学生時代に学んだ技術を活かし、エンジニアとして検査装置開発に従事
高校の時から数学が好きで理系を選択していました。電気・工学は社会を支える必要不可欠な技術であると考え、それらの基幹的なスキルを身につけ自分自身の力で社会貢献していきたいという気持ちから、大学は工学部の電気電子工学科に進学しました。
新潟出身のため県内で働ける企業を探していて、旧アルプス電気を知りました。長岡市に拠点があること、福利厚生がしっかりしていることに加え、独身寮があることが入社の決め手になりました。大学の研究室でレーザー変位計の研究をする中で、回路設計や計測技術に興味を持っていたので、長岡工場で製品の計測評価や製造設備の制御などの生産技術を当時担っていた、第3技術部計測制御グループに配属を希望しました。
2005年に入社し希望の部署に配属されてから、2度の育休を経て13年間、計測エンジニアとして製品の検査装置の開発を主に行ってきました。検査装置とは、電気特性や外形寸法など製品の機能・特性・仕様がお客様の要求を満たしているか、計測・評価する生産設備のことです。
検査対象となる製品は、長岡工場で生産するHDD(ハードディスクドライブ)のMRヘッド、磁気・気圧センサ、タッチパネルなどの指先から手のひらサイズの小さな電子部品です。
多種多様な製品の特性に合わせ、品質を保証しつつ効率的、つまり低コストかつ高速に検査できる装置を開発することが求められます。仕事内容は計測用の電気回路設計、モーター制御や計測データ処理のためのソフトウェア開発など、計測器開発に関わる広範囲の技術を学ぶ必要があり、20代のころは多忙な中でも充実した日々を送っていました。
新しい技術を吸収できる環境で、周りに助けられながら仕事を楽しむ
入社してから日々周りの方に助けられているということを一番に感じています。
私はあまりコミュニケーションが得意でなく、黙々とプログラムを作るような仕事が好きなのですが、上長はそんな私の個性を理解してくれて、他部門との折衝や緻密なデータ評価、検討など自分が苦手な部分を補ってくれるメンバーとチーム編成していただいたため自分の好きな仕事に伸び伸び集中できました。個性に合わせて良いところを伸ばしてくれるマネジメントの大切さやありがたさを痛感しています。
また、私が初めて1つの測定器の開発から量産導入まで対応した時、装置はできたものの測定精度がなかなか改善できず、お客様が求めている状態にまでたどり着けなかったことがありました。そんな時、マネージャーが気にかけてくれ、毎朝関連部門との進捗確認・対策MTGを始めてくれました。
技術部門や工程技術部門のマネージャーも含め多くの方が参加し、みんなが真剣にどうすればいいか対策を考えてくれました。個別に私のことを心配する声もかけていただき、仕事は1人ではなくみんなで協力して進めるものなんだと学ぶことができました。
効率的かつ高精度な生産を行うための設備やシステムを開発することをミッションとする生産技術・製造技術部門は、日々新しい技術を吸収できる環境で、専門知識・スキルを持って活躍される方がたくさんいて、さまざまなことを教えてもらいました。私は昔から新しいものに取り組むことが好きだったので、仕事を楽しみながらできていると感じています。
さらなる知見を求め、部署異動。新たなキャリアの道へ
技術がどんどん進歩していく中、私は20代のころに身につけた技術を繰り返し使って仕事をこなすだけになっていて世間や同僚に置いていかれるような焦りや不安を感じていました。また、入社して間もないころに言われた「計測はコスト。計測せず製品品質を保証できるなら、それに越したことはない」という言葉が重い意味を持って自分の中に響くようになったのもこのころでした。
検査装置は製品の評価だけでなく、品質改善の指標ともなります。品質の良い製品を作るには検査装置や検査結果だけを見るのではなく、生産工程や部材など製品を構成する要素を統合的にデータで評価できるような仕組みが必要だと考えるようになりました。そのためには、私自身も計測以外のスキルを身につける必要があると考え、異動希望を出し、同じ課内の「生産システム開発グループ」という部署に異動しました。
「生産システム開発グループ」は生産管理システムの開発・保守・管理を担うグループで、主な仕事内容は製品と生産工程や検査データをつなぎ、製品トレーサビリティを確保すること、品質の良い製品をお客様に届けるよう生産に関連するシステム全体を管理することです。そのためにデータ加工、処理やシステム構築、社内向けアプリケーションの開発などを行っています。
異動したことで、デジタル化技術、ITインフラに関する知識を身につけスキルアップできました。またそれまで生産システム開発グループでは、従来、管理・保守が主体のため蓄積したデータをあまり活用できていませんでしたが、私の計測エンジニアとしてのキャリアを活かし、より踏み込んだデータの見える化・活用システムを開発し、関係部門から「わかりやすくなった」、「課題が共有できるようになった」との声をもらうことができました。
組織にも自分自身にも良い結果となり、思い切って異動して良かったと思います。前部署の時からですが、課題がたくさんある中で、どうすればお客様が求めているものを実現できるか考え、検査装置やシステムといった形にしていくことにやりがいを感じています。
メンバーの個性を引き出せるリーダーになるために
入社した時、計測制御グループ二十数名のうち女性は私1人、割合にして5%以下でしたが、現在は多いグループでは女性エンジニアが20~30%に達し、女性も活躍できる分野になってきたと感じます。社員研修や資格取得の支援制度があり、優秀な先輩方も多数いらっしゃるので、自分次第でどんどんスキルアップしていける環境です。
自分自身のスキルを身につけたい人、勉強することや新しいことが好きで好奇心旺盛な方にはとても向いている仕事だと思いますので、女性の技術者がさらに増えたらいいなと思います。
昨年から、エンジニアとしての担当業務もこなしつつ、グループのリーダーをしています。関連部門との交渉などで、担当のころより自分の仕事の幅が広がったと感じています。チームには私より技術力が高い方、視野も知見も広く頼れるベテラン社員、細かいところまで丁寧な仕事ができる同僚、鋭い指摘をしてくれる若手社員など頼りになるメンバーがいて、時短勤務ながらも周りに支えられリーダーとして挑戦させてもらっています。
最近は、あらためてこれまでの上長が私の個性に合わせて良いところを伸ばしてくれるマネジメントをしてくれたことのありがたさを痛感しています。入社した当初は、私がリーダーになるなんて思いもしませんでしたが、今後はメンバーの良いところ・得意なところを伸ばせるようなマネジメントを私自身もできるようにさらに精進していきたいと思います。
※ 記載内容は2024年8月時点のものです
