毎年3月8日は「国際女性デー(International Women’s Day)」、女性の勇気や決断を称える日として、世界各地で祝われています。日本のボッシュにおいても、(*)DEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)や女性活躍について考える機会のひとつとして、毎年従業員向けに「国際女性デー」に関する取り組みを行っています。
日本のボッシュ・グループは、今年の国際女性デーのテーマである「取り組みを加速させる(Accelerate Action)」に賛同し、「アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)」を主題に、社内・社外両方でワークショップを実施しました。本記事では、それぞれのワークショップについて報告します。
(*)ダイバーシティ(多様性)・エクイティ(公平性)・インクルージョン(包括性) の略称
他企業とコラボレーションしたワークショップ
2025年3月3日、ボッシュの横浜にある新本社にて、他企業とコラボレーションしたワークショップを実施しました。
ワークショップには、ボッシュを含む6社(パーソルコミュニケーションサービス株式会社、パナソニック コネクト株式会社、ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社、ANA X株式会社、ビー・エム・ダブリュー株式会社)から30名が参加し、「アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)」をテーマに、パネル・ディスカッションとワールドカフェ形式で実施しました。
他社との協業による学び合いの場を設け、多様な視点を取り入れることで、職場における無意識の偏見に気づき、行動につなげるための対話や意見交換を行いました。
前半は、各社の代表者による、アンコンシャス・バイアスが職場に与える影響や経験談、企業としての取り組みについてのパネル・ディスカッションを実施しました。アンコンシャス・バイアスとは、出身地や性別、個人の属性や特性によって、先入観や固定観念で捉えてしまうことを指します。
登壇者からは「バイアスは誰にでもあるものであり、それ自体を悪とするのではなく、まずは自分もバイアスに気づくことが重要」、「組織として制度を整えるだけでなく、日々のコミュニケーションの中で意識を高めることが大切」といった意見が共有されました。
後半は、ワールドカフェ形式でワークショップを実施しました。ワールドカフェとは、少人数のグループに分かれ、テーマごとに対話を深めながら、定期的にメンバーを入れ替えて新しい視点を取り入れる手法です。今回のワークショップでは、以下の3つのテーマについてグループごとに意見を交換しました。
1.「自分自身のアンコンシャス・バイアスに気づいた経験」
2.「職場におけるアンコンシャス・バイアスの影響」
3.「バイアスを乗り越え、多様性を活かすためにできること」
ワークショップの中では、「ジェンダー」「年齢」「人種や民族にもとづく期待」に関するバイアスが日常で起こりやすいという例が挙がりました。たとえば、ジェンダーに関するバイアスについては「子どもを持っているから出張は大変だろう」と本人の意思を確認せずに、良かれと思って配慮をしてしまいます。
「子育て中の人=出張や残業が難しい」と決めつけ、特に「母親=家庭優先」という性別役割にもとづくバイアスが隠れていることもあり、本人の意向や状況を聞く前に、周囲が勝手に制限をかけてしまうことがあります。
また、人種や民族にもとづく期待に関するバイアスは、会議などで特定の民族的背景を持つメンバーが意見を述べる際に、「文化的な視点からのものだから」と偏った見方をしてしまうこともあると挙げられました。このような無意識のバイアスは、その人が持っている背景や出身地にもとづくものであり、その意見を十分に評価しないことにつながってしまいます。
ワークショップ終了後、参加者からは「ワールドカフェ形式のおかげで、上記のような多様な意見を聞くことができ、自分の考えも整理しやすかった」、「国際女性デーのイベントだったが、性別にとらわれず誰もが関係するテーマであり、多様な意見を楽しみながら議論できた」などの感想が寄せられました。
women@bosch Japan主催による社内でのワークショップ ~みんなが持っているアンコンシャス・バイアスに目を向ける~
社内においても、国際女性デーにちなみ、日本のボッシュ・グループで働く女性従業員有志によるネットワーク「women@bosch Japan」がワークショップを実施しました。こちらでもテーマは「アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)」とし、東松山工場と本社の2拠点で2日間に分けて実施し、合計18名の従業員が参加しました。
ワークショップでは、まず「アンコンシャス・バイアス」について基本的な事項を知り、参加者が体験や見聞きしたアンコンシャス・バイアスを共有、書き出して分類しました。
その結果を見て気づきを共有し、「自分自身が持っているアンコンシャス・バイアスに気づいたり、減らしたりできたらどのような変化が起きるか」、「アンコンシャス・バイアスに気づき、減らすためにあなたは何をするか」の2点を参加者同士で話し合い、1カ月以内に実施するアクションに落とし込みました。
参加者からは「全体研修でもやったほうがいいテーマと感じた」、「DEIの課題は全員で取り組むべき」との声が寄せられ、多様な視点からの学びが深まりました。
今回、イベントを主催した人事は、アンコンシャス・バイアスに気づいた上で具体的なアクションとして何をするか、参加者一人ひとりが考える機会として有意義だったと感じています。
また、参加者は女性に限らず、男女共にワークショップに参加し、議論が参加者にポジティブに受け止められたことも印象的だったと語っています。今後もこうした機会を通じて、一人ひとりが自分らしく働き、能力を最大限に発揮できる職場環境づくりを進めていきます。
