、やりがいを感じながら取り組んでいます。
私の仕事は、それぞれのプロジェクトで役割が若干異なるのが特徴です。主にPMとして開発の進捗管理を行っていますが、プロジェクトによっては市場調査やユーザーヒアリングを元に要件定義を行ったり、時には開発業務を担当することもあります。同じことをずっと繰り返すのではなく、状況に応じて柔軟に役割を変えていく働き方は、私にとって非常に刺激的です。
PMとして開発の進捗管理をする際に意識しているのは、プロジェクトの経緯と現状、先の予定について、どんな質問をされても説明できる状態でいることです。例えば「なぜ、AではなくBという手段を採用したのか、Cというケースは考慮したのか?」等の質問を答えるには単純に情報を把握しているだけでは不十分で、なぜそうなるのかを繰り返し考え、背景まで理解している必要があります。定例会議で挙がる報告を聞いても、表面的な情報でよしとせず、その裏にある真の課題は何かを常に探るようにしています。
仕事をする上で私が最も大事にしているのは、相手が「何を必要としているか」、「課題は何か」を深堀して考えることです。サービス設計の場面ではユーザーヒアリングや市場調査を通じて、プロジェクト管理では定例等で上がる報告を元に、常に「なぜ」を問い続けています。例えば、ユーザーヒアリングから要件定義を行う際は、必要と言われた機能をそのまま鵜呑みにしません。なぜその機能が必要なのか、ユーザーの真の課題をしっかり把握した上で、最適な対策を考えることを心掛けています。
SaaSからIoTへ、「現場」との繋がりを求めた転職の背景
私のキャリアは、サーバーの運用保守やWebアプリケーション開発から始まりました。前々職で技術的な基盤を一通り身につけた後、次の前職では自社開発SaaSのサービスデザインを担当し、ユーザー調査や新機能の企画といった、よりユーザーに近い部分での仕事に携わっていました。
その中でも特に印象に残っているのは、前々職で経験した冷蔵・冷凍車(荷台の上物に冷却機能を備えたトラック) の監視システム開発です。私が担当したのはアプリケーション側の開発のみでしたが、各トラックの貨物内温度を含めたデータをクラウド上で一覧確認でき、一定の温度を超えた際にアラートを発報するシステムを開発していました。 実際に動くモノとアプリケーションを連携させたこの経験が、後にIoTに携わりたいと思ったきっかけとなったのです。
転職を考えたのは、長くSaaSに携わっていたため、別の領域に挑戦したいと思い始めたことがきっかけです。それならば、前述の経験もあったので、IoTを使ったサービスを設計からやってみたいと思いました。PCの前で完結するのではなく、提供先の現場へ足を運んで実証実験をしたり、そこで働く人と会話をしながら開発を進める点に特に魅力を感じていました。実物のモノを作る以上、SaaSより現場との連携は濃くなるはず、という期待がありました。
TOPPANを転職先として選んだ決め手は、長い歴史で築いてきた様々なお客さまとのつながりを元に、多種多様なIoTソリューションを提供している点です。転職への迷いはあまりなく、今までの経験は十分活かせるだろうと思っていましたし、新しい分野への好奇心から行動していました。
IoTで拓く、工場DXの最前線
TOPPANでの業務は、学びと成長の連続です。特にやりがいを感じているのは、工場などの大規模施設で活用する、IoTデバイスを用いたエネルギーマネジメントシステムの新機能開発プロジェクトです。 市場調査やグループ内工場へのヒアリングを経て、調査結果を基に機能を設計し 、ごく少人数でプロトタイプを作成するという一連のプロセスに携わっています。
このプロジェクトでは、要件定義だけでなく実際にコードを書く立場にもいるため、細かな改善や修正を気兼ねなく実行できます。前職で行っていた調査と機能設計の経験も活かすことができ、加えて、AIツールのサポートを得ることでブランクがあった開発業務にもスムーズに携われるようになりました。
一方で、IoTという新しい領域での技術的な理解については、まだキャッチアップができていない点が多くあります。IoT製品は、SaaSと比べて考慮すべき条件が格段に多いという点が特に印象的でした。野外で利用される製品であれば、天候や衝撃などあらゆる条件下で正しく動作する必要があり、検証項目も多岐に渡ります。専用施設で静電気や防塵防水といった試験を実施すると聞いた時、「そこまでやるのか!」と内容の多様さに驚くと同時に、その一つ一つに対応策を講じることができる同僚たちの技術力に深く感心したのを覚えています。
知識の習得については、Udemyで基礎的な講座を受講していますが、やはり業務上での実践的な学習が最も効果的だと感じています。わからないことがあれば担当者に質問し、IoTやAWS関連の知識を少しずつ積み重ねています。私がこれまで触れてこなかった専門的な知識や技術を持つ方々が周りにいるおかげで、より謙虚な気持ちで業務に臨むようになりました。この半年間で技術的な成長はもちろん、マインド面でも大きく変化したと実感しています。
地方DXへの期待と、チャレンジ歓迎企業でのキャリア観
今後挑戦してみたいことを聞かれると、真っ先に思い浮かぶのが「地方固有のマイナーなDX課題を解決するプロジェクト」に設計から関わってみたいということです。競合がまだいない領域があればよいなと思っているんです。弊社の別部門が携わっている「モズク生産の効率化を目的とした漁業DXソリューション」はとてもよい事例だと思います。モズク加工における人手不足・後継者不足の課題を解決するため、品質判定AIを組み込んだアプリを開発しているのですが、このような地方特有の課題にテクノロジーで貢献できる可能性を感じています。
プロジェクトの関わり方としては、しばらくは現在のように「やれることは全部やる」という形を貫きたいと思っています。PMとしての役割を担いながらも、エンジニアとしての経験を活かして幅広く業務に携わっていきたいです。
弊社は、DXを事業の柱に据えてまだ間もないということもあり、組織やノウハウが固まっていない部分もあります。だからこそ、「まずは試してみよう」という風土があり、新しい技術取得にむけたバックアップも充実していると思います。また、「ジョブチャレンジ制度」という様々な職務や組織へキャリアチェンジできる制度があり、私の周りにも別分野から異動して来た同僚が結構います。入社後でもやりたいことがあれば手を挙げることで自分が望むキャリアを築くことができる体制が整っている点は、TOPPANという大企業の特権かなと思います。
これから新規プロジェクトも続々と出てくると思うので、新しく学んだ技術を積極的に楽しみながらプロダクト制作に活かせる方と一緒に働きたいです。技術的な面では、SaaS開発を一通り理解した上で、ハードウェアを制御するための組み込み開発や3Dモデル作成などの得意分野を持っている人が活躍されている印象があります。TOPPANで一緒に新しい挑戦を続けていきましょう。

