すべての答えは現場にある。元看護師が貫く、徹底した「現場主義」
支援先の病院に常駐し、経営課題の解決に「伴走」する。それが、宮田が所属するCHCPホスピタルパートナーズ 事業推進部のミッションです。その根底には、徹底した「現場主義」があります。
「私たちの仕事は、支援先に常駐し、職員の方々から見れば『私たちと同じ職員』というくらい近い距離で一緒に汗を流す『ハンズオン支援』が基本です。
マネージャーとしての私の役割も、財務分析から新規事業の企画、グループ全体の連携を促進するための部会運営までさまざまですが、すべては現場で得られる『一次情報』、つまり職員の方の声や患者さんのカルテといった現場の生の情報から始まります」
宮田が何よりも大切にしているのは、現場に入り、職員と同じ目線で物事を見ていくこと。誰かから聞いた話や表面的な分析ではなく、自分の目で見て耳で聞いた情報をもとに施策を立案することで、現場の実態から乖離しない実用的な解決策を導き出せると言います。
「そうして得た一次情報でなければ、自信を持って説明責任を果たせません。現場で得た一次情報をもとに分析し、施策に反映させることで、スムーズに現場に導入できると信じています」
この信念を支えているのが、看護師としての経験です。
「看護師だったからこそ、ためらうことなく医療現場に入っていけるんです。医療用語がわかるだけでなく、現場の空気感を肌で知っているので、緊迫した状況で『今は話しかけてはいけないな』と判断したり、逆に先生方に臆せず話しかけられたりする。
職員の方々との対話の中から、課題解決の糸口を見つけ出せるのは、この経験があるからこそだと感じています」
こうした難しい現場での活動を支えているのが、CHCPグループならではのカルチャーです。
「私たちのチームは、とにかく雰囲気が明るいのが魅力です。困難な状況に直面することもありますが、どんな会議でも一度は笑いが起きる。つらい時こそ、笑って乗り越えようという文化が根付いていますね。
それに、普段はそれぞれ別の病院に常駐していますが、連携も密なんです。月に一度は全員が東京本社に集まって各病院の取り組みを報告し合いますし、その合間でカジュアルな情報交換をすることもあります。個人で困ったときも、電話やオンラインですぐに『こういうことで悩んでいるんだけど、どうしてる?』と他のメンバーに相談できる環境です」
「現場の声を、経営に活かす」。看護師からビジネスサイドへの挑戦
宮田が医療の道を志した原点は、高校時代の入院経験にあります。
「医療現場はとても忙しく、日々、命を守るためにやらなければいけない業務が山ほどある。その一方で、医療職を志す人は皆、『患者さんに寄り添いたい』という温かい志を持っているはずなんです。
私が入院していた時、忙しい中、看護師さんが勤務時間外であろう時間に病室に来て、1時間も話を聞いてくれたことがありました。本当に素晴らしいことですが、同時に、その献身的な働きが、個人の努力に支えられている現実も感じました。
この素晴らしい医療を未来につなげるために、働く人たちが疲弊しない構造をなんとかできないか。それが私の原点です」
その想いを胸に看護師となりましたが、日々の業務の中で、個の力で全体を動かすことの難しさを痛感します。さらに、さまざまな病院の管理者が集う「看護管理塾」への参加が、視野を大きく広げるきっかけとなりました。
「管理塾で他院の師長さんたちと話すうちに、都心と地方では医療を取り巻く環境がまったく異なり、深刻な地域格差があることを実感しました。日本の医療は、どの地域でも高い水準を受けられることが前提になっていますが、それを地方の病院が都市部と同じように提供し続けるのは、本当にすごいことだとあらためて感じました。
1人の看護師として目の前の患者さんに向き合うだけでなく、どの地域にいても日本の良い医療を実現していく、そういう立場で課題を解決したい。そう思うようになり、転職を決意しました」
転職活動では、主に医療コンサルティング会社を見ていたと言います。その中で、CHCPグループのスタイルに強く惹かれました。
「現場に常駐し、職員と共に病院を良くしていくCHCPグループのスタイルこそ、私が求めていたものでした。看護師時代、問題が起きる前に現場の声を拾い上げてもらえなかった苦い経験から、『もっと早く、もっと深く、現場を理解してほしい』という強い想いを持っていました。だからこそ、CHCPグループの姿勢を知った時、ここしかないと感じました」
現場に常駐する「ハンズオン支援」、そして医療に「コーポレートガバナンス」の考え方を取り入れ、医療法律・経営といった複合的視点で病院の意思決定を支える──。その支援スタイルに、宮田は大きな可能性を感じています。
「臨床現場から経営サイドへと環境は大きく変わりましたが、意外とギャップはありませんでした。CHCPグループにも『すべては患者さんのために』という確固たる軸が根付いていて、医療人としての想いをそのまま活かせる環境だと感じています」
「できない」を「できる」に変える。現場と勝ち取った成功体験
入社後、アソシエイトからマネージャーへと異例の速さでステップアップを果たした宮田。その過程で、関わる相手も大きく変化しました。
「アソシエイトの時は分析業務が中心でしたが、シニアアソシエイトになると看護部長といった管理職の方々と直接お話しするように。そしてマネージャーになってからは、理事長や院長先生といった経営層の方々と向き合い、病院の未来を左右するような意思決定にも関わるようになりました。求められる視座は高くなりましたが、その分やりがいも大きいです」
その原動力となったのが、徹底した「現場主義」と、それを最後までやり抜く強い信念でした。
「評価していただけたのだとしたら、徹底して『一次情報を拾い上げること』、そして『決まった施策を最後までやり抜くこと』を突き詰めてきたからかもしれません。新しい施策を現場に理解してもらうには、ものすごく時間がかかります。反対されても膝を突き合わせ、皆が『よし、やろう!』と前向きに思ってくれるまで諦めない。その繰り返しでした」
とくに印象深いプロジェクトとして、入社後まもなく担当した精神科病院の機能転換を挙げます。
「その地域では、入院後すぐに集中的な治療を受け、早期に回復したいという患者さんのニーズがありました。そこで、急性期治療を行える病棟へと機能を変えることを目指しました。
ただ、いざ計画を進めると、建物の構造的な問題や、治療を手厚くするためにスタッフをどう増員するかといった課題が山積みで、本当に実現できるのか、最初はとても不安でした」
それでも、現場の職員と毎日のように議論を重ねる中で、少しずつ「できるかもしれない」という空気が生まれていきました。
「CHCPグループには『聞けば必ず助けてくれる』文化があり、さまざまな専門性を持つ先輩方がチーム総出で助けてくれました。そうやって皆で一緒に作り上げ、予定通りに病棟を転換できた時の達成感は、今でも忘れられません。担当していた病院を離れる際には、職員の方々がお疲れさま会を開いてくださって、本当に嬉しかったですね」
また、別の病院では通所リハビリテーションの立ち上げにも尽力。人手不足を理由に難色を示されていた現場も、粘り強い対話を重ねることで事業を開始。地域のニーズに応えたサービスはすぐに軌道に乗り、増えた収益で新たな人材を採用するという好循環を生み出しました。
「最初は夢物語のようだったことが、少しずつ現実になっていく。そして、患者さん、職員、経営、関わるみんながハッピーになっていくプロセスを見られるのが、この仕事の最大のやりがいです」
「患者さんのため」を考え抜く仲間と。想いをつなぎ、医療の未来を創る
入社から約3年が経ち、宮田の視線は自身のキャリアだけでなく、CHCPグループ全体の未来へと向かっています。
「今後は、グループ全体の連携をさらに強化していきたいです。私たちの支援をきっかけに、意欲の高まった病院職員の方々が増えています。その方々の横のつながりを創出することで、CHCPグループだけでなく、支援先の職員全員で日本の医療課題に取り組めるような体制を作りたい。
そのためにも、もっと多くの人を巻き込む力を身につけていきたいです。また、個人的には訪問診療や訪問リハビリといった在宅医療サービスを、もっと充実させていきたいと考えています」
その想いを実現していく上で、未来の仲間には「何かをやってみたい」という想いを持っていてほしいと語ります。
「CHCPグループの良さは、年齢や経験に関係なく『なんでもできる』、挑戦を応援してくれる文化があることです。未来の仲間にも『医療を良くしたい』という漠然とした想いでいいので、何かをやってみたいという気持ちを持っていてほしい。
また、医療職になった方というのは、学生時代から長年『患者さんのために何ができるか』を考え続けてきた人たちだと思います。CHCPグループは経営支援が主軸ではありますが、その根底には常に『それは患者さんのためになるか?』という問いがあり、その想いが無駄になることは決してありません。
経営という新しい視点を学びながら、医療人として培った患者さんへの想いも忘れずにいられる。これは、医療現場の経験者にとって、すごく魅力的な環境だと思います」
一方で、医療職としての経験にこだわりすぎず、フラットな姿勢で臨むことも大切だと言います。
「医療職だという自負やキャリアをリセットするくらいの、まっさらでフラットな気持ちで来てほしい。その姿勢で『どうすれば病院は良くなるか』『患者さんのために何ができるか』を考え抜くことが、CHCPグループで成長していく鍵だと信じています」
1人の看護師が抱いた問題意識から始まった挑戦は、今、多くの職員を巻き込み、地域医療を動かす大きな力となりつつあります。その歩みは、これからも続いていきます。
※ 記載内容は2025年7月時点のものです
